2023/11/02 ( 公開日 : 2021/09/27 )

脳の活性化に役立つ食べ物は? 食事に組み込みたい11のブレインフード

生活習慣
食事
この記事は約5分で読めます
人間の体重のうち、脳は全体重のわずか2%程度。しかし私たちが一日に消費するエネルギーのうち、約20%は脳が占めています。そのため脳が疲れてしまうと、忘れっぽくなったり、判断力が鈍ったりします。そこで取り組みたいのが脳の活性化。脳にいい栄養素を食事から摂取することで、脳の健康を維持することができます。
目次

脳を活性化する「ブレインフード」とは?

ブレインフードとは、脳の働きを活性化させる効果が期待されている食べ物のことです。
私たちは食べたものからエネルギーを作り、そのエネルギーを使って活動しています。
エネルギーがなければ呼吸をすることも体を動かすこともできません。そんなエネルギーと同じくらい大切になるのが、脳を活性化させる栄養素です。

記憶力や判断力など脳のパフォーマンスを維持するためにはエネルギーを作るのに必要な食事と一緒に、脳によい栄養素も効率的に取り入れていかなければなりません。
ここでは日々の生活へ簡単に取り入れられる11のブレインフードをご紹介します。

青魚

サバやサンマ、イワシなどの青魚にはDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの脂肪酸が豊富に含まれています。
どちらも体内では生成できません。

DHAやEPAには脳に存在する神経細胞を再生したり保護したりする働きがあることが特徴です。 また、情報の伝達をスムーズにする働きもあります。

アマニ油

アマニ油とはアマの種子から作られるもので、DHAやEPAなどオメガ3系脂肪酸を豊富に含むことから注目を集めている油です。
脳の神経細胞に働きかけるほか、血液をサラサラにしたりコレステロール値を下げたりする効果もあります。

血管を健康に保つことができるため、心疾患の予防にも効果的です。
ほかに女性ホルモンを整えて肌や髪にツヤを与えてくれるとも言われています。

ナッツ

アーモンドやくるみなどのナッツ類には、ビタミンEが豊富に含まれています。
血行をよくしたり細胞の損傷や老化を防いだりすることが主な働きです。

抗酸化作用があるため、脳の酸化を防ぎ、脳の働きを維持するサポートをしてくれることも知られています。
また、くるみにはαリノレン酸も豊富です。
αリノレン酸は体内に吸収されるとDHAに変化し、脳の神経細胞に働きかけます。

緑黄色野菜

ほうれん草やニンジン、ブロッコリーやカボチャなどの緑黄色野菜には、ほかの野菜と比べて多くのビタミンやカロテンが含まれています。
ほうれん草やブロッコリー、カボチャに多いビタミンKは血液をサラサラにし、さらに記憶力の維持に働くと言われているものです。

ニンジンに多いカロテンは体内でビタミンAに変換され、動脈硬化の予防をしたり老化のメカニズムに働きかけたりします。

ベリー

ブルーベリーやブラックベリー、いちごなどのベリー類にはアントシアニンが豊富に含まれています。
アントシアニンは抗酸化作用があることから美容にも健康にもよい成分として知られているものです。

脳まで直接到達し、脳の疲労感を軽減させることがわかっています。
集中力や判断力、意欲などを上げることができるのも特徴です。

大豆

畑の肉とも言われる大豆は、レシチンを多く含んでいます。
レシチンは体内でアセチルコリンに変換され、脳の記憶力を高めるものです。

アセチルコリンは脳にとって欠かせない神経伝達物質の1つで、記憶力や認知能力をうまく働かせるために必要となります。

チョコレート

チョコレートの原料となるカカオには、抗酸化物質のテオブロミンが含まれています。
「集中したいときにチョコを食べるといい」と言われるのは、テオブロミンが脳をリラックスさせたり細胞の老化を防いだりするためです。

また、チョコレートを食べることで脳由来神経栄養因子(BDNF)が増えることも関係しています。
BDNFは認知能力を促進させる効果があることが期待されているものです。

トマト

トマトにはリコピンと呼ばれる抗酸化物質が多く含まれています。
リコピンは脳の老化を防ぐとも言われており、定期期に摂取することで記憶力の低下や認知症を防いだり、老化を抑制したりする働きが期待されている栄養素です。

これは、老化に関係している活性酸素をリコピンが除去してくれるためだと考えられています。

卵の黄身の部分には、DHAやEPAなどのオメガ3系脂肪酸やリン脂質が多く含まれています。
DHAやEPAは脳の神経細胞を保護したり再生したりするもの、リン脂質は情報伝達に関わるものです。

また、卵にはこのほかにコリンやゼアキサンチンも含まれています。
コリンは体内でアセチルコリンとなり記憶や情報伝達をサポート、ゼアキサンチンは抗酸化作用により脳の酸化を防いだり神経が効率よく働くよう手助けをしたりすることが特徴です。

貝類

牡蠣やあさりなどの貝類には亜鉛が豊富に含まれています。
亜鉛は脳がしっかり機能するためには外すことのできない栄養素です。

シナプス小胞内に亜鉛が存在していることから、神経が働くために欠かせません。
また、たんぱく質の生産や脳細胞の成長を促すこともわかっています。
記憶と深い関係がある海馬にも亜鉛が多く存在することから、記憶力が気になる方にもおすすめです。

バナナ

バナナにはブドウ糖、果糖、そしてショ糖の3つの糖分が含まれています。
このうちブドウ糖は脳のエネルギー源となるものです。

数ある糖のうち、脳はブドウ糖しかエネルギーとして使えません。
記憶を司る海馬はとくにブドウ糖と密接な関係があり、ブドウ糖を摂ることで記海馬の機能がよくなり、記憶力がよくなると言われています。

また、バナナに含まれる3つの糖はそれぞれエネルギーに変換されるまでにかかる時間が違うため、1本食べるだけで持続的にエネルギーを生み出せることも特徴です。
バナナはセロトニンの前駆物質のトリプトファンが多く含まれるので、睡眠の質を良くして脳を守ります。

ブレインフードを取り入れたバランスの良い食生活で脳を活性化

記憶力や判断力が気になるときは、青魚やナッツ、緑黄色野菜など脳を活性化させるブレインフードを取り入れてみましょう。
ただし、ブレインフードだけを摂ればいいというものではありません。

主食や主菜、副菜をバランスよく摂り、うまくブレインフードを取り入れることが大切です。

バランスのよい食事は脳を活性化させるだけでなく、免疫機能や心の健康を維持する働きも期待できます。体と心を元気にするためにも、毎日の食事から健康への第一歩を始めてみてください。

記事についてお気づきの点がございましたら、
編集部までご連絡いただけますと幸いです。

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監修医 知久 正明 (ちく・まさあき)
メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック院長・医学博士

病気になる前に治すという『未病』を理念に掲げていきます。循環器内科分野では心臓病だけでなく血管病まで診られる最新の医療機器を備えたバスキュラーラボで、『病気より患者さんを診る』を基本として診療しています。

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