2021/11/15 ( 更新日 : 2021/11/22 )

人間ドックとは? 検査内容、発見できる病気、費用の目安と時間などを解説

検査
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どんな病気であれ早期発見と早期治療は重要になります。がんなど完治が難しいとされる病気であっても、早期で発見することができれば、完治する確率が格段に高くなります。この記事の中では、人間ドックの基本的な検査内容や発見できる病気、また受ける際の注意点などについてもご紹介していきます。
目次

人間ドックとは?

人間ドックは体の総合的な精密検査のことです。人間ドックを受けることで、自覚症状がない病気や将来的に引き起こす可能性がある病気、臓器の異常などを早期に発見することができます。
一般的な健康診断よりも検査項目が多く、女性特有の病気の検査に特化したものなどさまざまなコースが設けられています。

人間ドックが必要な理由

一般的な健康診断の検査項目は10~15項目であるのに対して、人間ドックの検査項目は50~100項目に及びます。体の状態をより詳しく検査できるため、健康診断だけではわからない病気を発見することが可能です。

健康診断とは異なり、医療機関によっては医師との面談によって検査結果の説明を受けられるため、健康に関する相談を行えたり、今後のアドバイスを受けたりもできます。

人間ドックを受けた方が良い人

人間ドックは、健康診断で行う検査はほとんど含まれており、さらに多くの検査が可能です。検査したい臓器などに特化した検査プランが用意されている場合があります。

多くの病気は加齢によってリスクが高まり、40歳を超えると発症リスクが急激に高まるため、1年に1回人間ドックを受けるのがおすすめです。
40歳未満の人であっても、積極的に受けることで自身の健康を守ることに繋がります。

人間ドックの検査内容

これからご紹介する検査は、人間ドックの一般的な検査項目になります。これらに加えて人間ドックではオプションを追加することができて、さらに検査項目を増やせます。まずは一般的な検査項目に関して把握しておきましょう。

身体計測

一般的な健康診断と同じように身長や体重、BMIなどを計測します。身長や体重から肥満度を測定し、メタボリックシンドロームであるかの指標の一つにします。肥満は、さまざまな病気に繋がるため、注意が必要です。

呼吸機能検査

呼吸機能検査は、大きく息を吸ったり吐いたりして肺の機能を評価する検査です。
年齢、性別、身長から算出された「予測肺活量」に対して、現在の肺活量が何%か調べます。
明らかに低い場合などは、呼吸器疾患が疑われますので速やかに詳しい検査を行うことをおすすめします。

胸部X線検査

一方向から胸部全体にX線(放射線)を照射して、胸部にある臓器を検査する方法です。
検査一回あたりの被ばく量は極めて低いですが、胎児は感受性が高いので、妊娠中や妊娠の可能性がある場合は事前に申告しましょう。
この検査によって肺炎、肺結核、ある程度の大きさの肺腫瘍、心肥大などの病気がわかります。

上部消化管X線検査

バリウムを飲んで食道、胃、十二指腸までをX線を放射し、画像化して行う検査です。
検査当日は胃を空にしておく必要があるため、検査前の食事は控えます。
この検査によって胃、十二指腸のポリープ、潰瘍やがんなどを発見することが可能です。
ただしここで異常があれば上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を行うこととなりますので、この検査を行わず初めから上部消化管内視鏡検査を受けることをおすすめいたします。

腹部超音波検査

腹部表面から超音波を当てて、内臓から返ってきた超音波を画像処理する検査です。
画質を高めるために装置を当てる部分にゼリーを塗布します。
この検査によって肝臓、すい臓、腎臓の腫瘍の有無がわかります。

血液検査

血液検査によって貧血、各臓器(肝臓や腎臓など)の異常、高脂血症、糖尿病などがわかります。
中性脂肪値や血糖値などは空腹時でなければ正しく測定できないため、受診する際は注意事項を守りましょう。

血液検査は多くの情報を得られるため、自身でどんなことが分かるのか事前に知っておくと、より自身の体を把握することができます。

内科検診

内科検診は視診、触診、聴診にて体の外から異常を発見するものです。
内科検診には、心電図も含まれており、心臓の異常も発見できます。また、呼吸器系や循環器系などあらゆる病気を見つける指標になります。

