2023/02/16 ( 公開日 : 2022/04/15 )
歳をとっても脳の若さを保つには? スーパーエイジャーから学ぶ習慣

脳を若く保つために知っておきたいスーパーエイジャーとは?

今回はシカゴのノースウエスタン大学の研究チームで高齢でも脳の若さを保つスーパーエイジャーについての報告があったので、ご紹介します。
スーパーエイジャーとは、定義でいうと「中年の平均値と同じくらいの認知機能(理解・判断・論理などの知的機能)を持つ80歳以上の人」を意味する言葉です。
この脳を若い状態に保つことができているスーパーエイジャーの年間の脳萎縮(脳容積の減少)は、一般の人の年間の脳萎縮よりも少ない傾向がみられています。
研究の具体的な内容としては「24人のスーパーエイジャーと12人の一般高齢者の大脳皮質の厚さを測定したところ、大きな違いがみられた」というものです。
一般の高齢者が年間で約2.24%脳容積を減少するのに対して、スーパーエイジャーは約1.06%の減少でした(*1)。
脳が加齢とともに萎縮することは止められません。
しかしスーパーエイジャーは萎縮する速度が遅く、年齢を重ねても若々しい脳の状態を保つことができているかもしれないのです。
脳の老化、アミロイドβについて
脳の老化の要因として、アミロイドβという老廃物の蓄積がよく知られています。
アミロイドβは健康な人の脳にも存在していますが、何らかの異常により脳に溜まってしまうと、健康な神経細胞にまとわりついて脳を萎縮させる原因となります。
このように脳萎縮が加速していくと記憶障害などが起こり、アルツハイマー型認知症に進展していくのでは、と研究者の中では考えられているのです。
つまり脳萎縮が少ないスーパーエイジャーたちは、アミロイドβが体に溜まりにくい生活習慣を実践しており、そのことによってアルツハイマー型認知症などを遠ざけていると考えられています。
スーパーエイジャーの研究が進んでいる米国では、彼らの生活の仕方や習慣を知ることが非常に重要である、と考えられ始めています。
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