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2022/12/26 ( 公開日 : 2021/11/02 )
夏に注意! ラクナ梗塞とは? 初期症状、診断に必要な検査、治療法などについて
ラクナ梗塞の治療方法
ラクナ梗塞の治療方法として、いちばん大切なのは高血圧の治療で再発を予防すること。
血液の固まりができるのを抑える薬(抗血小板薬や抗凝固薬)の内服や、点滴を行うこともあります。
また、脳細胞が死んでしまうのを防ぐ薬(脳保護薬)が投与されることもあります。
血管が損傷した場合、「血小板」や「凝固因子」などが集まり修復されていきます。
損傷が大きい場合には大きな血栓となりそれ自体が血管を塞栓してしまう、脳血栓塞栓症が発症します。その働きを抑制することで、血栓ができるのを防ぐのが抗血小板薬や抗凝固療法です。
また、梗塞を起こした部分の細胞は数時間で壊死してしまいます。
周辺の細胞は浮腫(むくみ)を起こし、脳を圧排するため麻痺などの症状が出ることがありますが、浮腫が引くと回復する可能性があるため、その細胞を守るために「脳保護療法」を行うことがあります。
他にも、条件付きで可能な治療法があります。
それは血栓溶解療法(t-PA)というものです。できた血栓を溶かす治療法で、発症してから規定の時間以内であれば、この治療が可能になります。
内科的治療を行った後でも、後遺症が残る場合はリハビリを行うことがあります。
夏の脳梗塞にも注意
脳梗塞は冬に多いイメージを持っている方も多くいると思いますが、夏にも多くなることがわかっています。
特に日本人が多いとされるラクナ梗塞とアテローム血栓性脳梗塞は夏に起こりやすいとされており、
理由としては脱水による体内の水分不足です。
気温の上昇により、汗をたくさんかくと、それに見合った量の水分を補給していなければ、体が脱水症状に陥って、血流が悪くなったり、血栓ができやすくなったりします。
暑い夏は就寝中も脱水が起こりやすいとされ、夜間に血圧が下がり、血流が滞って血管が詰まりやすくなります。
飲酒に関しても尿量を増加させ脱水の原因になってしまうので飲み過ぎには注意が必要です。
これらが重なってしまうと夜間に脳梗塞が発症するリスクが高くなってしまいます。
対策として、熱中症の予防と同様に、こまめに水分を十分にとり、無理をせず休みながら活動をすることです。
特に高齢者はのどの渇きを感じにくくなっているので、定期的に水分補給をしてください。
また、夏かぜなどの感染症を起こすと、血液が固まりやすくなり脳梗塞が起こりやすくなるので、夏かぜを防ぐことも脳梗塞の予防対策として重要です。
定期的な検査でラクナ梗塞を予防しよう
ラクナ梗塞は、ごく軽度で済む場合があります。油断をしてしまい、自己診断で病院に行かない人も少なくありません。
しかし、ご紹介したように放置すると悪化する可能性もあるので、ちょっとした症状でも医師の診断を受けることが大切です。
そして何より怖いのは、発症して治癒したと思っても再発する可能性が高かったり、無症状の場合もあることです。異常を感じる方や危険因子に当てはまる方は特に、定期健診を欠かさずに行いましょう。
編集部までご連絡いただけますと幸いです。
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