タバコを吸うことで発症する可能性がある病気とは? 依存度チェックも収録!
健康のために禁煙しようと思っても、「1本だけなら…」とついついタバコに手を伸ばしてしまうことはありませんか? タバコには麻薬と同程度の依存性があるため、止めようと思ってもなかなか止められないものです。今回は、なぜ1本だけでも喫煙すべきではないのか、喫煙によりどのような病気になる可能性があるかなどを紹介します。2023/12/06 ( 公開日 : 2022/09/08 )
なぜ秋は咳が出やすいのか? 季節の変わり目は喘息に注意!

喘息とは?
喘息は気道に炎症が起こることで、咳、痰、息苦しさ、喘鳴(呼吸する時にゼーゼー、ヒューヒューという音がでる)、胸苦しさなどの症状があらわれる病気です。
喘息の人の気道は、症状がないときでも常に炎症をおこしており、健康な人に比べて気道が狭くなって空気が通りにくくなっています。
慢性的な炎症によって起こる病気で、正式には「気管支喘息」と呼ばれています。
喘息の発生要因
喘息は、個体因子と環境因子が複雑に絡み合って発症するとされています。
個体因子
遺伝子素因
・・・両親に喘息があるときの、子どもの発症リスクは3~5倍程度高くなるとされています。
アトピー素因
・・・環境中のアレルゲンに対して、IgE抗体(※1)をつくりやすい体質のこと。血液中のIgE抗体値が高いと、喘息の有病率が増加するとされています。
気道過敏性
・・・気道がさまざまな刺激に過敏になることは、喘息発症の危険因子です。
性差
・・・小児では女児よりも男児にぜん息が多くみられます。成人では女性の有病率が高くなります。
出生時体重や肥満
・・・BMI(※2)が高いほど喘息発症のリスクが高いとされています
※1 ぜん息をはじめとするアレルギー疾患の発症に深く関わっているタンパク質。
※2 体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))で計算できる肥満度の指標。BMI25以上で肥満と判定される。
環境因子
喫煙
アレルゲン
呼吸器感染症
大気汚染
食物
鼻炎 など
なぜ秋に増えるのか

では、なぜ秋の季節に発症が多いとされているのでしょうか。
原因としては、大きな温度の変化(前日との気温差が3〜5度以上低くなる)、空気の乾燥、気候の変化やアレルゲン(アレルギー反応を引き起こす物質)の増加などで、起きやすく、注意が必要です。
また、秋には夏に増殖したダニが死骸となり、これがハウスダストとなって多く飛散します。ダニは温度20~30℃、湿度60~80%の高音多湿を好むので、7~8月に発生のピークを迎えます。
9月になると、さらにダニの糞や死骸が蓄積し、これらもアレルゲン(アレルギーの原因物質)になるので、秋はダニアレルギーのリスクが高まるのです。 ダニの多く潜む寝具に掃除機をかけて対策をしていきましょう。
小児と成人の特徴

喘息には、アトピー型と非アトピー型の2種類あります。
日常生活でまわりにあるアレルギーの元になる物質(アレルゲン)に対してアレルギー反応を起こし、 季節(おもに春や秋)によって症状が悪化しやすく、小児期に発症することが特徴の「アトピー型」。
そして、成人期に多いとされる「非アトピー型」は、アレルギーの元となる物質がないにも関わらず、たばこなどが刺激となって症状が起こります。 慢性型で重症例が多く1年を通して症状が現れるとされています。
高齢者の特徴
高齢者の喘息は、生命にも深くかかわってきます。成人期以降で発症しているケースが多く、60歳以上の高齢者の喘息死亡率は年齢と共に上昇傾向にあります。
この原因は、受動・能動喫煙によるたばこの煙、大気汚染や空気の汚染された環境で長期間過ごしていたり、 風邪症候群などの呼吸器感染症によるもの、ストレスや疲労、気候の変化など、アレルゲン物質とは関係のない場合が多くなります。
また、心臓病や慢性閉塞性肺疾患などの病気との合併も多くなり、喘息になると呼吸機能が急激に低下してしまうため、注意が必要です。 他にも風邪やインフルエンザ、肺炎なども喘息を悪化させる場合もあります。
▽喫煙することで発症する病気について詳しくはこちらから

悪化、合併しやすい病気
- アレルギー性⿐炎
- 副⿐腔炎(蓄膿)
- アトピー性⽪膚炎
- COPD(慢性閉塞性肺疾患)
- 胃食道逆流症 など
成人後のリスクとしては、2016年に発表された米ウィスコンシン大学での研究結果から、成人後の喘息発症は小児期に喘息の診断を受けた早発性喘息患者および喘息がない人に比べ、 心筋梗塞、脳卒中、心不全、狭心症、心臓関連死のリスクが、57%高いことがわかりました。
高血圧や糖尿病などの生活習慣病が脳卒中などのリスクとなるだけではなく、成人喘息も脳卒中のリスクとなる可能性があります。
これは血圧と喘息の直接の関係性ではありませんが、脳卒中などの大きな疾患を予防するためには、血圧と喘息、双方のコントロールが非常に重要となります。
▽脳卒中について詳しくはこちらから

脳卒中の初期症状(FAST)とは?
脳卒中の初期症状としては、FAST(ファスト)という言葉を覚えておきましょう。これらの症状らしきものが出た際には、些細なことのように思えても病院にすぐ向かいましょう。日常生活での予防

喘息発作を予防するには外部からの影響(ホコリ、カビ、感染症など)や生活習慣を整えることが重要となります。
受動喫煙も、喘息を悪化させます。可能な限り喫煙所を避け、喫煙者は禁煙を心がけましょう。家族に喫煙者がいる場合は禁煙の協力をお願いしてみるのもいいかもしれません。
ホコリやカビを除去するためには、部屋の定期的な掃除が大切です。呼吸器系の感染症にならないために、外出時はマスクを着用し、帰宅したらうがいや手洗いを行ないましょう。
また、ストレスも喘息悪化の一因です。趣味を見つけるなど、自分なりのストレス解消法があるとよいでしょう。
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