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2023/02/16 ( 公開日 : 2023/02/16 )
アナフィラキシーショックとは? もしもの際の応急処置についても収録
アナフィラキシーショックの判断基準
以下の3項目のうちいずれかに該当すればアナフィラキシーと判断します。
①皮膚症状(全身の発疹など)、または粘膜症状(口唇・舌の腫脹など)のいずれかがあり、急速(数分〜数時間以内)発現する呼吸器症状(喘鳴)や循環器症状(血圧低下・意識障害など)が確認される
②アレルゲンを摂取または触れた後、急速(数分~数時間以内)に皮膚・粘膜症状、呼吸器症状、循環器症状、消化器症状のうち2つ以上が確認される
③アレルゲンを摂取または触れた直後に、平常時血圧の70%未満を基準とする急速な血圧低下がみられる
これらが確認できる場合、アナフィラキシーショックとして応急処置を始めます。
アナフィラキシーショックの治療方法
アナフィラキシーショックは命に関わる場合が多く、応急処置が重要です。
治療の段階としては、応急処置、病院での処置、症状鎮静後の処置がありますので、それぞれ解説していきます。
応急処置
すぐに救急車を呼んだ上で以下の処置を行い、救急隊の到着を待ちます。
- 衣服をゆるめる
- 体勢を寝かせ足を30㎝程度上げる
- 冷えがあれば毛布などで保温する
- 意識がある場合、常備薬があれば服用する
意識がなかったり心肺停止の場合には胸骨圧迫、人工呼吸、AEDなどの処置が必要になります。
また患者自身がアドレナリンを持っている場合は「アドレナリン筋注」を行います。
医療機関での処置
救急車や病院では応急処置に加えて以下の処置を行います。
- バイタルサインの確認
- アドレナリンの筋肉注射(自己注射を打っていない場合)
- ステロイド・抗ヒスタミン剤などアドレナリン以外の薬物投与
- 酸素投与
- 食塩水投与など静脈ルートの確保
一通りの処置を終えたあとは、定期的に血圧、脈拍、呼吸状態、酸素化などバイタルを確認しながら、全身状態の落ち着きを図ります。
症状鎮静後の処置
今後もアナフィラキシーを発症する可能性があるため、応急処置用にアドレナリンの自己注射器を処方します。
患者が子どものケースでは、保育所や学校での生活において特別な配慮や管理が必要な場合「生活管理指導票(アレルギー疾患用)」を作成します。
ここにはアレルギーやアナフィラキシーの既往歴、留意点などを記載できるようになっているため、第三者が見ても管理できるようになっています。
アナフィラキシーショックの予防方法
検査をしてアナフィラキシーを起こす原因となるアレルゲンを特定し、アレルゲンから避けた日常生活を送ることが重要です。
◇アレルゲンを特定するための検査方法
検査名 | 内容 |
---|---|
血液検査(IgE抗体) | アレルギーの原因である「IgE抗体」があるかどうかを調べる |
血液検査(ヒスタミン遊離試験) | 血液とアレルゲンを反応させる |
皮膚プリックテスト(スクラッチテスト) | 微量のアレルゲン試薬を皮膚から入れる |
食物除去試験 | 疑わしい食品を2-4週間完全に除去する |
誘発(負荷)試験 | アレルゲンと思われる物質を直接投与して、反応を調べる |
検査の精度について、誘発(負荷)試験は食物のアレルゲン特定にもっとも精度が高い検査になります。
しかし量を間違えると体に負担がかかるため、慎重に検査を行います。
血液検査はIgE抗体を調べることでアレルギーを発症するものを調べることができますが、抗体価の高さと症状の強さは一致しない場合があります。
アレルゲンが判明したら家族や身近な人にアレルギーがあることを伝え、アレルギーに対しての理解を求めることが大切です。
万が一アナフィラキシーショックが起きた際に速やかに応急処置に入るように説明しておくことも命を守るために大切です。
編集部までご連絡いただけますと幸いです。
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京都府立医科大学卒業後、虎の門病院入職。内科全般を学び、その後がんや慢性疾患を多く扱う消化器内科医に。『健康防衛・健康増進』の重要性を痛感。『患者様の健康増進のために本気で取り組みたい』という強い想いで、愛和クリニック開業。
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