人間ドックで発見できる病気

これから紹介する病気は、オプション検査無しの、一般的な検査で見つかりやすい病気になっています。人間ドックでは、一般的な検査であっても項目数が多くあらゆる病気を発見できます。

生活習慣病

糖尿病や脂質異常症、高血圧症といった生活習慣病は、人間ドックで発見することができます。日本の死因上位であるがんや心疾患、脳血管疾患はいずれも生活習慣病が起因となっています。
基本的な血圧検査や血液検査による血糖値、コレステロール値などの数値に合わせ、各検査から異常が発見されます。

がん

人間ドックでは多くのがんを発見できます。人間ドックの実施項目の中で発見できるがんは以下の通りです。

胃カメラ:胃がん
胸部X線検査:肺がん
マンモグラフィ検査:乳がん
腹部超音波検査:膵臓がん、肝臓がん、胆のうがん

基本項目のほか、オプションを適宜追加し、全身のがんを見逃さないようにすることが大切です。ただし、上記の検査が正常だとしても、早期がんを完全に否定できるわけではありません。

動脈瘤

動脈瘤は超音波検査はCT、MRIなどによって発見可能です。動脈瘤は動脈硬化などによって血管内の膜が傷つき、はがれた膜内に血流が流れ込むことでこぶが発生する病気です。

高血圧や糖尿病などの持病を抱えている人、喫煙者、高齢者は動脈効果を起こしやすいため、発症リスクが高い傾向があります。
動脈瘤は血管があるところにはどこにでもできる可能性がありますが、動脈瘤が脳の動脈で起こり、破裂したものが「クモ膜下出血」と呼ばれるものの原因となることがあります。

肝炎

肝炎は血液検査によって発見することができます。日本で起こる肝炎のほとんどは「ウイルス性」とされています。日本で罹患率が高いのは「A型肝炎」「B型肝炎」「C型肝炎」の3つです。

慢性的に肝炎が起こると、肝臓が線維化してしまい、機能障害を起こしてしまいます。
肝臓は毒素を無毒化する役割があるため、それが難しくなると毒素が脳に運ばれて、「肝性脳症」を起こすこともあります。

痛風

痛風は血液中に含まれる「尿酸」が増えることで起こる病気です。血液中の尿酸が増えて、結晶化し関節に溜まると、ひどい関節痛を引き起こします。

尿酸は食べ物から摂取される「プリン体」と呼ばれる物質から合成されていて、これが多く含まれるのがアルコールやレバー、白子、肉類などです。
プリン体は細胞にとって良いものですが、過剰な摂取は痛風などを起こすため、注意しましょう。

人間ドックの費用の目安と所要時間

オプション検査の有無にもよりますが、検査費用の相場は4万円~8万円ほどになります。
所属している保険健康組合や自治体によって補助が出る場合があります。
しっかりと確認しておきましょう。

検査時間は日帰り検査の場合1~3時間ほど、オプション検査によっては宿泊することもあり、20万円弱かかる場合もあります。

人間ドックを受ける際の注意点

人間ドックの受診前は以下の点に注意しましょう。

  • 肝機能検査を行う場合、前日から運動を控える
  • 常備薬がある場合は事前に医療機関に相談する
  • 当日体調が悪い場合は検査日程を変更する

病院によって独自の禁止事項を設けているの場合もあります。
事前に医療機関から案内があるので、確認が必要です。

定期的に健康をチェックしよう

人間ドックを通して、自分の体の状態を把握することはとても大切です。
1年に1回人間ドックの受診を習慣化することで、病気の早期発見や発病リスクを把握することができます。

またスマート脳ドックやCT肺・心血管ドックでは、検査当日の所要時間30分で、病気による日本人の死因上位4つをまとめてチェックできます。
人間ドックの受診を悩まれる方は、ご自身にあった検査を探してしてみることもおすすめいたします。

気になる方は、即日予約・受診可能です。
所要時間10分、検査は3分の「CT肺・心血管ドック」

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監修医 伊藤 晴紀
(いとう・はるき)

メディカルチェックスタジオ新宿クリニック・医学博士
同じ病気でも、患者様ひとりひとり治療方針は違ってきます。それぞれの生活やバックグラウンドに合った医療を提供できるよう心がけております。
患者様が健康で長生きできるよう、診断・治療だけでなく、最新の医療知識を織り交ぜながら診察しております。

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