2023/11/13 ( 公開日 : 2022/09/29 )

冷え症とは? 血管の老化が原因?! 改善方法についても解説

生活習慣
予防 動脈
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季節を問わず寒さや体の冷えを感じて悩んでいる方は多くいると思います。 人間が気温の変化に関係なく体温を一定に保つことができるのは、自律神経が正常に働き、血流などをコントロールしているからです。この自律神経が乱れると体温調節もうまくできなくなってしまい、冷えを感じて体にさまざまな不調を引き起こしてしまいます。
目次

冷え症(冷え性)とは?

冷え症(ひえしょう)または、冷え性は、特に手や足先などの四肢末端あるいは上腕部、大腿部などが温まらず、冷えているような感覚が常に自覚される状態のことです。

また、冷えしょうには「冷え性」と「冷え症」の2種類の単語があることをご存知でしょうか?
意味としては、どちらも体や手足が冷えるという意味では同じですが、冷えに対する捉え方の違いがあります。
簡単に説明すると以下のようなことになります。

「冷え性」・・・病気ではなく、検査でも異常が現れていないが、手足の冷たさなど身体の冷えを感じている。(西洋医学的な考え)

「冷え症」・・・冷えを病気として捉えて、身体に機能や働きに何らかの問題があるか探り、治療が必要な検査(東洋医学的な考え)

ここでは、「冷え症」をテーマとしてご説明をさせていただきます。

主な原因

冷え症は気温が関係なく引き起こされるので、日々の生活習慣が大切になります。
主な原因としては以下になります。

運動不足

運動不足によって血液の巡りが悪くなってしまい、筋肉量が低下することによって、熱を産生しにくくなるため体温は下がってしまいます。

ストレス

過剰なストレスによって自律神経が乱れて、交感神経だけが働いてしまうと血流が悪くなるだけでなく筋肉が硬直してしまい、熱量が低下してしまいます。

食生活の乱れ

偏った食事では熱を作るエネルギー源が不足してしまいます。噛む回数も少なく早食いの方も冷え症を促進してしまいます。

喫煙

タバコはニコチンによる血管収縮などで血管を収縮させてしまい、その結果で基礎代謝も低下し冷えにつながってしまいます。

冷え症の種類

冷え症は大きく4つの種類に分けられます。

全身型

常に体温が低く、季節や天候に関係なく体全体が冷えるタイプです。
ストレスや生活習慣の乱れなどによる自律神経の異常が、基礎代謝の低下が原因とされており、高齢者や若者に多いとされています。 疲労感や倦怠感を感じやすく、食力や気力低下などの症状がでるとされています。

内臓型

手足や体の外側は温かいが、体の中心(内臓)が冷えるタイプで、自覚しづらいケースもあり、「隠れ冷え症」とも言われており、内臓機能を低下させる恐れもあります。 胃腸が弱く、筋肉の少ない方に多くみられます。

四肢末端型

手や足の先が冷える典型的なタイプで、筋力不足や痩せ型で無理なダイエットを行う方に多くみられます。しもやけや肌荒れ、月経トラブルも引き起こすことがあります。

下半身型

腰から下が冷えやすいタイプで、デスクワークなどで座っている時間が長い方や運動不足による下半身の筋肉が衰えることによって、足の血の巡りが悪くなり、下半身の冷えを引き起こしてしまいます。

動脈硬化との関係

体の冷えを感じている方の中にも、要注意していただきたいのが血管の老化とされる「動脈硬化」です。

年を重ねていくと、動脈が硬くなったり、コレステロールがたまっていくことによって血流が減少するためふくらはぎがつったり、だるさなどを感じる場合があります。
また、足の冷えから感じる冷え症は、糖尿病の可能性もあり、糖尿病の動脈硬化は膝下に発症することが多く、足の冷えにつながってしまいます。

中には、心臓や脳の血管に動脈硬化が起きてしまい、心筋梗塞や脳梗塞にもつながる場合もあるので注意が必要です。
その他にも、軽微な冷え症だからと思って放置してしまうと、最悪の場合は血流が途絶えた部分が壊死する危険もあります。
不安な症状がある方は病院を受診するようにしましょう。

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改善方法

冷え症は血行が悪くなっているサインでもありますので、ご自身の生活習慣を見直して、体を温めるように意識していきましょう。

食生活

食べることによって、自律神経のバランスを整えることができます。
特に、朝は食事誘発性熱産性が一番高いとされているので、夕食の食べる時間や量を調整していきましょう。

内容としてはビタミンや栄養素を多く含むニンニクや根菜、筋肉のもとになるタンパク質や熱量のエネルギーになる糖質をバランスよく摂ることが重要です。

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運動

加齢するほど筋肉は衰えていきますので、適度な運動で筋肉をつけていきましょう。

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入浴

寝る1時間前までに38〜40℃くらいのぬるめのお湯で10~20分、全身をつかるようにして体の芯まで温めるようにしましょう。
ややぬるめの温度で入浴することで、副交感神経が優位になりリラックスした状態になります。

女性だけでなく男性も注意

冷え症は女性のイメージが強いかもしれませんが、男性は女性よりも筋肉量が多いため発熱量が多く、女性ほど冷えを感じる人は少ないと言われています。

そのため、男性の冷えに対する意識は女性ほど高くはありません。男性の場合は、加齢による筋肉量の低下や臓器などの老化によって症状が現れることがあります。

冷え症は体質だと諦めている方やまだ何も対策をしていない方も、何らかの病気になってからでは遅いのです。 健康的な生活を送るためにも、食事を含めた生活習慣を見直して冷え症予防と改善を目指して健康維持に努めましょう。

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編集部までご連絡いただけますと幸いです。

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監修医 知久 正明 (ちく・まさあき)
メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック院長・医学博士

病気になる前に治すという『未病』を理念に掲げていきます。循環器内科分野では心臓病だけでなく血管病まで診られる最新の医療機器を備えたバスキュラーラボで、『病気より患者さんを診る』を基本として診療しています。

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