2021/11/26 ( 更新日 : 2022/07/08 )

この肺炎の症状に注意! 特に肺炎に気をつけるべきなのはどんな人?!

症状
呼吸器 炎症
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なにかしらの原因で肺に炎症が起こった状態を「肺炎」と呼びます。肺炎にはさまざまな原因がありますが決して軽い状態ではなく、死因の上位に位置するほど重い病気であることを覚えておきましょう。このページでは肺炎についての原因や対処法、予防や治療などについて説明したいと思います。
目次

肺炎とは?

鼻や口から吸い込まれた空気は、喉から空気の道(気管)を通って肺へと到達します。
肺の奥には肺胞と呼ばれる部分があり、肺胞やその周辺組織に炎症が起こった状態を「肺炎」といいます。

肺炎は決して軽い病気ではありません。
風邪をこじらせて肺炎になったと聞くと、一般的には大したことがない印象を受けてしまうと思います。
しかし風邪よりも長く治療期間が必要で、重症化すれば命に関わります。
肺炎の疑いがある際には、絶対に放置をせずに速やかに医師の診断を受けましょう。

肺炎の種類と原因

肺炎の原因には病原菌(細菌、真菌、寄生虫など)が多く関係しています。
吸い込んだ空気には無数の目に見えない微生物がいて、その微生物の一部が悪さをしてしまうことがあります。

病原菌を吸い込んだからといって必ず肺炎になるわけではありませんが、体調や環境を含めてさまざまな原因が重なり合って肺炎を起こします。

感染性肺炎

肺炎を起こす病原菌や病原体は大きく4つに分けられます。
これらの微生物などが肺に入った後、人体の免疫によって排除されなかった場合に肺炎を起こす可能性があります。

細菌(バクテリア)

ブドウ球菌、肺炎球菌、抗酸菌、インフルエンザ菌などが含まれます。
抗生物質で対処できる細菌もいます。

ウイルス

細菌よりもさらに小さい分子で、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、コロナウイルスなどが含まれます。
抗生物質は効きません。
ウイルスによる肺炎を起こした後に、さらに他の細菌などが肺炎を起こすこともあります。

マイコプラズマ

細胞壁を失った細菌のため、細胞壁の合成を阻害する抗生物質が効きません。

真菌(カビ)

「肺真菌症(はいしんきんしょう)」とも呼びます。
カンジダやアスペルギルス、クリプトコッカスなどのカビによって起こった肺炎の状態です。

非感染性肺炎

肺炎は感染が原因で起こりますが、感染とは無関係に「肺炎」と名前がついている病気もあります。
感染とは別の原因で肺に炎症などが起こって機能が損なわれた状態で、「肺疾患」と考えるほうがわかりやすいでしょう。

間質性肺炎

肺がなにかしらの原因から線維化してしまう病気で、進行した場合には「肺線維症」とも呼ばれます。
自己免疫性疾患や薬剤が原因で起こることもあります。
またウイルス感染の中には、間質性肺炎の形で炎症を起こすものが含まれます。

肺水腫など

重度の肺炎や心臓病などが原因で、肺胞に水が溜まってしまうことがあります。

肺炎の症状

肺炎は肺に障害が起こった状態で、一般的には風邪の症状や、風邪がさらに重くなった症状が多くみられます。
しかし肺炎が起こってしまうと、長期間の療養や、場合によっては重症化をして命に関わることもあります。

風邪のような症状は必ず現れるとはいえません
とくに乳幼児や高齢者では、目立った症状がなく肺炎が起こっているケースや、突然の重症化で発見されるケースもあります。

肺に炎症が起こったときに現れやすい症状としては、以下のものが挙げられます。

空気を吸い込むときに細菌や真菌も一緒に吸い込まれますが、粘液(痰)として排出されます。
異物を排除しようとする「咳」も、肺炎が起こっているときにはさらに重くなります。

