2021/11/11 ( 更新日 : 2021/11/22 )

血液検査でわかる病気は? 知識が増えれば病気の予防にも役立ちます!

検査
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多くの方が経験したことのある尿検査や便検査などを「一般検査」、さまざまな方法によって、血液から異常がないか調べるものを「血液検査」と呼びます。一般検査や血液検査から分かることは非常に多いです。この記事では、主に血液検査で調べる項目と分かる病気などをまとめています。
目次

血液検査の検査項目とわかる病気

血液検査は健康診断や人間ドックでも受けることができます。健康診断と比べて人間ドックの方が血液検査の項目が多いです。

血液検査は単独で見ずに、各項目との関係も見ることで肝臓の異常、心臓の異常、免疫の異常などさまざまな病気を知ることが可能です。
医師に全て任せるだけではなく、自身でも知っておくことで、より自分の体を把握することに繋がります。

肝臓系検査

表1 検査項目と分かる病気(肝臓系)
検査項目 基準値 基準値との比較 分かる病気
AST(GOT) 10~40 高い 肝炎、肝硬変、心筋梗塞、脂肪肝など
ALT(GPT) 5~40 高い 肝炎、肝硬変、脂肪肝など
アルカリフォスファターゼ 104~308 高い 閉塞性黄疸、肝がん、慢性肝炎など
γ-GTP 男性:79以下
女性:48以下
高い アルコール性肝障害など

注:表の中では、測定された値が基準値よりも「高い」場合と「低い」場合とがあり、それぞれ分かる(疑われる)病気が異なる場合があります。

腎臓系検査

表2 検査項目と分かる病気(腎臓系)
検査項目 基準値 基準値との比較 分かる病気
BUN 8~20 高い 腎不全、ネフローゼ症候群、うっ血性心不全など
低い 急性肝不全など
血清クレアチン 男性:0.65~1.09
女性:0.46~0.82
高い 急性腎不全、糸球体腎炎、尿路結石など
クレアチニン・クリアランス 82~183 高い ネフローゼ症候群、初期糖尿病など
低い 糸球体腎炎、腎硬化症など
eGFR 60 低い 腎不全など

尿酸(UA)

表3 検査項目と分かる病気(尿酸)
検査項目 基準値 基準値との比較 分かる病気
尿酸 男性:3.0~7.0
女性:2.0~6.0
高い 痛風、高尿酸血症など

尿酸はプリン体というタンパク質が代謝されたことにより、生じたものです。
尿酸に異常な数値が見られた場合、排泄を行うために働く「腎臓」の異常を疑います

また、尿酸が増えすぎると血管内に結晶として溜まり、それが関節で溜まることで痛みが現れてしまいます。

脂質系検査

表4 検査項目と分かる病気(脂質系)
検査項目 基準値 基準値との比較 分かる病気
中性脂肪(トリグリセイド:TG) 50~149 高い 動脈硬化性疾患
低い 甲状腺機能低下症など
LDLコレステロール 70~139 高い クッシング症候群、甲状腺機能低下症など
低い 慢性肝炎、貧血など
HDLコレステロール 男性:40~80
女性:40~90
低い 肥満、糖尿病、肝硬変など
総コレステロール 150~219 高い 痛糖尿病、脂質異常症など

糖代謝系検査

表5 検査項目と分かる病気(糖代謝系)
検査項目 基準値 基準値との比較 分かる病気
HbA1c 4.6~6.2 高い 糖尿病など
空腹時血糖値 正常:110未満
糖尿病の場合:126以上
高い 糖尿病など
低い インスリン過剰投与など
食後血糖値 正常:140未満 高い 糖尿病など

血球系検査

表6 検査項目と分かる病気(血球系)
検査項目 日本語名 基準値との比較 分かる病気
赤血球数 男性:4.38~5.77
女性:3.76~5.16
高い 多血症など
低い 貧血など
ヘマトクリット値 男性:40.4~51.9
女性:34.3~45.2
高い 多血症など
低い 貧血など
ヘモグロビン量 男性:13.6~18.3
女性:11.2~15.2
高い (喫煙が多いなど)
低い 貧血など
白血球数 3.5~9.7 高い 炎症など
低い 白血病など

感染症系検査

表7 検査項目と分かる病気(感染症)
検査項目 基準値 基準値との比較 分かる病気
HBs-Ag B型肝炎ウイルス (-) B型肝炎ウイルスに感染しているか、感染したことがあるか
HCV-Ab C型肝炎ウイルス (-) C型肝炎ウイルスに感染しているか、感染したことがあるか
HIV-Ab HIVウイルス抗体 (-) HIVウイルスに感染しているか
TPPA トレポネーマパリダム抗体 (-) 梅毒に感染していた場合の抗体量
RPR定性 RPRカードテスト (-) 梅毒に感染していた場合の抗体量

他に血液検査でわかる病気

血液検査は調べる目的によって多岐に渡ります。
これまでに紹介したものの他に

・ホルモン内分泌検査
・アレルギー検査
・腫瘍マーカー(いわゆる癌)検査

などの検査もあります。

検査の受け方として

・希望の検査を行っている病院を調べて直接電話などで予約する。
・かかりつけ医に相談して紹介してもらう。

の2つの方法があります。

人間ドックなどでの一般検査や血液検査は基本的に自費検査ですが、医師の判断により、治療に必要と認められた場合は、保険適用になるケースがあります

血液検査をさまざまな病気の予防に役立てよう

血液検査はさまざまな病気の早期発見につながります。
健康診断や人間ドックを定期的に受け、その中で血液検査も受けておきましょう。

検査を受けて終わりではなく、結果の数値を見て、過去の検査内容との変化がないか確認することが大切です。

単に検査を行うだけでなく、どんな項目の数値に変化が見られるかなどを把握することで、病気のリスクを事前に察知し、予防に役立てることができます
全ての病気で早期発見と早期治療が大切であるため、血液検査は重要な検査になります。

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監修医 伊藤 晴紀
(いとう・はるき)

メディカルチェックスタジオ新宿クリニック・医学博士
同じ病気でも、患者様ひとりひとり治療方針は違ってきます。それぞれの生活やバックグラウンドに合った医療を提供できるよう心がけております。
患者様が健康で長生きできるよう、診断・治療だけでなく、最新の医療知識を織り交ぜながら診察しております。

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