夏に注意! ラクナ梗塞とは? 初期症状、診断に必要な検査、治療法などについて
脳にはたくさんの神経細胞が集まっており、神経細胞に栄養を与えるために血管が張り巡らされています。血管は分岐するたびに細くなるため、先に行くほど血圧の影響が大きくなります。細い動脈が高血圧などの原因で損傷を受け、血液が流れが悪くなくなることで組織が死んでしまうものを「ラクナ梗塞」と言います。夏は脳梗塞が多いとされており、原因や対策についても触れております。2022/12/07 ( 公開日 : 2021/05/25 )
脳梗塞の種類は大きく3種類! 症状ごとに知っておくべき特徴とは?
脳梗塞が起きる原因
脳梗塞が起きる原因はおもに動脈硬化です。
本来の動脈は弾力があってしなやかで、血管の内面も滑らかな状態ですが、加齢とともにコレステロールや脂質などが血管壁に沈着すると、次第に血管の流れが悪くなります。
こうした動脈の流れが悪くなっている状態を「動脈硬化」と呼びます。
動脈硬化が進むとますます血管の弾力性は徐々に低下。
血管の内壁にはプラークによる狭窄や同部位に血栓が形成しやすくなるため、血流障害が発生しやすくなります。
もちろん血管の先にある臓器も大きな影響を受け、機能も低下し、脳梗塞などの病気につながるのです。
脳梗塞の症状と特徴
脳梗塞には大きく3種類。
それぞれの特徴について解説いたします。
ラクナ梗塞
ラクナ梗塞は脳の太い血管から分岐している細い血管がつまることで発生。
脳の深い部分に血液を送ることができず、脳細胞(15ミリ未満であることが多い)の壊死につながります。
- 脱力
- しびれ
- 話しにくさ
上記の身体現象が起きますが、意識障害までには至りません。
また影響範囲が小さいことから無症状であることも多いです。
この「無症候性脳梗塞」は、認知症やさまざまな障害につながるため、MRI検査などで偶然見つけることができると有効な予防対策が取れます。
アテローム血栓性(けっせんせい)脳梗塞
アテローム血栓性の脳梗塞は、脳の中でも中大動脈と呼ばれる、直径が5ミリから8ミリの太い動脈がつまることによって起こります。
太い動脈がつまると影響範囲が大きくなることが多いため、重症化しやすいのが特徴。
このタイプの脳梗塞を発症される方は、約2、3割がその前触れとなる症状を起こしています。
- 顔、体の片側だけ動かない
- フラつく
- 視界が見えにくくなる
睡眠時などの安静時に症状が出ることも多いです。
「朝目覚めたときには、すでに手が動かなかった」というケースもあるため、注意が必要です。
アテローム血栓性脳梗塞とは? 原因や検査方法、治療方法についても解説!
アテローム血栓性脳梗塞は太い血管に血栓ができて詰まるもの、心原性脳塞栓症は心臓でできた血栓が詰まるものです。どちらも似たようなメカニズムで起こりますが、アテローム血栓性脳梗塞は動脈硬化、心原性脳塞栓症は心房細動や心筋症などが原因になります。今回は原因や治療方法、必要な検査や予防方法などを詳しく紹介いたします。心原性脳塞栓症(しんげんせいのうそくせんしょう)
脳塞栓とは、脳以外の場所から血栓が移動して脳の動脈がつまることです。
その中でも、心臓でできた血のかたまり(血栓:けっせん)が飛ぶことが多いため、心原性という名称がついています。
こちらも前述のアテローム血栓性脳梗塞と同じで、脳の太い動脈がつまることが多いため、重症化しやすいのが特徴。
日中の活動しているときに起こることが多く、突発的に症状が出てから短時間で症状が悪化します。
- 意識障害
- 激しい頭痛
- 失禁
- 片側マヒ
これらが、症状として現れることがあります。
前触れが起こる可能性は10%程度といわれており、予測できないタイプの危険な脳梗塞です。
編集部までご連絡いただけますと幸いです。
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