2022/08/02 ( 公開日 : 2021/07/19 )

20年ぶりに見直された脳・心疾患の労災認定基準は? 新しい基準を確認しましょう! 

検査
健康寿命 未病 脳疾患
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脳・心疾患の労災が多いのはどんな業界?

請求が多い業種

令和3年度(2021年)の労災補償状況としては、請求件数は全体で753件にのぼります。
これらのうち、もっとも多いのは「運輸業、郵便業」の155件。
ついで「建設業」の105件、「卸売業、小売業」92件となっています。

請求が多い職種

職種で見ると、令和3年度では「輸送・機械運転従事者」が161件、「専門的・技術的職業従事者」が110件、「サービス職業従事者」と「建設・採掘従事者」78件で多くなっています。

労災の基準が20年ぶりに緩和

2021年6月、脳・心疾患の労災で基準が一部緩和されました。

表1 労災認定の目安(2021年6月22日 厚労省案)
脳・心臓疾患発症前の時期 月平均の残業時間
①1ヶ月 100時間超
②2~6ヶ月 80時間超
(新設) ①や②の残業時間に至らないが、それに近い時間で、休息時間や心理的負荷なども総合的に判断

これまでは、残業時間が定められている基準に満たない場合、なかなか労災が下りない状態が続いていました。
しかし、近年の世相的な労働時間短縮の流れもあり、実際に働いている時間だけではなく、休息時間や心理的な負荷についても、総合的に判断が必要であると今回の変更で書き連ねられました。
事実上、基準が緩和されたことになります。

脳・心疾患で体調を崩す人が増えないために

過度な労働によって、労働者が体調を崩すことは、企業にとってもいいこととはいえません。
ブランドイメージの毀損や社内からの不信感など、内部的にも外部的にも印象を悪くしてしまいます。

こうした問題が起きないようにできることのひとつに、従業員に健康を日頃から気をつけるように促す方法があります。
健康な体にとって大切なのは「運動」「食事」「睡眠」ですが、こうしたものが崩れていることは、案外自分では認識するのは難しいもの。

そこで企業としては従業員に脳ドックやCT肺・心血管ドックなどを受診してもらい、従業員が自分の健康状態に自分自身で危機感を持ってもらうように促すのは効果的です。

他人から「もっと健康な生活をした方がいいよ」といわれても、人は行動変容をしないものですが、診断によって良くない数値が出たり、なんらかの所見を見つけられると意識が突然変わるものです。

高血圧の方の約半数に白質病変

脳ドックでは、高血圧を有する受診者の約半分に白質病変が見つかっています。

こうした検査を積極的に受診してもらって、雇用している社員自身に自分の健康への意識を高めてもらうことが、予期せぬ労災に関わる問題を起こさないことにつながるのではないでしょうか。

大脳白質病変ってなに? 病変の仕組みや、種類・グレードについて解説

大脳白質病変は、グレードが進行すると、重大な脳疾患につながると言われています。しかし加齢によっても起こる変化なので、症状が出ているからといって、必ずしも怯える必要はありません。この記事を読んでいただくと、大脳白質病変の仕組みや、健康にどんなリスクがあるか、またグレード(症状の進行度)についても理解することができます。

30~40歳代でも白質病変が進行中? 若いうちから脳ドックで脳疾患リスクを管理!

2021年の12月時点で、スマート脳ドックは検査数が6万件を突破。若い世代では初めての脳ドックとして、短時間低価格で始められるスマート脳ドックが選ばれています。検査結果としては、高血圧傾向のある方で各世代に認知症のリスク因子といわれている白質病変が見つかっています。
記事についてお気づきの点がございましたら、
編集部までご連絡いただけますと幸いです。

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