2021/08/06 ( 更新日 : 2022/05/18 )

歯周病がアルツハイマー型認知症と関係あり? Pg(ポルフィロモナス・ジンジバリス)菌とは何か?

症状
歯周病 認知症
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口の中の歯周病菌が血液に乗って移動し、カラダ全体に悪影響を与えていることがわかってきました。歯周病菌のひとつであるPg菌(ポルフィロモナス・ジンジバリス)は、認知症の原因となる、ベータアミロイドとの関わりが深いことも明らかになっています。口腔ケアをしっかりと行うことで、認知症をはじめとする全身の病気を予防する意識を高めましょう!
目次

歯周病から始まっているメタボリックドミノ

メタボリックドミノ、という言葉をご存知でしょうか?
「メタボリック」という言葉は、メタボリックシンドロームのことを指してします。

内臓脂肪が多く、高血圧・高血糖・脂質異常などが起きている状態で、お腹まわりが膨らんでいるイメージなどとともに想起される方も多いはず。
これとかけ合わさっている「ドミノ」という言葉は、文字通りドミノ倒しのドミノのこと。

メタボリックドミノという言葉は、生活習慣で体に異常が起こり、それがどんどんドミノ倒しのように、次の悪い状態を引き起こして、ついには重篤な病気にまでつながることを表現するものです。

中でも歯周病は、このメタボリックドミノの中でも最も最初の段階にあるもので、30代以降の日本人の80パーセントが歯周病であるとすら言われています。

当然のことながら、病気は進行すればするほど時間もお金も奪います。
ゆえに歯周病のケア、つまり日常から行う口腔のケアこそが、もっとも体の健康にとって良いことであるといえるのはご理解いただけるはず。

血流の中に歯周病菌が入り込む?

「なんでそんなに歯周病は怖いの?」と不思議に思われるかもしれません。
実は、口の中のケアを怠っていると(つまりフロスをしない食後に歯を磨かないなど)次第に口の中に汚れが溜まります。

そうなると歯周ポケットと言って、歯と歯茎の間に溝が生まれてくるのですが、じつはここを入口として歯周病菌が血流の中に入り込んでしまうのです。

そんな歯周病菌の中でも、近年アルツハイマー型の認知症に関係があると言われているものがあります。
それが、ポルフィロモナス・ジンジバリス菌、通称Pg菌と呼ばれるものです。

歯周病とアルツハイマー型認知症の関係性

Pg菌が血管の中に入り込むと、血流の流れに乗ってカラダ全体に広がります。「血管に細菌がいるなんて怖い!」と思われる方もいるかもしれませんが、免疫によって細菌は死滅します。

しかし細菌が死んだから問題ないかというと、もちろんそんなことはありません。
このPg菌を始めとする歯周病菌の死骸は、発熱などの諸々の生体反応を出す内毒素(エンドトキシン)を体内に残すことになるのです。

認知症の6〜7割を占めるアルツハイマー型の認知症では、このような毒素が脳に溜まることによって、アミロイドβ(神経細胞から分泌される物質)が蓄積されます。
このアミロイドβがアルツハイマーを進行させることから、歯周病と認知症には密接な関係があることがわかってきています。

Pg菌の定量PCR検査による陽性率

ヘルシーライフデンタルクリニックでは、患者さん(30代から50代が90%)に対してPg菌の定量PCR検査を行ったところ、以下の陽性率を示しました。

※)検査を行った患者さんの基礎データ
  ・歯肉から出血を起こしている割合が6割
  ・歯周ポケット(4mm以上)が病的な状態が4割

この結果から、重度の炎症が起きていない場合でも、Pg菌は多くの方の口腔に一定数存在していると結論づけることができます。

明日から実践できる口腔ケア

口腔ケアにとっては、地道な努力が大切です。
口の中に食べ残しがあったりすると、口腔内の歯周病菌に対して、栄養が送られている状態になってしまいます。
ですから、まずは食後にはブラッシングを行うことが大切。

以下に、手軽に明日からできるケアを箇条書きにします。

  • 食後のブラッシング
    →歯周病菌に栄養を与えない
  • 頻繁に間食をしない
    →歯の再石灰化を促す
  • 食事の時は20~30回程度噛む
    →唾液で口腔内を綺麗にし、胃の負担を軽減して逆流などを防ぐ
  • フロス/歯間ブラシ
    →歯の隙間の汚れを取る
  • 舌の表面を鏡で見てみる
    →真っ赤だったり、白や薄黄色の汚れがついていたらお口の中の異常サイン

一度歯医者でクリーニングをしてもらった後で、感じる口腔内のきれいさをずっと維持していくのもおすすめです。

まとめ|Pg菌の定量PCR検査と脳ドックを始めよう

口の中の衛生状態は、全身の健康状態と密接に関わっています。
認知症が気になる方は、脳ドックなどで脳の状態を知ることも大切ですが、口の状態もしっかりと知っておきたいです。

自分の口腔の中の不衛生度は、ご自身が鏡などで確認するだけではわからないことが多いです。
歯科医院で歯周病検査や歯垢の染め出しを行ったり、数値やビジュアルで確認すると、綺麗にしようというモチベーションが湧いてきます。

ぜひ、全体の健康を考える上で、口腔の衛生についても考えてみましょう。

クリニック名

口から未来を明るく、美しく。
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2021/08/06 (更新日:2022/05/18)

歯周病がアルツハイマー型認知症と関係あり? Pg(ポルフィロモナス・ジンジバリス)菌とは何か?

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監修医 手塚 充樹 (てづか・みつき)

港区新橋ヘルシーライフデンタルクリニック院長・歯学博士
口の中のデータを全身の観点から解釈することを、日々の臨床から推進しています。歯周医学や口腔内科学の観点から、口腔ドック、専門的な歯周病治療、再発を抑える精密な歯科治療を推奨しています。

監修医 知久 正明 (ちく・まさあき)

メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック院長・医学博士
病気になる前に治すという『未病』を理念に掲げていきます。循環器内科分野では心臓病だけでなく血管病まで診られる最新の医療機器を備えたバスキュラーラボで、『病気より患者さんを診る』を基本として診療しています。

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