2021/12/28 ( 更新日 : 2022/04/20 )

不整脈とは? 症状、検査方法、考えられる病気とセルフチェック方法について

症状
心疾患 心臓
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急に拍動が強くなったり、動悸やめまいを起こすことはありませんか? もし思い当たる方がいるとしたら、その原因が心臓の異常による「不整脈」の可能性があります。このような症状がある場合は、放置せずに病院または循環器内科クリニックを受診しましょう。この記事では不整脈について原因、症状などをご紹介していきます。
目次

不整脈とは?

不整脈とは脈が極端にゆっくり打ったり速く打ったり、または不規則に打つ状態のことです。健康な人であっても、不整脈が続く場合は、病気に由来することも多いため、原因を調べる必要があります。
不整脈の種類によっては心不全や脳梗塞を引き起こし、突然死に至ってしまうケースもあることを知っておきましょう。

不整脈の症状

不整脈の主な症状は?

・脈が飛ぶ感じがする
・急に脈拍が100回/分以上になる
・なんとなく胸に違和感や不快感が生じる
・平常時でも動悸やめまいが起きる
・意識が一瞬遠くなったり、目の前が暗くなったり、失神症状が現れる

などが挙げられます。

また脈が1分間に50回以下の場合を徐脈(じょみゃく)100以上の場合を頻脈(ひんみゃく)といいます。
これらの異常が起こると、心臓から送り出す血液量が減ってしまい、脳虚血を起こして失神することもあります。

生理的な不整脈と期外収縮

生理的な不整脈の原因は?

・運動
・精神的興奮
・睡眠不足や水分不足

などがあります。

心臓は自律神経の大きく影響を受けています。運動や精神的興奮のある状況では、血液量(酸素)を増やそうと、心臓のポンプ運動を働かせます。
また睡眠不足では体が休めていないために、水分不足では血液量が減っているために、たくさんポンプ運動をして全身に血液をまわそうとして不整脈が起こります。

生理的な不整脈が進行するケースとして

年齢を重ねるにつれて、徐脈や頻脈だけでなく、時々脈が飛ぶ現象が起こりやすくなります。この時々脈が飛ぶ現象を「期外収縮(きがいしゅうしゅく)」と呼びます。
期外収縮が間を置かずに何度も起こると、一時的にめまいや動悸がする場合もあります。

病気による不整脈

心臓は一定のリズムで電気的な興奮を起こし、ポンプ運動を行っています。
心臓に何らかの異常をきたすと電気的な興奮が乱れてしまい、不整脈が起こります。

不整脈にも種類があります。

・心室細動
・心房細動
・発作性上室頻拍
・心房粗動

   

ちなみに心室や心房というのは、心臓の部屋を4つに分けて、上の部分と下の部分の部屋に付けられた名称です。

心臓自体に原因があるケースには、

・狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患
・心不全
・洞不全症候群

などがあります。

その他の部分に異常があるケースには、

・甲状腺ホルモン異常
・血液中の電解質イオン異常
・自律神経異常

などがあります。
心臓はホルモン、電解質イオン、自律神経などによってもコントロールされているため、上記の異常でも不整脈を起こす場合があることは知っておきましょう。

心臓に負担をかける可能性がある生活習慣病が原因となるケースには、

・高血圧
・糖尿病
・脂質異常症
・肥満
・喫煙
・過度のアルコール
・精神的ストレス
・睡眠時無呼吸症候群

などがあります。

これらは狭心症や心筋梗塞などを引き起こす原因でもあるため、早急な改善が必要です。

不整脈が心不全や脳梗塞の原因になることも! 

心房細動によって不整脈が起きている場合、心臓で血栓(血の塊)ができることがあります。それが脳に飛び、脳梗塞を発症し手足の麻痺や構音障害などの後遺症が残る場合や、最悪の場合には突然死に至ってしまうケースもあります。

また正常なポンプ運動ができていない不整脈では、心臓から送り出す血液量が減ることがあります。本来の力が発揮できずポンプ機能が低下(=心不全)するという負の流れを生み出してしまうのです。

受診の目安

一般的に病院を受診した方がいい症状として

・強い動悸やめまい
・安静時の胸痛や息切れ
・立ちくらみや意識障害

などが挙げられます。

早期発見をすることで悪化を防ぐことができ、最悪の場合に起こる「突然死」を防ぐこともできます
特に血縁関係で心臓の病気を患っている方がいる場合や、突然死があった場合、遺伝の可能性もあるため受診しておいてもいいかもしれません。

