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2022/04/20 ( 公開日 : 2022/01/14 )
がんは遺伝する? 遺伝しやすいがんの種類や予防方法について解説
遺伝しやすいがんの種類
がんには遺伝が関係しているものもありますが、すべてのがんが遺伝するわけではありません。
遺伝しやすいがんと、そうでないがんとがあるのです。
遺伝しやすいと言われているものには、大腸がんや乳がん、泌尿器がんなどがあります。
大腸がん
大腸がんは、大腸に発生するがんのことです。正常な粘膜ががん化するものと、良性のポリープががん化するものとがあります。
大腸がんを引き起こす遺伝性の疾患が、家族性大腸腺腫症(FAP)です。家族性大腸腺腫症になると、大腸のあちこちにポリープができます。多いものだと5,000個以上できることもある遺伝性の疾患です。
大腸がんのほとんどは後天的な遺伝子の変異により起こるものなので、大腸がんそのものが遺伝することはありません。
乳がん
乳房にしこりやえくぼ、ただれができるのが乳がんの主な症状です。患者のうち約1割は遺伝が関係していると言われています。
遺伝性の乳がんを発症した方では、BRCA1遺伝子やBRCA2遺伝子に変異があるのです。この遺伝子は約50%の確率で遺伝すると言われています(*2)。
BRCA1遺伝子やBRCA2遺伝子にはDNAの損傷を修復する働きがありますが、うまく働かなくなることで遺伝子の修復ができずがんを引き起こす原因となるのです。
*2:日本乳癌学会(編) 患者さんのための乳がん診療ガイドライン2019年版
泌尿器がん
前立腺がんや膀胱がん、腎がんや尿路がんなどが泌尿器がんとして挙げられます。泌尿器がんは年齢による影響も受けやすいものですが、遺伝も関係しているのです。
父親や兄弟に前立腺がんになった方が一人でもいる場合は、がんを発症するリスクが2倍に上がることがわかっています。
罹患者が2人いれば5倍になるため、明らかに遺伝が関係していると言えるでしょう。一方で、泌尿器がんは喫煙の影響も受けやすいことがわかっています。
脳腫瘍
脳腫瘍も遺伝が関係していると言われているものです。しかし、多くは腫瘍の組織に生じた突然変異だと考えられています。そのため、遺伝する可能性はあまり高くありません。
しかし、フォンヒッペルリンドウ病やカウデン病、結節性硬化症などは遺伝子異常が確認されており、親から子へと引き継がれることがわかっています。
脳腫瘍の代表的な症状は頭痛や嘔吐、感覚障害や言語障害です。腫瘍が発生する部位によって症状が異なります。
内分泌系腫瘍
内分泌系腫瘍とは、神経内分泌細胞に関係している腫瘍です。膵臓や消化管、肺など全身のさまざまな部位に発症します。発症には生活習慣も関係していますが、遺伝性のある腫瘍としてできることも特徴です。
内分泌系腫瘍は、症状がどこに発症するかで異なります。
遺伝しやすいがんの予防方法
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がんのなかには、遺伝するものもあります。「遺伝だから仕方ない」と思うかもしれませんが、個人の取り組みで予防することも可能です。
予防するためには検査や検診が大切になります。
遺伝子検査を受ける
遺伝子検査とは、血液や唾液の検査を行うことで発症しやすい疾患を調べるものです。
自分自身がどのようながんになりやすいかがわかることはもちろん、血縁者に関する情報がわかることもあります。
遺伝子検査は、保険診療で行えるものと自由診療のものとがあるため、行う場合は内容や対象者をよくみて検査しましょう。
早期から定期健診を受ける
がんが遺伝しやすい家計では、若い年齢でがんに罹患したり、何度もがんになったりしている方がいるという特徴があります。
20代や30代と早いうちに定期健診を受けておけば、もしがんに罹患した場合も早期発見と早期治療が可能です。
それにより、悪化を防ぐこともできるでしょう。
また、根治を目指した治療もできるようになります。定期健診は医療機関のほか、健診センターでも受診が可能です。
がんを専門としたがん検診を受けるのもおすすめ。
がんは早期発見、早期治療により予後が大きく変わることもあるので、異変にすぐ気がつくためにも人間ドックを最低でも年に1回は受けるようにしましょう。
編集部までご連絡いただけますと幸いです。
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