肺がんに初期症状はあるの? 肺がんの種類、予防、治療方法などについても解説!
日本の死因ランキングの中で1位は「悪性腫瘍(がん)」です。その中でも「肺がん」が最も多いとされています。肺がんは初期の段階で気づきにくい上、危険性の高い病気になっています。この記事では、そんな肺がんの非小細胞がん/小細胞がんのちがいや、予防方法・治療方法について解説いたします。2023/11/17 ( 公開日 : 2022/03/17 )
タバコを吸うことで発症する可能性がある病気とは? 依存度チェックも収録!

どうして禁煙できないの? タバコに依存してしまう理由
禁煙しようと思ってもできないのは、依存性が原因です。
少しの間、禁煙に成功していた方でも「タバコを長く止められているから1本くらい…」と気がゆるんでいるときや、お酒を飲んでいるときなどについつい吸ってしまう方が多いでしょう。
また、近くで吸っている方がいると吸いたくなってしまうこともあります。
タバコに強い依存性があるのは、ニコチンが原因です。
ニコチンを摂取することでドーパミンが分泌されるため、喫煙によって心が落ち着くと感じる方もいるでしょう。
「タバコを吸うと安心する」というように、喫煙が毎日のルーティンとなり心理的に依存している方も少なくありません。
身体的にも心理的にも依存した状態を作り上げるため、なかなか禁煙できないのです。
タバコによる健康被害
2017年に世界保健機関(WHO)が発表したデータによると、タバコが原因で亡くなる方は、世界中でなんと約700万人にものぼります。
日本だけで見ると、毎年12~13万人亡くなっている計算です。
たとえ喫煙本数が少なかったとしても、喫煙者は非喫煙者と比べて確実にがんや死亡リスクが上昇します。
紙タバコ

紙タバコとは、一般に販売されている火をつけて吸うタイプのタバコです。
昔からあるタバコのため、吸っている本人だけでなく周囲で煙を吸ってしまった方の健康を損ねる可能性もあります。
受動喫煙を起こしやすいため、健康被害が大きいタバコです。
タバコの煙には、ニコチンや、一酸化炭素をはじめとして、7000種類以上の物質が含まれています。
有害物質として認定されている成分はその中でも数百種類あり、そのうちの約70種類が発がん性物質であることが明らかになっています。
加熱式タバコ

加熱式タバコとは、火を使わずタバコの葉を加熱して蒸気となったエアロゾルを発生させるものです。なんとなく体によさそうなイメージがありますが、ニコチンによる体への影響は紙タバコと変わりません。
発がん性物質のホルムアルデヒドや劇物のアクロレイン、刺激性のあるベンズアルデヒドなどが含まれているため、これらによる健康被害が考えられます。
紙タバコよりも有害物質が少ないと謳われていることもありますが、健康被害も少なくなっているのかについてはまだ不明です。
電子タバコ
電子タバコは、装置やカートリッジ内にある液体を電気で加熱し、蒸気のエアロゾルを発生させるものです。
こちらはタバコ葉を使用していないため、ニコチンは含まれていません。
電子タバコに含まれている成分は食品添加物としては安全性が高いものです。
しかし現在のところ、電子タバコとして吸引する安全性はわかっていません。そのため、健康被害が起こる可能性はゼロとは言い切れない部分があります。
禁煙グッズのひとつとして電子タバコを選択される方もいますが、できれば電子タバコを使わず禁煙したいものです。
喫煙が引き起こす主な病気

喫煙は驚くほど体にさまざまな害をもたらします。とくに影響を受けやすいのが、のどや肺への影響です。
喫煙本数が多ければ多いほど、のどや肺への負担は大きくなります。ここでは喫煙が大きく関係している主な病気を3つ紹介しましょう。
COPD
COPDとは、慢性閉塞性肺疾患のことです。
COPDになる大きな原因は喫煙と言われています。有害な物質を長期にわたって吸い込み続けることで、気管が炎症を起こして肺胞が破壊されたり、気道に炎症がおきる疾患です。
症状が進行すると酸素の吸入が必要な状態になります。
肺胞が破壊されることで酸素を取り込んだり二酸化炭素を排出したりする機能が低下するために平地歩行でも息切れが強くなったり、慢性の気道炎症により風邪ではないのに痰が絡んだような咳が出ることが特徴です。
年齢のせいかと思い、病院を受診しない方も少なくありません。
肺がん
喫煙している方はそうでない方と比べて男性で4.4倍、女性で2.8倍も肺がんのリスクが高まります。
気管支や肺胞の細胞ががん化したもので、咳や痰が出たり、痰に血が混ざったりといった症状が代表的でしょう。
発見が遅れると重篤化して命に関わる病気です。
喫煙以外には、アスベストや大気汚染なども関係しています。