不整脈は自身でも簡単にチェックすることができるため、次に紹介する方法を実践してみてください。

不整脈のセルフチェック方法

症状からチェックする方法

・安静時でも心拍が目立ちドキドキすることがある
・脈が乱れたような感じがする
・日常生活で息切れ、だるさ、疲れやすさが目立つ
・頻繁にめまいがする
・目の前が暗くなり失神をしたことがある

脈拍のチェック方法

STEP1 手のひらを上向にする。
STEP2 親指側の手首をまげてしわができる位置に人差し指、中指、薬指の指先を当てる。
STEP3 指先を少し立て、15秒程度脈に触れる。
STEP4 不規則に感じる場合、1~2分程度図り続け、リズムが乱れている場合は不整脈を疑う。

不整脈の受診科目

不整脈がある場合、「循環器内科」またはかかりつけ医に相談しましょう。

初期症状や疾患を疑う段階では、まずかかりつけ医などに相談のうえ、専門機関での診療が必要かどうかの判断を受けることをおすすめします。

不整脈の検査方法

始めに短時間で心臓を検査できる「心電図」を使用して検査することが多いです。

一般的な健康診断で行う心電図は「安静時12誘導心電図検査」と呼ばれるもので、手首と足首に器具を付け、胸に吸盤を付けた経験があると思います。

その他の検査として

・24時間心電図(ホルター心電図)
・心臓超音波検査(心エコー検査)
・胸部レントゲン検査・胸部CT検査
・心臓電気生理検査(EPS)

などの検査も行うことがあります。

不整脈の治療方法

不整脈の治療は、原因となっている疾患をはじめとして、様々な問題を考慮した上で決定されます。
しかし基本的には「薬物治療(薬を使った治療)」と、「非薬物治療(薬以外による治療)」の2つに分けられます。これらは単独で行われることもありますし、併用されることもあります。

薬物治療(薬を使った治療)

不整脈の治療では、頻脈性不整脈に対して抗不整脈薬を使用します。
徐脈は基本的に「ペースメーカ」が最初の選択肢として考えられますが、症状が重くないときには薬物治療が選択されることもあります。
期外収縮では薬物治療が行われることは多くありませんが、症状が強いときには行われることもあります。

非薬物治療(薬以外による治療)

薬以外による治療では、医療機器(ペースメーカ、植え込み型除細動器;ICD)を体内に植え込む「デバイス治療」や、不整脈の発生源や回路を遮断することで根治をめざす「カテーテルアブレーション」「外科的心臓手術」などがあります。

◇用語説明◇

ペースメーカー … 徐脈性不整脈の治療に使われる。植え込み型の機器から心臓へ一定リズムの電気的信号を送って、心臓の拍動を補助。

植え込み型除細動器(ICD) … 心室性の頻脈性不整脈に対して使用される。常に心臓の脈を監視して、不整脈の発作がでたときには速やかに反応、電気ショックを発生させて不整脈を退治して、発生による突然死を防ぐ。

カテーテルアブレーション … 心臓の筋肉の異常な回路に対して、カテーテルを用いて焼灼(※病組織を焼いて破壊する外科的治療法のこと)、もしくは冷凍凝固を行って、不整脈を抑える。

一般に、不整脈の種類によって、下記の表の治療が選択されることが多いです。

表1 不整脈種類別の治療法
頻脈 徐脈 期外収縮
薬物治療
(症状が強い場合)
ペースメーカ
植え込み型除細動器(ICD)
カテーテルアブレーション
(症状が強い場合)
外科的手術

気になる症状がある人は早めの受診を!

まずはセルフチェックを行い、自分の心拍が正常か確認してみましょう。
異常がみられる場合は、医師の診察を受けることが大切。自己判断ではなく、安心できる不整脈なのか、病的な不整脈なのかを専門医に診断してもらうためです。

また、定期的な健康診断や人間ドックなどで心電図を測り、変化が起きていないかも調べるようにしておきましょう。

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2021/12/28 (更新日:2022/04/20)

不整脈とは? 症状、検査方法、考えられる病気とセルフチェック方法について

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監修医 知久 正明 (ちく・まさあき)

メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック院長・医学博士
病気になる前に治すという『未病』を理念に掲げていきます。循環器内科分野では心臓病だけでなく血管病まで診られる最新の医療機器を備えたバスキュラーラボで、『病気より患者さんを診る』を基本として診療しています。

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