2022/09/16 ( 公開日 : 2021/10/08 )

ストレスで脳が萎縮するって本当? そのメカニズムと幸せホルモン「セロトニン」について解説

生活習慣
ストレス
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セロトニンの分泌を増やす方法

セロトニンの量は、運動や食事によって増やすことが可能です。普段の生活を少し変えるだけでセロトニンを増やし、ストレスから脳を守れます。
ここでは、行動編と食事編にわけてセロトニンを増やす方法をそれぞれ3つずつ見ていきましょう。
どれもすぐに始められるものばかりです。

行動編

セロトニンは、簡単な行動をするだけでも増やすことができます。
具体的には運動、人との会話などです。

特に外に出て太陽の光を浴びるのは効果的。網膜が光を感じることでセロトニンが活性化します。
この活性化されたセロトニンは、睡眠時にはメラトニンに変わります。
充分に太陽の光を体に浴びせてしっかりとセロトニンを作ることが、いい睡眠にも寄与するわけですね。

①運動を習慣化する

運動はセロトニンの量を増やすもっとも簡単で効果的な方法です。
息が少し切れるくらいの軽いウォーキングを30分するだけでも、セロトニンの分泌量を増やすことができます。

うつ病の患者さんにウォーキングを行ってもらったところ、86%の方で改善傾向が見られたという研究があることから、ウォーキングはストレス対策としても有効です。
週に2~3日程度でもいいので、習慣化してしばらく続けてみましょう。

②リラックスする時間を設ける

ぬるめのお湯につかったり、ストレッチをしたりとリラックスする時間を設けてみてください。セロトニンを増やすだけでなく、自律神経を整える効果も期待できます。

リラックスすることで体を休ませる働きのある副交感神経の働きが優位になるため、だるさやめまい、頭痛や不安、イライラなどを軽減させることが可能です。

③1日1回は誰かと会話をする

実は、会話をするだけでもセロトニンの分泌量が増えることがわかっています。
嫌なことがあったときに話を聞いてもらうだけでスッキリするのはこのためです。
しかし、会話を通じてストレスを感じてしまっては元も子もありません。
気軽に話せる家族やパートナー、親しい友人など気軽に話せる方と会話をしてみてください。

食事編

セロトニンは必須アミノ酸であるトリプトファンを材料に作られます。
そのためトリプトファンを多く含む食事を摂ることでセロトニンの分泌量を増やすことにつながります。

1日の摂取量は体重1kgあたり2mgが目安です。

体重60kgの方であれば1日に120mgのトリプトファンを目安に摂ってみましょう。ここではトリプトファンを多く含む食材を3つ紹介します。

①大豆食品

大豆は100gあたり53mgのトリプトファンを含んでいます。
大豆だけを毎日食べるのは難しいと感じるかもしれませんが、大豆食品には納豆やしょうゆ、豆腐やみそ、豆乳など多くのものがあります。

牛乳の代わりに豆乳を飲んだり、食事に豆腐入りの味噌汁や納豆をたしたりするだけでも簡単にトリプトファンを摂取できるでしょう。

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②カツオ

カツオは驚くことに100gあたり310mgものトリプトファンを含んでいます。
もともと肉や魚にはトリプトファンが多く含まれているのですが、なかでもカツオは群を抜いてトップレベルの含有量です。

お刺身やたたき、どんぶりやサラダなどさまざまな食べ方があるので普段の食事に取り入れてみてください。

③ナッツ類

ナッツ類には100gあたり40mgのトリプトファンが含まれています。
ナッツ類だけで1日のトリプトファンを補うのは難しいかもしれませんが、普段のおやつをナッツに変えるだけで1日の摂取量を増やすことが可能です。
GI値が低く栄養価も高いため、小腹がすいたときに最適でしょう。

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ストレスを溜めない生活を心がけて脳疲労を予防しよう

強いストレスは、自分が気づかないうちに脳を萎縮させている可能性があります。
疲れやすくなったり集中力がなくなったりしているのなら、脳疲労を起こしている証拠です。

脳を疲労させないために、バランスの取れた食事や規則正しい生活を心がけ、できるだけストレスを溜めないようにしましょう。
ウォーキングをしたりトリプトファンの多い食事を心がけたりしてセロトニンの量を増やすことが大切です。

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編集部までご連絡いただけますと幸いです。

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監修医 久保田 叔宏 (くぼた・よしひろ)
元メディカルチェックスタジオ医師・医学博士

脳ドックによって脳血管疾患や脳腫瘍など様々な脳疾患を早期に発見し、早期に対応することを重視しています。生活習慣病を指摘された方や漠然と健康状態に不安を抱いている方だけでなく、健康診断で異常なく元気に日常生活を送っている方も、一度は当院の脳ドック受診をお勧めします。

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