脳血管疾患、心血管疾患
タバコの煙に含まれるニコチンは血管の収縮、血圧の上昇、心拍数の上昇をもたらし、一酸化炭素は血液中にある酸素の運搬を阻害します。
つまりタバコを吸うことで血管が詰まりやすい状態になり、動脈硬化が促進されてしまうのです。
動脈硬化や血栓形成は、脳血管疾患や心血管疾患が発症する主要な原因となることは知っておきましょう。
脳卒中の初期症状(FAST)とは? 心筋梗塞を予防するには何をすべき? 症状や診断方法についても解説します!
禁煙のメリット
禁煙には多くのメリットがあります。まず、タバコを吸わないとイライラしたり不安になったりという依存状態から抜け出すことが可能です。
暇があればタバコのことを考えてしまう状態から抜け出せます。
喫煙による咳や痰の絡みも軽減するでしょう。
受動喫煙によって家族に健康被害を与えてしまうことありません。
喫煙はビタミンCを大量に消費したり活性酸素を産生したりすることから、禁煙によって肌の状態がよくなることも考えられます。
タバコの依存度チェック
どれくらいタバコに依存しているかは、依存度テストを行うことでわかります。合計点によって依存度がわかるので、ぜひ一度試してみてください。

質問1
起床してからタバコを吸うまでの時間はどれくらいですか?
・5分以内…3点
・6~30分…2点
・31~60分…1点
・60分以降…0点
質問2
禁煙と書かれている場所で禁煙することに対して、つらいと感じますか?
・はい…1点
・いいえ…0点
質問3
どちらのタイミングで禁煙するのがよりつらいですか?
・朝一に吸う最初の1本…1点
・その他のタイミングで吸う1本…0点
質問4
1日に喫煙する本数は何本ですか?
・31本以上…3点
・21~30本…2点
・11~20本…1点
・10本以下…0点
質問5
起床して数時間以内にほかの時間帯より多く喫煙していますか?
・はい…1点
・いいえ…0点
質問6
体調が悪く寝込んでいるときも喫煙しますか?
・はい…1点
・いいえ…0点
合計点 | 依存度 |
---|---|
0~3 | 低い |
4~6 | 中程度 |
7~10 | 高い |
禁煙を成功させるにはどうすればいいの?
禁煙が失敗する理由はなんでしょうか?
- 吸わないとストレスがたまるから
- 喫煙によるコミュニケーションがあるから
- タバコをやめると太るから
- 1本くらい大丈夫だと思ってしまう
人によって理由はいろいろあるかと思います。ストレスがたまる方は、スポーツをしたり趣味を持ったりするのが効果的です。
コミュニケーションの輪から外れるのが不安な方は、代わりの場でコミュニケーションを取ってみてはいかがでしょうか。
たとえば給湯室や食堂などがあります。
タバコをやめると太るという方は、口寂しくなったときに何かを食べるのではなく、体を動かしてみてください。
「1本くらい大丈夫…」と手が伸びてしまう方は「この1本で禁煙がムダになるかもしれない」と考えてみてはいかがでしょう。
自力での禁煙が無理なら禁煙治療も視野に入れてみましょう

ニコチンの依存性は高いため、自力で禁煙するのは難しいものです。
「1本くらい」という気持ちは捨てて、タバコに手を伸ばさないようにしましょう。
もし自力での禁煙が難しいと感じるのなら、禁煙外来(*1)に通ったり禁煙パッチやガムなどを試したりしてみてください。
禁煙することで自分の体だけでなく、まわりにいる方の健康も守ることができます。
(*1)現在は禁煙治療に用いられるファイザー社の医療用医薬品「チャンピックス」が出荷停止の状態です。
供給再開は2022年の後半以降を見込んでいましたが、引きつづき出荷停止になっています。
参考:「チャンピックス錠 出荷停止継続のお詫びとご案内」
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病気になる前に治すという『未病』を理念に掲げていきます。循環器内科分野では心臓病だけでなく血管病まで診られる最新の医療機器を備えたバスキュラーラボで、『病気より患者さんを診る』を基本として診療しています。
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