肺炎では痰に特徴的な色(黄色や緑色など)がついたり、血が混じることも。
また痰をともなわない咳(空咳)が特徴的な肺炎もあるので、注意しましょう。

発熱

体温を上げて体を守ろうとする場合があり、ときとして39.0度以上の高い体温となることも。
長時間の高熱では体も耐えきれず、いろいろな症状が出てきます。
発汗などによる脱水症状を防ぐためにも、水分補給は忘れずにしましょう。
意識が混濁するなどの症状がある場合には、特に注意が必要です。

呼吸困難

気管や肺が炎症によって狭くなった状態や肺胞に水が溜まった状態では、呼吸をすることが難しくなります。
息をするたびに「ビュービュー、ピーピー、ゼーゼー」などの音(喘鳴)が出ることも多くあります。

呼吸が難しくなると、顔や唇などの血の気が失せて紫色に変色(チアノーゼ)することもありますので注意しましょう。

胸の痛み

肺の炎症が広がって肺を覆う部分にまで広がってしまうと、強い胸の痛みを感じることがあります。
また重い咳や長く続く咳によっても、筋肉痛によって胸の痛さが出てきます。

咳では喉や胸など広範囲に痛みを感じることがありますので、強い痛みがあるときには医師に相談をしましょう。

肺炎の診断方法

肺炎が疑われるときには、医師が症状などを確認したうえで処置を進めていきます。
一般的には咳や熱など、肺炎の初期症状がみられるときには画像診断で肺炎像の有無を調べます。

X線検査や胸部CT検査によって肺炎の有無と、肺炎の原因を特定します。
並行して血液検査などを用いて肺炎の診断につなげます。

肺炎の治療方法

肺炎の原因によって治療方法が異なってきます。
細菌や真菌など抗生物質が効く原因に対しては、抗生物質による原因の除去を進めます。

ウイルスに対しては抗生物質が効かないため、細菌などの重複した感染を防ぐ目的で抗生物質を使用することがあります。

軽度の肺炎では解熱鎮痛剤や咳止めなどの対症療法を行うことがあります。
しかし重度の肺炎で呼吸機能に問題がある場合には、ICU(集中治療室)で挿管の処置が必要となる場合があります。

こんな人は肺炎にかかりやすいので注意!

肺炎は肺に病原菌や病原体が侵入することで起こりますが、多くの健康な方では体の免疫機能によって肺炎を起こさずに済むことがあります。

しかし肺炎の高いリスクを持った状態の方もいます。特に免疫が弱い状態では、健康な方ではあまり肺炎を起こさない原因菌で肺炎を起こしてしまうことも。

以下の項目に該当する方では、特に肺炎に対しての予防や警戒が必要といえるでしょう。

  • AIDSなどの免疫不全の方
  • 高齢で免疫機能が低下している方
  • 免疫抑制の薬などを使用している方
  • 脳血管障害(脳梗塞、脳内出血など)に罹患中の方による誤嚥
  • 呼吸器疾患(肺気腫、肺結核後遺症、間質性肺炎など)に罹患している方
  • 心疾患に罹患している方
  • 腎臓病に罹患している方
  • 糖尿病に罹患している方
  • がんに罹患している方

肺炎の予防方法

肺炎の予防は基本的には風邪の対策と同じく手洗いやうがい、マスクなどを心がけることが大切です。
他には誤嚥性肺炎を防ぐための「嚥下トレーニング」、喫煙する方は禁煙も意識しましょう。

肺炎を起こす原因は多数ありますが、肺炎球菌やインフルエンザなどが原因で起こる肺炎もあります。
そうした病原菌や病原体に対して「ワクチン」を接種して予防することも効果的です。

なによりも風邪の症状が長引いたり重い咳などが気になる場合には自己判断をせず、早い段階で医師の診断を受けましょう。

この記事について

2021/11/26 (更新日:2022/07/08)

この肺炎の症状に注意! 特に肺炎に気をつけるべきなのはどんな人?!

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監修医 伊藤 晴紀(いとう・はるき)

元メディカルチェックスタジオ医師・医学博士
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