2023/01/18 ( 公開日 : 2022/02/24 )

頭部MRI検査とは? 発見できる病気や費用相場、検査を受けるメリットについて解説!

検査
MRI 検診
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頭部MRI検査は、頭部の断面図を映像化して画像診断する目的で行われる検査です。脳の異常を低侵襲で早期発見するのに有効です。またMRI検査はCT検査では診断できない細かな異常も見つけられるため、効果的な検査であるといわれています。では、記事の中で詳しくみていきましょう。
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目次

頭部MRI検査とは?

MRIとは、強い磁力を使って体内の断面図を映像化するものです。X線は使用しないため、被爆はしません。MRIを使って頭部の検査をすることを「頭部MRI検査」と呼んでいます。

MRIは脳実質や脳血管を任意の方向で確認できることが大きな特徴です。
検査時間は15~30分程度で、機械の中に入りじっとしているだけで検査は終わります。

検査にやや時間がかかることはデメリットですが、低侵襲で被爆の心配もなく脳の断面図を確認できることがメリットです。

MRI検査とMRA検査の違い

MRI検査と合わせて行うことが多い検査に、MRA検査があります。MRI検査とMRA検査は撮影方法が異なるだけで、使用する機器は同じです。
脳ドックを行う際には、MRI検査とMRA検査は同時に行われることが一般的です。

MRI検査:脳の断面画像を得ることが目的
→MRI検査は体に電磁波を当てることで、細胞に含まれている水分を共鳴させ、その信号をもとに、脳の断面画像を得るもの。

MRA検査:脳血管を立体画像として得ることが目的
→MRA検査は電磁波を用いますが、血流の信号だけを処理し、脳血管、とくに脳動脈の様子を立体画像として得るもの。

頭部MRI検査によって発見できる主な病気

頭部MRI検査を行うことで、あらゆる方向から見た脳の断面図を撮影できます。体に傷をつけることなく脳内を可視化できるため、自覚症状が出ていない状態でも脳血管疾患が起きていないかどうかを確認することが可能です。

また、どこに病変があるのか、どういうリスクがあるのかなども特定できます。ここでは頭部MRIで発見できる疾患のうち、代表的なものを4つ見ていきましょう。

脳腫瘍

脳腫瘍とは、頭蓋骨の中にできる腫瘍の総称です。神経膠腫や髄膜腫、下垂体腺腫などが該当します。
良性腫瘍であれば増殖スピードはそこまで速くありませんが、悪性の場合は良性より速いスピードで増殖していくことが特徴です。

腫瘍ができてから時間が経つと、頭痛、吐き気、視力の低下などが出現します。
MRIによって脳腫瘍を早期発見できれば、手術や放射線治療などを組み合わせて病巣が広がる前に取り除くことが可能です。

脳腫瘍に初期症状はあるの? 頭痛、嘔吐、意識障害などには注意が必要です!

脳腫瘍は多くが良性のものですが、がんが転移したものや、神経膠腫(グリオーマ)と呼ばれるものは、悪性である確率が高いです。脳にできる腫瘍の分類や、体に出る症状、診断や治療について、この記事では詳しくご説明いたします。

脳梗塞

脳梗塞とは脳の血管が詰まったり、細くなって血流が悪くなったりしている状態を指します。
主な原因は動脈硬化です。片側の手足がしびれたり、ふらついたりなどがよくある症状です。ろれつが回らなかったり、嘔吐したりするなどの症状が見られることもあります。

脳梗塞はとにかく早い処置が必要となるため、早期発見により速やかな治療を開始することで、片麻痺や言語障害などの後遺症リスクを下げることが可能です。
発症から治療までの時間が短ければ短いほど、少ない後遺症で留められます。

脳梗塞の種類は大きく3種類! 症状ごとに知っておくべき特徴とは?

脳梗塞は脳内の動脈が狭くなったり、血栓で閉塞してしまったりすることで発症します。脳梗塞の範囲が大きいと、さまざまな身体上の障害につながる可能性も。では、記事の中で詳しくみていきましょう。

脳出血

脳出血とは脳の動脈が破れて出血している状態です。出血により脳の神経細胞を圧迫することで言語障害や意識障害などが生じます。
脳出血を起こす大きな原因は高血圧です。

血圧が高い状態がつづくことで、脳の血管がダメージを受けてしまいます。
MRIにより脳出血を早期発見できれば、後遺症のリスクを最小限に抑えることができます。

脳出血とはなにか? 出血しやすい部位や体に起こる症状について解説

脳の中ではときに出血が起きることがありますが、症状は脳梗塞と似ていることが多いです。脳出血はなりやすいいくつかの部位があり、それぞれ特徴が異なります。この記事の中では脳出血の診断方法や治療方法、また予防方法についても解説いたします。脳出血がどのようなものか気になる方は、ぜひ確認してみてください。

くも膜下出血

脳を覆っているくも膜と脳のあいだには脳脊髄液がありますが、この空間を「くも膜下腔(まくかくう)」と呼びます。
このくも膜下腔に血液が流れ込んでしまうことを総称して、「くも膜下出血」といいます。

くも膜下出血は、脳動脈瘤と呼ばれるこぶが破れて出血することがほとんどです。
MRI検査で脳動脈瘤がある場所を突き止められるため、くも膜下出血のリスクを確認できます。

脳動脈瘤の状態によっては、クリッピング術やカテーテルなどにより破裂を予防することが可能です。脳動脈瘤を早期に発見することによって、くも膜下出血の予防が可能となります。

くも膜下出血に初期症状はある? 突然始まった頭痛には要注意!

くも膜下出血は、脳出血のひとつです。 発症すると死亡する確率が高いのが特徴の病気で、その確率は約50%にも及びます。 回復したときでも後遺症が残る場合が多く、再出血が起こるとさらなる生命の危機に晒されます。 この記事では、くも膜下出血を避けるための予防策や、よくみられる前触れ症状についてご紹介いたします。
記事についてお気づきの点がございましたら、
編集部までご連絡いただけますと幸いです。

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監修医 知久 正明 (ちく・まさあき)
メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック院長・医学博士

病気になる前に治すという『未病』を理念に掲げていきます。循環器内科分野では心臓病だけでなく血管病まで診られる最新の医療機器を備えたバスキュラーラボで、『病気より患者さんを診る』を基本として診療しています。

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