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2022/04/20 ( 公開日 : 2021/11/18 )
食後高血糖とは? 血糖値スパイクは血管内皮を傷つけるので注意が必要です

食後高血糖とは?

食後高血糖とは、食事から2時間経った後も血糖値が高い状態が続いていることです。食事から2時間後の血糖値が140mg/dl以上を食後高血糖と定義されています。
食後の血糖値は、糖尿病患者を見つけるだけではなく、糖尿病の予備軍の方を発見するためにも役立ちます。糖尿病予備軍とは、明らかに血糖値が高いわけではないものの正常値よりも高い値を示している状態を指します。
予備軍ということもあり、糖尿病をいつ発症してもおかしくない状態です。
しかし、食生活や運動習慣を見直すことで糖尿病の発症を遠ざけることができます。
また、糖尿病を発症した初期の段階では、空腹時血糖値は正常でも食後高血糖が見られる場合もあるものです。
食後高血糖の原因
血糖値は、食事や空腹などの影響によって上がったり下がったりを繰り返しています。
通常であれば2時間も経つと血糖値は食前と同じくらい下がるものです。
しかし、糖尿病の方では血糖値を下げる働きが不十分なため、2時間経っても高い値を示すことがあります。
血糖値を下げる働きを担っているのが「インスリン」というホルモンです。
インスリンは膵臓から分泌され、血液中のブドウ糖を細胞内に取り込むことで血糖値を下げます。
取り込まれたブドウ糖はエネルギー源となります。
食後高血糖になる方は、インスリンの働きが弱いか、そもそも十分な量のインスリンが分泌されていない可能性が高いでしょう。
インスリンがしっかり働かないことにより、ブドウ糖が血液中にそのまま残るため、血糖値が高い状態が続きます。
血糖値が高くなる原因としては、ほかに遺伝やストレスなども関係していると言われています。糖尿病そのものが遺伝するのではなく、インスリンの分泌量や働き方が遺伝する可能性があるのです。
食後高血糖のリスク
食後のみ血糖値が上がる場合を、「血糖値スパイク」と呼んでいます。
血糖値スパイクとは、食後の血糖値が急上昇し、その後すぐに正常値に戻ることです。血糖値が激しく上がったり下がったりすることで血管内皮機能が悪化して、直接血管にダメージが蓄積するため、見逃さないよう注意しなければなりません。
糖尿病の診断方法
糖尿病かどうかを診断するためには、複数の検査を行う必要があります。1回の検査で血糖値が異常だったとしても、すぐに糖尿病とは診断されません。
糖尿病の診断の判断材料としてよく使われるのがヘモグロビンA1c(HbA1c)です。過去1~2か月の血糖値の状態を示した値で、一般に6.0%以上になると糖尿病の可能性があると判断されます。
そのほか、ブドウ糖負荷試験も代表的です。
75gのブドウ糖液を飲み、30分後と60分後、120分後とでそれぞれ血糖値を測定します。120分後の血糖値が200mg/dl以上だと糖尿病と判断されるでしょう。
生活習慣を見直して食後高血糖を防ごう

食後高血糖や血糖値スパイクになりやすい生活習慣としては次のものが挙げられます。
- 外食が多く、塩分や脂質の多い食事をよく摂る
- 食べる速度が速い
- 食後は体を動かさないことが多い
- 炭水化物や糖質を過剰に摂る
- 食物繊維の摂取量が不足している
- 1日を通して体をあまり動かさない
これらに該当する項目が多い方ほど、血糖値が上がりやすい生活をしていることになります。当てはまるものが多い方は、できるものから改善していきましょう。
血糖値は食生活や運動習慣に気をつけることで改善を目指すことが基本です。
編集部までご連絡いただけますと幸いです。
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