脳卒中の初期症状(FAST)とは?
脳卒中の初期症状としては、FAST(ファスト)という言葉を覚えておきましょう。これらの症状らしきものが出た際には、些細なことのように思えても病院にすぐ向かいましょう。2022/12/20 ( 公開日 : 2022/12/05 )
脳卒中になるとどうなる? 若年性脳梗塞体験者のマンガから学びましょう

33歳で発症!? 若年性脳梗塞の体験をマンガ化
手がだる重、フラフラする? もしかして「脳梗塞」かも!?
こちらのマンガでは、まだ若い方でも脳梗塞を発症することがあり、その際に感じる体の違和感や早期治療について描かれています。
今回はマンガから気になる点をピックアップして、ご紹介させていただきます。
痛みがないのが脳梗塞、体の違和感に注意

こちらはマンガの冒頭です。
最後のコマでは「以前にも似たようなことがあったのでほっとく事に。」という記述がありますが、脳梗塞では初期症状が出てから4.5時間以内なら行える治療がありますので、この時点でかなりまずい状態です。
脳の病気の中では、くも膜下出血は激痛や嘔吐などがありますが、脳梗塞では特別目立つ痛みがないので、忙しい日常の中で初期症状を見過ごしてしまうことが多いです。
脳梗塞の初期症状(FAST)については、あらゆる世代の方について知識として知っておいてほしい内容ですので、以下の記事も参考にしてみてください。

脳梗塞には種類があります

脳梗塞には大きく3種類あり、ゴン太さんが指摘されたラクナ梗塞は、脳の血管の中で比較的細い血管が詰まったもので、脳細胞が壊死する箇所も限定的です。
それゆえに、ゴン太さんのように明らかな異変が体に出ないままで、気づかないままという方も一定数おられます。

隠れ(かくれ)脳梗塞とは? 無症候性の脳梗塞が持つリスクや、日常生活でできる予防をご紹介!
脳梗塞の中には、症状が体に出ない「隠れ脳梗塞」(無症候性脳梗塞)と呼ばれるものがあります。この無症候性の脳梗塞は、果たしてリスクがまったくないものなのでしょうか? この隠れ脳梗塞が持つ、危険性などについて解説いたします。当たり前の日常が送れなくなる危機

入院してから、早期治療を始めるゴン太さん。
脳疾患は突然発症して、多くの方が障害をからだに残してしまいます。
いつもの日常を送っていると、会話、食事、歩行、入浴、掃除など、当たり前に四肢を使って行えることには意識的にはなれません。
それらがなくなりかけることで、初めてその価値に気づきます。
自覚症状がないときにも、中性脂肪や肝機能に対する異常を健康診断で指摘されている方はいるでしょう。
またこれが進行して、血圧、血糖、LDLコレステロール、尿酸に問題が出てくると、危険な領域に徐々に近づいていきます。

※尼崎市で使用されているチャートをもとに作成
ただこの状態で知っておくべきことは、「体に現れる目立った症状がない」ということです。
症状がない中でも、体には乱れた生活習慣で与えられるダメージが溜まっていきますので、ある日ダムが決壊するようにして脳疾患や心疾患を引き起こします。
健康診断の結果が悪いことに慣れてしまわず、指摘された数値を改善させるアクションをすることが大切です。
早期リハビリが超重要

脳はたくさんの血液を必要とする臓器ですので、血液の流れが遮断すると短時間で脳細胞が一部壊死してしまいます。
壊死した細胞は元のように完全に回復することはないですが、その壊死した脳細胞のしていた働きを、脳のほかの細胞に担ってもらうことはできます。
しかしそのためには、仕事の受け渡しのような工程が必要となります。
早期にリハビリをすることは、脳の生きている細胞に腕や足を動かす仕事を急いで引き継いでもらうためにも、非常に重要です。
ちなみに一般に若い方の脳の方が、これらの機能回復は望めます。
もし50代60代でゴン太さんと同じレベルの障害が起こった場合には、障害が残ってしまう可能性も多分にあることは知っておきましょう。
無症候性の脳梗塞に注意!!

脳梗塞は発症から1年間は、とくに再発する可能性が高いです。
ゴン太さんのように症状が出ていなくとも、脳ドックを受けた20代30代の方で、無症候性のラクナ梗塞が見つかる方はいます。
本格的な脳梗塞にならないためにも、脳ドックを受けて自分の脳の状態を知っておくことは非常に重要です。
社会人になったら、一度は脳ドックのすすめ
脳ドックで若いうちに脳の画像を撮っておくことは、もし異常が出始めたときにも、医師が比較して状態を見る際に非常に有用な情報となります。
まだ脳ドックを受けたことがない方は、一度受けておいてみてはいかがでしょうか。

脳ドックとはなにか? 検査の内容、受診をおすすめする方、費用や注意点について解説
脳疾患は仕事やプライベートに大きな影響を与えます。脳梗塞や脳出血を発症すると、もとの生活には戻れない方も多いです。脳ドックは未病段階の状態を把握することができ、早期発見、早期治療のために有用な検査です。この記事では脳ドックの検査内容や、見つけることができる疾患、特に受診をおすすめする方について説明いたします。書籍ではさらに詳しい内容を収録!
ゴン太さんはさらに内容を追加して、脳梗塞体験談を書籍化されています。
予防の意識を高めるためにも、こちらもぜひご一読されてみてはいかがでしょう。
▷あやめゴン太さんTwitterはこちらから
編集部までご連絡いただけますと幸いです。
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