2022/12/22 ( 公開日 : 2022/12/22 )

痛風はどんな痛み? 高尿酸血症の3つのタイプについても紹介!

症状
動脈 糖尿病 肥満
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痛風は突然関節が腫れて激痛におそわれる病気です。痛風には生活習慣も大きく関係しており、30代以上の男性はとくに発症する確率が高いです。この記事では痛風がどんな病気であるかなど、基本的なところから、治療方法や予防方法まで解説していきますので、ぜひご一読ください。
目次

痛風ってどんな病気?

一般的にいわれる「痛風」は、痛みの症状を指すことが多いですが、痛風による関節炎などでの痛みは「痛風発作」といいます。
痛風は尿酸が蓄積して結晶化することで、関節などに痛みを引き起こす病気です。
「風が吹くだけでも痛い」ことに由来して、痛風という名称がついています。

痛風の症状

痛風発作はある日突然起こり、耐えがたいほどの痛みが2-3日つづきます。
1-2週間すると痛みは落ち着くことが多いですが、落ち着いてもまたあるとき痛みを引き起こすことがあります。
足の親指の付け根でよく起こり、赤く腫れ、痛みを伴います。

治療により短期間で痛みは引きますが、痛みが引いても基準となっている尿酸値を維持することが必要になります。
薬をやめたり放っておくと再発する可能性が高いため、油断してはいけません。

痛風の原因

痛風は血液中の尿酸濃度が高い「高尿酸血症」がおもな原因です。

CMやお酒のパッケージなどで「プリン体」とういう言葉をよく耳にするかと思います。
悪い印象をお持ちの方も多いと思いますが、身体を動かしたり内臓を正常に働かせるために必要なエネルギー源であり、常に体内で産生されています。

食事から取り入れられるプリン体は全体の2割程で、約8割は体内でつくられています。

プリン体が使われたあと、肝臓などで分解されて生まれるものが尿酸です。

血液中にある過剰な尿酸が結晶化して関節に溜まります。
これを白血球が異物と誤って認識し、攻撃して炎症が起こることで、痛風発作が起こります。

痛風になりやすい人の特徴

  • 血清尿酸値が7.0mg/dLを越える状態が数年間つづいている
  • 30~50歳代の男性(女性より圧倒的に男性が多い)
  • 尿酸の排泄能力が低い

女性に少ない要因は、女性ホルモンに腎臓から尿酸の排泄を促す働きがあるためです。

尿酸の排泄能力が低く、日頃からビールなどでプリン体を摂りすぎている人は痛風になりやすいといえます。
また肥満や高血圧や高脂血症(LDLコレステロールや中性脂肪が高い)の人は、尿酸が蓄積されやすいため同様に痛風になりやすいです。

痛風の診断方法

視診、触診、問診などの基本的な検査に加えて、血液検査、尿検査、尿酸クリアランス検査、超音波検査をおもに行い診断します。
血液検査で尿酸値、尿検査で尿中尿酸濃度を計測し、尿酸クリアランス検査で痛風のタイプ(原因)を診断します。

また、超音波検査(エコー検査)は痛風と似ている病態や症状を持つ、偽痛風との鑑別にも有効です。

痛風になりやすい高尿酸血症の3つのタイプ

痛風の原因となる「高尿酸血症」では、よく見られる3つのタイプがあります。
それは産生過剰型、排泄低下型、混合型です。

産生過剰型

暴飲暴食によってプリン体の摂取量が増えたり、新陳代謝・エネルギー代謝が増えることで、尿酸が過剰に産生されているタイプです。
このタイプには尿酸生成抑制薬を使います。
約10%が産生過剰型です。

排泄低下型

プリン体の量は増えていませんが、体の外への尿酸排出量が減っている状態です。
3つのタイプの中でもっとも多く、痛風患者全体の約60%がこのタイプといわれています。
こちらの場合、尿酸の排出を促す治療が必要になります。

混合型

産生過剰型と排泄低下型が合わさった状態を、混合型と呼びます。
排泄低下型のつぎに多いタイプで、全体の約25%ほどといわれています。
尿酸の産生が増えているうえ、尿酸の排出も減っている状態で、同様に尿酸を減らす治療を行っていきます。

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編集部までご連絡いただけますと幸いです。

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監修医 緒方 文大 (おがた・ふみひろ)
愛和クリニック院長・内科学会認定医

京都府立医科大学卒業後、虎の門病院入職。内科全般を学び、その後がんや慢性疾患を多く扱う消化器内科医に。『健康防衛・健康増進』の重要性を痛感。『患者様の健康増進のために本気で取り組みたい』という強い想いで、愛和クリニック開業。

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