動脈硬化にはどんな種類がある? アテローム(粥状)、中膜、細動脈硬化について解説!
動脈硬化は、血管が硬くなってしまった状態のことです。正常な血管はしなやかで、流れる血液の量が多いと伸びたり広がったりすることができます。動脈硬化は加齢でも起こりますが、ほかの原因でも起こります。この記事を読むことで、動脈硬化の原因、メカニズム、診断・予防方法などを学べます。2022/11/09 ( 公開日 : 2021/11/16 )
血圧の正常値とは? 高血圧・低血圧の基準と血圧に関する基礎知識を学びましょう
血圧のメカニズム
心臓が収縮して血液を送るときの圧力を「収縮期血圧」、心臓に血液が戻り血管が広がるときの圧力を「拡張期血圧」と呼びます。
血圧を測るとき前者は一般に「上の血圧」といわれ、後者は「下の血圧」といわれています。
血圧は心臓や血管に影響します。
たとえば、水を出す「ホース」をつまむと水圧が強くなるので勢いよく飛び出します。
この場合は蛇口にも負担をかけてしまいますので、血圧が高くなると心臓に負担がかかるのと同じ状況になります。
また「風船」を膨らませるときに、硬ければ広がりにくく、より空気を入れるのに力を必要とします。
このような状態も心臓に負担がかかり、心血管疾患を引き起こしてしまいます。
血圧の測定方法
一般的には電子血圧計で測定します。
◇測定方法
①上腕に測定機能のあるカフ(腕帯)を巻き、動脈の拍動が触れる部位に矢印や〇印などを当てる。
②カフに空気を送り上腕を圧迫して動脈の血流を止める。
③カフの空気を少しずつ抜いて圧を下げていく際に、血管壁に生じる拍動の変化を計測する。
④最初に拍動があったときを最高血圧(収縮期血圧)、拍動が振れなくなったときを最低血圧(拡張期血圧)として計測されます。
正しい血圧の測り方
・カフはゆるすぎず、締めすぎない程度に
・肘を軽く伸ばす
・できるだけ衣服の上からは測らない
・測る時、腕は心臓と同じくらいの高さに
・寒さや暑さを感じない部屋で測る
・トイレを済ませてから測る
・リラックスした状態
・基本的にイスに座った状態
・毎回同じ腕で測る
以上のことが、血圧測定のポイントになります。
血圧の正常値
血圧の評価には病院で測定する「診察室血圧」と、家庭などリラックスできる場所で測定する「診察室外血圧」の基準があります。
血圧は、緊張などのストレスの影響を受けて上がってしまう方もいるためです。
今回は診察室血圧をもとにして、正常な血圧について解説いたします。
血圧は「低血圧」「正常血圧」「正常高値血圧」「高値血圧」「高血圧」に分類されています。
正常血圧:120/80未満
正常高値血圧:120~129/80未満
高値血圧:130~139/80~89以上
※収縮期血圧(mmHg)/拡張期血圧(mmHg)
「正常血圧」と「正常高値血圧」は正常の範囲内の血圧値ですが、「高値血圧」は高血圧に近い状態です。
治療が必要となる場合があることは、知っておきましょう。
高血圧の基準
上の血圧が140mmHg以上、下の血圧が90mmHg以上の場合に「高血圧」と診断されます。
また、先ほども紹介した診察室血圧よりも診察室外血圧の方が5mmHg低い数値を基準として設定されています。
そのため診察室外血圧で、上が135mmHg以上、下が85mmHg以上、診察室血圧で上が140mmHg以上、下が90mmHg以上の場合には、高血圧となります。
診察室では基準値を超えていないのに、家で測ると診察外血圧の基準を越えていた場合は「仮面高血圧」といって、この場合も高血圧に含まれますので、病院を受診することをおすすめします。
原因
高血圧は、「本態性高血圧」と「二次性高血圧」に分類されています。
本態性高血圧は、食塩の過剰摂取、肥満、飲酒、運動不足、ストレスや、遺伝的体質、環境などが組み合わさって起こると考えられ、明確な原因は不明なものを言います。
中でも、食塩の過剰摂取による肥満が大きな割合を占めていると考えられています。
二次性高血圧は、甲状腺や副腎などの特定の病気が原因となっている高血圧のことです。
高血圧値ではないものの、病気によって定期的な血圧の測定や治療をすすめられるケースもあります。
リスク
高血圧のリスクについて
・脳出血
・脳梗塞
・くも膜下出血
・狭心症
・心筋梗塞
など、高血圧が原因となって起きる可能性のある病気は数多く存在します。
どれも命の危険がある病気です。
高血圧は「動脈硬化」を招きやすくします。
動脈硬化とは、さまざまな原因で血管が硬くなったり、血管の内腔が詰まりやすくなる状態のことです。
高血圧が持続することで、動脈硬化をより進めてしまい、あらゆる臓器(脳、腎臓、肝臓など)の障害を起こしかねません。
詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
改善方法
高血圧の改善には基本として
- 食生活の見直し
- 適度な運動
- 生活習慣の改善
が必要です。
編集部までご連絡いただけますと幸いです。
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