2021/10/20 ( 更新日 : 2021/11/22 )

脳卒中ってどんな病気? 原因と予防についても解説

症状
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命に関わる病気として、「脳卒中」があります。脳の血管が破れたり、血管が詰まることで起こり「脳血管障害」とも呼ばれます。令和2年(2020年)の人口動態統計によると、日本人全体の死因の4番目に位置し、約7.5%の方がこの病気で亡くなっています。記事内では脳卒中の原因や治療、対策など予防につなげるヒントなどをお伝えします。
目次

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脳卒中ってどんな病気?

脳卒中は脳の血管に問題が起こって起こる病気の総称で、血管が破れて出血してしまう「脳出血(脳内出血)」や「くも膜下出血」、血管が詰まって脳の細胞が死んでしまう
「脳梗塞」に分けることができます。

脳卒中は一刻を争う重い症状で、残念ながら亡くなってしまう方も多い病気です。
一命を取り留めたとしても脳には障害が残ることが多く、再発の危険性もあります。

手足の動きや言語、記憶などさまざまな後遺症が残ることもあり、リハビリに苦慮されている方も多くいらっしゃいます。

こうした重い病気だからこそ、なるべく脳卒中を起こしにくい生活習慣や、早い発見、治療などが重要となってきます。

脳卒中の主な原因

脳の血管の状態によって脳卒中のリスクが変わってきます。
血管を良い状態に保つことが、脳卒中の予防には大切。

「高血圧」「脂質異常症」「糖尿病」「喫煙」などの生活習慣から大きく影響を受ける要因は、脳卒中のリスクを上げてしまいます。

血管が傷つきやすくなったり、柔軟性が下がったりしないように、生活習慣を改善することが脳卒中の予防には効果的です。

脳卒中の種類

脳卒中は脳の血管が障害を受けて、脳に深刻なダメージが及んでしまう病気です。

血管から出血をするタイプでは「脳出血(脳内出血)」と「くも膜下出血」。
血管が詰まってしまうタイプでは「脳梗塞」。

出血の場所や詰まり方などによって更に細かく分けられますが、大きくこの3つに分けられます。

脳梗塞

脳の細胞は血管から酸素や栄養を受けて生きています。
その血管が何かしらの影響で詰まり、時間が経過すると、栄養を受けていた部分の細胞が死んでしまいます。

血のかたまり(血栓)が血管を詰まらせるケースも多く、薬や手術で血栓を取り除く治療があります。
大きな脳梗塞が起こる前に軽い症状が出ることもあり、脳ドックなどの検査が予防につながる事例もあります。

脳出血(脳内出血)

脳の血管が破れて出血をした状態です。
出血によって細胞が炎症を起こすこともありますし、血液が十分に細胞へ届かなければ結果的には脳細胞が死んでしまいます。

出血した部位を特定して、止血をしたり固まった血液を取り除く治療が行われます。
高血圧によって起こりやすい症状で、降圧剤を用いて次の出血を防ぐ治療も並行されます。

  

くも膜下出血

脳は頭蓋骨によって外部の衝撃から守られていますが、脳と頭蓋骨の間には「くも膜」と呼ばれる部分があります。
くも膜の中は髄液という液体で満たされています。
脳はその液体に浮いている状態であるとイメージしてください。

脳の表面などで出血が起こると、くも膜と軟膜のあいだの空間(髄液で満たされています)に血液が漏れ出します。

脳は柔らかいため、血液が固まると脳を圧迫してしまい、意識障害や頭痛や手足が動かないなどの症状がでるため、その結果として固まった血液を取り除く手術や薬による治療が行われます。

くも膜下出血では今までに経験のしたことがない「強烈な頭痛」や「強烈な吐き気」、または「意識消失」などが出ることも多いです。

もしもこうした症状が出た場合には、絶対に様子を見てはいけません。
すぐに救急車を呼んで緊急搬送をする必要があります。

脳卒中の初期症状

脳卒中は突然起こる病気として知られますが、大きな障害が起こる前の段階で何かしらの症状が出ることも少なくありません。
脳卒中の初期症状を自分で確認する際の方法として、FAST(ファスト)がよく知られています。

