2021/11/09 ( 更新日 : 2021/11/22 )

脳卒中を予防するための食事のポイント 高血圧予防に少しずつ食生活を見直しましょう!

生活習慣
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日本人の三大疾病の一つに脳卒中(脳血管疾患)があります。脳卒中を発症すると意識障害や運動障害、言語障害など非常に重い後遺症が残ってしまうこともあります。リハビリで回復することもありますが、まずは脳卒中にならないように予防することが大切です。そこで今回は、脳卒中の予防に効果がある食べ物について紹介いたします。
目次

脳卒中の主な原因は高血圧

脳卒中を起こすもっとも大きな危険因子が高血圧です。ほかに脂質異常症や糖尿病などの生活習慣病も知られており、普段の食生活が大きく関わっている疾患です。

そのため、バランスの悪い食事や運動不足、飲酒や喫煙などがきっかけとなって起こります。また、生活習慣の乱れが内臓脂肪を増やしたり血液がドロドロになったりするため、動脈硬化を起こしやすくなることも特徴です。

動脈硬化になると血管が詰まりやすくなるため、脳卒中を起こしやすくなります。

脳卒中を予防するための食事のポイント

脳卒中は食生活との関係が深い疾患です。
そのため、予防するためには普段から食事に気をつけておく必要があります。
では、具体的にどのように気をつけたらよいのでしょうか。

脳卒中の予防と聞くと「大変そうだ」というイメージをもたれるかもしれません。しかし、決して難しいものではないので安心してください。
ちょっとしたことで脳卒中の予防につなげることができます。

まずは食事をするときに気をつけたい、ポイントを見ていきましょう。

主食・主菜・副菜・汁物を揃えて食べる

基本は1日に3食です。朝はあまり食欲がわかないという方は、果物だけでも構いません。
主食と主菜、副菜、汁物を合わせた一汁三菜を心がけて食事をしましょう。

一汁三菜とは、おかずと汁物に3つのおかずを足したものです。肥満大国といわれるアメリカでも、一汁三菜がバランスのよい食事の代表例として大きく注目されています。

16時間ファスティング(断食)も有効

最近は、一日2食だけにして、16時間何も食べない時間を作るファスティングも話題です。

  • 胃腸が休まることで調子が復活
  • 内臓脂肪が燃焼
  • オートファジーで体の細胞が生まれ変わる

この記事の中では詳しくは説明しませんが、空腹の時間を作ることが体にとっていいことが次第に明らかになってきています。
食事を抜くことに苦手意識がない方は、無理がない程度で試しに実践してみてもいいかもしれません。

塩分を控えめにする

塩分の摂りすぎは血圧を上げる大きな原因です。高血圧を予防するためには1日の塩分摂取量を6g未満に抑えることが推奨されています。
しかし、日本人の平均摂取量は11~12gです。ほとんどの方が塩分摂取量を普段の半分ほどにまで減らす必要があります。

塩分はみそやしょうゆ、ソースなどの調味料のほか、加工食品に多く含まれていることが特徴です。みそ汁と漬物を1日に1回程度に抑え、醤油の代わりにポン酢や香辛料をうまく使って調理してみてください。

また肥満も高血圧の原因となるため、お腹いっぱいに食べず腹八分目にとどめておくことも大切です。

動物性脂肪の過剰摂取に注意

脂肪を摂る割合が増えると、動脈硬化を起こしやすくなることがわかっています。
とくに動物性の脂肪に多く含まれているコレステロールは、動脈硬化を進める原因です。成人では脂肪から摂るエネルギーの割合は20~25%が適正だと言われています。

摂取率が上がると動脈硬化だけでなく乳がんや大腸がんによる死亡率も上がるとされているため、できるだけ油っぽい食事は避けるようにしましょう。
魚に含まれている不飽和脂肪酸は肉に多い飽和脂肪酸と比べてコレステロール値を減らす効果があるため、肉ではなく魚を摂るように心がけることも大切です。

脳卒中の予防に効果的な栄養素と食べ物

脳卒中の予防には食事の仕方に気をつけることが大切ですが、どういった栄養素を摂るかどうかも予防に関係しています。脳卒中や心疾患などの循環器疾患のリスクがもっとも低くなる最適な血圧は120/80mmHg未満です。

血圧を下げる効果のある栄養素や食べ物をうまく取り入れて、脳卒中が起こりにくい血圧を目指しましょう。

DHA・EPA

DHAやEPAは血液をサラサラにしたり悪玉コレステロールの値を下げたりする働きがあります。これにより、血栓を予防したり中性脂肪を減らしたりすることが可能です。DHAやEPAはサバやサンマなどの青魚に多く含まれています。

表1 DHAとEPAの含有量が多い食品
DHAの含有量(100gあたり) EPAの含有量(100gあたり)
サンマ 1,600mg 850mg
まあじ 570mg 300mg
あなご 550mg 560mg
クロマグロ 120mg 27mg
まだら 42mg 24mg

DHAやEPAは熱に弱いため、加熱することにより含有量が半分にまで減ってしまいます。そのため、できれば生の状態で食べるようにしてみてください。

ビタミンC

ビタミンCはお肌によいことで有名ですが、抗酸化作用があることも特徴です。脳の酸化ストレスを抑えることで、動脈硬化が原因で起こる脳卒中を予防できる効果が期待されています。

アメリカの研究では、ビタミンCを1日に平均で500mg摂ることで血圧が3.84mmHg下がることが明らかになりました。

表2 ビタミンCの含有量が多い食品
ビタミンCの含有量(100gあたり)
赤ピーマン 170mg
黄ピーマン 150mg
キウイ 140mg
イチゴ 62mg
レモン果汁 50mg

このほかキャベツやじゃがいもにも多く含まれているので、ムリのない範囲で取り入れてみましょう。

食物繊維

食物繊維は整腸効果があることで有名ですが、実はコレステロールの値を下げる働きもあります。胆汁酸の排泄を促進することで、血中のコレステロール値を下げるのです。

生活習慣病の発症を予防するためには18~64歳の男性で1日に21g以上、女性で18g以上が目安となります。
欧米では1日に24g摂ることで脳卒中の発症リスクを抑えられたという研究もあるので、食物繊維も積極的に摂るようにしましょう。

表3 食物繊維の含有量が多い食品
食物繊維の含有量(100gあたり)
きくらげ 57.4g
黄ひじき(乾燥) 43.3g
わかめ(乾燥) 32.7g
切り干し大根 20.7g
いんげん豆(乾燥) 19.3g

脳卒中予防は毎日の食事の改善から

脳卒中は食生活や生活習慣の改善によって予防できます。
一汁三菜を心がけ、塩分や動物性脂肪を摂りすぎないようにしましょう。DHAやEPA、ビタミンCや食物繊維を積極的に摂ることも予防に効果的です。

食生活の改善は脳卒中だけでなく心疾患やがんの予防にもつながるため、健康のためにもぜひ見直しをしましょう。

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監修医 知久 正明 (ちく・まさあき)

メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック院長・医学博士
病気になる前に治すという『未病』を理念に掲げていきます。循環器内科分野では心臓病だけでなく血管病まで診られる最新の医療機器を備えたバスキュラーラボで、『病気より患者さんを診る』を基本として診療しています。

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