2021/10/13 ( 更新日 : 2022/04/28 )

記憶力をアップさせる食べ物は? 生活習慣を整えることや、幸福感を上げるのも効果的!

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生まれ持った能力だと思われがちな記憶力。物忘れが多かったり覚えが悪かったりすると、どうしても気になってしまうものです。実は日常生活のなかで少し気をつけるだけでも記憶力は改善できます。では、具体的にどのようなことをすれば記憶力を上げられるのでしょうか。ここでは食事と生活の2つの観点から記憶力を高める方法を紹介します。
目次

記憶力と年齢に関係はあるの?

記憶力と年齢との間に関係性があるのかどうかは、実は今のところわかっていません。記憶を司るのは、側頭葉の内側部にある海馬という場所です。
以前は海馬に存在する神経細胞の数は加齢によって減少すると考えられていました。
しかし、近年の研究で神経細胞は年齢を重ねても新しく作られていることがわかったのです。

人間の記憶は主に3種類に分けられる

記憶には主に「感覚記憶」「短期記憶」「長期記憶」の3つにわけられます。
これら3つの記憶を使って、インプットした情報を脳は無意識に選別して記録しているのです。

では、これら3つの記憶はそれぞれどのような特徴をもつのでしょうか。

感覚記憶

感覚記憶は、視覚や聴覚など感覚器官ごとに存在する記憶です。
3つある記憶のなかで保持時間はもっとも短くなっています。そのため長期にわたって記憶を保つことはできません。

すべての感覚記憶を記憶しようとすると、すぐに脳の容量を超えてしまうためです。
感覚記憶が保持されるのはごくわずかな時間だけのため、「記憶した」「忘れた」のように自覚することはまずありません。

短期記憶

短期記憶とは、数十秒から1分程度だけ保持しておける記憶のことです。
繰り返し記憶をしなければ短期記憶となり、自然に記憶がなくなるとされています。

しかし、記憶を定着させるために何度も反復することで長期記憶へと移行することが特徴です。人にもよりますが、短期記憶では一度に7個程度のものを記憶できると言われています。

長期記憶

長期記憶は数日から数週間以上にわたって保持される記憶のことです。
さらに陳述記憶と非陳述記憶の2つに分類されます。

陳述記憶

陳述記憶とは、イメージや言語として意識できるもの。その内容を陳述(口で述べること)できる記憶のこと。
大きくはエピソード記憶、意味記憶にさらに分類できます。

非陳述記憶

非陳述記憶とは、意識上にはうまく想起できない記憶のことで、言語などで内容を述べることができない。
具体的には、手続きで反復して覚えるようなこと(手続き記憶)などが挙げられる。

長期記憶として一度保管されたものと同じ情報を再び記憶させることで、初回よりも定着がよくなります。そのため繰り返し記憶しようとすることで、学習時間を短く済ませることが可能です。

記憶力アップが期待できる生活習慣

記憶力をアップさせるために必要なのは、バランスのよい食事と規則正しい生活習慣です。
加えて記憶力アップに効果が期待できる栄養素や食品成分も取り入れてみましょう。
脳が必要としている栄養素を補い、脳の働きをしっかりサポートしてあげることが大切です。

食事編

記憶力をアップさせるためには、ベースとしてバランスのよい食事を摂る必要があります。ベースを整えたうえでより効果的な成分を摂るようにしましょう。

脳が活動するために必要なブドウ糖は代表的な成分です。
このほか、ここで紹介していくDHA、ビタミンB1、レシチン、コリン、アスタキサンチンなどを含む食べ物を摂ることで、記憶力向上のサポートができます。

DHA(ドコサヘキサエン酸)

DHAはシナプスの働きをよくすることで、情報の伝達を促進し記憶力アップに働く成分です。記憶を司る海馬や大脳皮質の働きをよくすることもわかっています。
DHAを多く含む食べ物としては、サバやイワシなどの青魚が有名です。

焼いたり揚げたりと火を通すとDHAの含有量が最大で半分にまで減ってしまうため、できればお刺身など生の状態で食べましょう。
ちなみに缶詰は、加工されていますが、DHAやEPAなどをあまり損なわず残しています。料理にも使いやすいため、生活の中に取り入れるのも簡単かもしれませんね。
注意点としては、缶詰を開けて空気に触れる状態になったら、その日のうちに食べ切るようにしましょう。

ビタミンB1

ビタミンB1は糖質を体内でエネルギーに変えるときに、必要不可欠な栄養素です。不足することで、海馬に存在している神経細胞が萎縮してしまうことが知られています。
記憶障害が中核症状であるアルツハイマー病で、同じような萎縮が見られることがわかっているのも興味深いです。