◇特に要注意の症状

  • 「手足のしびれ」
  • 「言葉がうまく話せない」
  • 「まっすぐ歩けない」
  • 「目のピントが合わない」

早い段階での発見や治療の開始は、命を救うことはもとより、その後の生活の質にも大きく影響してきます。

脳の障害部位によって症状もさまざまですが「記憶の障害」や「イライラ」など、分かりにくい症状として現れることもあります。
これまでの生活では一度も出たことがなかった症状の場合には、まずは医師に相談をしましょう。

脳卒中の診断方法

脳卒中の診断をして、すばやく治療を進めるためには、問診、血液検査、血圧測定、画像診断による部位の特定などが行われます。

しかし脳卒中の発作が起こった方に問診を行うことが難しいケースもあり、特に救急搬送された場合には、家族やその場にいた方から症状の手がかりを得ることもあります。

医師が総合的に判断して脳卒中の疑いがある場合には、命を救うことを最優先として治療が進められます。

脳卒中の診断には画像診断が使用されますが、どのように使い分けられるかを中心に説明いたします。

CT検査

放射線を使用した撮影で全身を立体的に確認することができる検査です。
脳出血や脳梗塞、脳腫瘍)などを確認することが可能ですが、血管の走行をより立体的に写すためには造影剤が必要です。

検査時間が短いことが特徴で、緊急を要する脳卒中の場合には優先的に行われます。

MRI検査

磁力と電波を用いて全身を確認する検査です。
脳梗塞、脳腫瘍、脳出血などの状態を確認することができます。

しかしCT検査よりも検査時間が長いため、緊急時の使用ではなく、再発の予防や精密検査、治療後の経過観察などに多く使用されます。

MRA検査

MRIと同じ磁力と電波を用いて血管を立体的に写し出すことに特化した検査です。
「脳動静脈奇形」や「脳動脈瘤(血管のふくらみ)」など、脳卒中のハイリスク要因を発見しやすい特徴があります。

検査時間がCT検査よりも長いため、緊急時の使用にはあまり向かないとも言えます。
脳卒中の状態や段階を医師がしっかりと判断し、適切な検査を行って脳卒中の発見や治療を進めていきます。

脳卒中の予防方法

脳卒中は血管の状態が良くない場合に起こりやすくなってしまいます。
「高血圧」では血管への負担が大きくなり、「脂質異常症」では血管の弾力性が低くなってしまいます。
「糖尿病」では血管や神経の障害が全身で起こりやすくなります。

では最後に、生活習慣に大きな影響を受ける脳卒中、という視点から脳卒中の予防についてお伝えします。

バランスの良い食事

塩分控えめのバランスが良い食事を心がけましょう。
塩分の摂りすぎは「高血圧」にもつながりますし、糖分や脂質の摂りすぎでは「糖尿病」や「脂質異常症」のリスクを上げてしまいます。
1日の塩分を6gまでに抑える目標で頑張りましょう。

適度な運動習慣

なるべく毎日ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を習慣づけることも大切です。
運動と食事によって適正な体重(BMI18.5~25)の維持を目指しましょう。
激しい運動が苦手でも、楽しい散歩であればストレス解消も兼ねて続けやすいと思います。

定期的な状態確認

規則正しい生活習慣を心掛けていても、脳卒中のリスクを0にすることはできません。
脳ドックなどを受診し、定期的に脳の状態を確認することで、脳卒中の一部分は早期発見、早期治療につなげられることがあります。
もちろんすべてのリスクを排除することは不可能ですが、命に関わるリスクを少しでも下げることが大切です。

定期的な脳ドックの受診で脳卒中への正しい予防を意識し、将来の健やかで穏やかな生活を考えてみてはいかがでしょう。

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監修医 久保田 叔宏
(くぼた・よしひろ)

メディカルチェックスタジオ新宿クリニック院長・医学博士
脳ドックによって脳血管疾患や脳腫瘍など様々な脳疾患を早期に発見し、早期に対応することを重視しています。生活習慣病を指摘された方や漠然と健康状態に不安を抱いている方だけでなく、健康診断で異常なく元気に日常生活を送っている方も、一度は当院の脳ドック受診をお勧めします。

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