ビタミンB1を多く含む食材としては、豚肉などが代表的です。
お肉をあまり食べないという方には、豆類からの摂取がおすすめ。
ナッツ、ごま、あずき、大豆、玄米ごはん、ライ麦パンなどにも含まれています。

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レシチン

ホスファチジルコリンとも呼ばれるレシチンは、神経伝達物質の1つであるアセチルコリンの材料です。
アセチルコリンは神経から神経に情報を伝達する際に必要となります。

アセチルコリンが記憶力と密接な関係にあることから、レシチンを摂ることで記憶力や集中力の向上が期待できるのです。
レシチンは卵黄や大豆製品に多く含まれています。

コリン

コリンはアセチルコリンの原料になる成分です。コリンとアセチルCoAからアセチルコリンが作られます。

コリンの摂取量と記憶力は大きく関係しており、摂取量が多い方ほど記憶力が高くなると言われています。
卵黄、牛・豚・鶏のレバー、ヒマワリの種などに多く含まれています。

アスタキサンチン

アスタキサンチンは、海馬に存在する神経の新生を促す成分です。
長期間にわたってアスタキサンチンを摂取することで学習における記憶量が向上することがわかっています。
記憶力の低下を予防できることも特徴です。

海馬の神経細胞が少なくなると、うつ病やアルツハイマー病などにつながることから、これらの疾患の改善につながるのではと期待されています。
イクラやエビ、カニなど赤色の魚介類に多く含まれている成分です。

生活編

規則正しい生活は記憶力を高めるだけでなく、体力を向上させたり病気の予防をしたりすることにもつながります。
いくら記憶力がアップしても体を壊していては意味がありません。
記憶力アップと同時に体の健康レベルを上げるためにも、規則正しい生活を心がけましょう。

毎晩6時間半~7時間半寝る

睡眠不足の状態は、お酒を飲んで酔っているときと同じくらい脳の機能が低下します。心身の疲れも取れづらくなり、記憶力の低下は避けられません。
脳は寝ている間にその日にあったことや覚えたことを整理しているため、睡眠不足は記憶力に大きく影響するのです。

情報を保持したり処理したりするワーキングメモリーをフルで使うためには、毎日6時間半から7時間半ほどは睡眠を取るようにすることが大切だと言われています。

日常的に運動する

運動は高血圧や脂質異常症などの予防や治療につながるだけでなく、記憶力やモチベーション、メンタル疾患の予防などにも働きます。
運動が記憶力に関係していることから、勉強本を片手にジムで有酸素運動をしている方もいるほどです。

運動といっても1日30分程度のウォーキングやランニングで問題ありません。
時間を取るのが難しい方や座り仕事が多い方は、30分に1回立ってお手洗いに行ったりお茶をくみに行ったりするだけでも違います。

メンタル編

記憶力はメンタルの不調とも関係があります。
ということは、ストレスに対して耐性を持つほど、記憶力も上がるといえるかもしれません。

ストレスに耐性を持つには幸福感が重要です。

幸福感が高い人には、以下のような考え方をもつ人が多いようです。
考え方を変えるだけで日々の幸福感を自分で上げることができるので、ぜひ参考になる部分を取り入れてみてはいかがでしょう。

  • 楽観的にものごとを考える
  • 自分の幸せ、情熱、心身の健康を優先的に考える
  • 探究心や好奇心をもつ
  • 他人の言動をいい意味であまり気にしない
  • 周囲の人に日常的に親切を心がける
  • 疲れているときは休む(自分の疲れに敏感)
  • 感動するものに触れる
  • SNSをみて他人と自分を比較しない など

生活習慣を整えるだけで記憶力アップが期待できる!

記憶力は食生活や生活習慣を変えるだけでアップさせることが可能です。
「もともと記憶力はないし…」「もう年だし…」と思っている方、まだ諦めるには早すぎます。
今からでも記憶力を育てるための時間は十分にあります。

今日からできるものばかりなので、食生活や生活習慣を見直して記憶力をアップさせましょう。

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監修医 久保田 叔宏
(くぼた・よしひろ)

メディカルチェックスタジオ新宿クリニック院長・医学博士
脳ドックによって脳血管疾患や脳腫瘍など様々な脳疾患を早期に発見し、早期に対応することを重視しています。生活習慣病を指摘された方や漠然と健康状態に不安を抱いている方だけでなく、健康診断で異常なく元気に日常生活を送っている方も、一度は当院の脳ドック受診をお勧めします。

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