2023/02/16 ( 公開日 : 2021/07/12 )

認知症にならないためにできることは? 予防の「10か条」も収録

症状
予防 未病 認知症
この記事は約6分で読めます

認知症の予防は危険因子・保護因子に分けて考える

予防をする上では、危険因子と保護因子について理解することが大切。
危険因子とは、認知症の原因疾患の発症リスクを高める要因のことで、保護因子とはその逆に発病リスクを減少させるものです。

危険因子

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 肥満・脂質異常
  • 過度の飲酒

危険因子となるものを遠ざけるには、いわゆる「睡眠」「運動」「食事」そして「知的刺激」につとめる必要があります。

中年の時からこれらを気にすることができるといいですが、もし40代・50代でいまいちできていなかったなという方も、今から改善すれば、した分だけ危険因子を遠ざけることができます。

保護因子

  • 身体活動の向上
  • 認知的活動の実施
  • 社会参加、対人交流

仕事を通して当たり前にしている人とのコミュニケーションでは、相当量の知的活動が行われています。
人の顔色を読んだり、ロジックを立てて話をしたり、新しい企画を考え出すなど。

こうした知的な活動を、60代・70代になっても続けることで、脳は機能的な衰退から保護されることになります。
脳には、何よりも外部からの刺激とそれへの反応が大切なのです。

認知症にならないための10か条(「健康コラム」編集部版)

医師の杉山孝博さんが考案している「認知症にならないための10か条」を参考に、健康コラム編集部で重要と思えることをまとめました。

以下の内容を参考に、ご自身やご家族の方の生活習慣を見直していくことをおすすめいたします。

①脳血管を大切にする

脳は人間の臓器の中でも、血液をもっとも多く使用することで知られています。
脳を流れる血液が不足すれば、脳の働きが低下するのは当然ですが、だからといって脳の血管だけを強化することはできません。
結局は全身の動脈を健康な状態に保つように留意すること、動脈硬化が進まないようにすることが重要です。

肥満・高血圧・糖尿病などは動脈の柔軟性を奪うため、これらを避けることが脳血管の健康に直結します。

②食生活を整える

脂質と糖分が多い食事は体に脂肪を溜めてしまい、生活習慣病のリスクを高めてしまいます。
これを避けることが認知症リスク低減にも大切。

以下の記事で紹介する、ブレインフードを取り入れてみるのもおすすめです。

脳の活性化に役立つ食べ物は? 食事に組み込みたい11のブレインフード

人間の体重のうち、脳は全体重のわずか2%程度。しかし私たちが一日に消費するエネルギーのうち、約20%は脳が占めています。そのため脳が疲れてしまうと、忘れっぽくなったり、判断力が鈍ったりします。そこで取り組みたいのが脳の活性化。脳にいい栄養素を食事から摂取することで、脳の健康を維持することができます。

③飲酒や喫煙が過度にならないようにする

お酒や喫煙はさまざまな疾患のリスクになることが知られていますので、なるべく控えるようにしましょう。

④運動を心がける

運動の基本となるのは、歩くことです。
最新の研究においては「1日に8000歩、そのうち中強度の歩行が20分」あると、生活習慣病の予防に有効であることがわかりました。

iPhoneでは最初から入っている『ヘルスケア』のアプリで、自分が1日にどの程度歩いているかがわかります。
参考にしてみましょう。

また近年は筋力トレーニングも健康に歳を重ねるうえで重要であることがわかっていますので、興味がある方は以下の記事を読んでみてください。

40代・50代からでも始めたい筋トレ! 心疾患やがんのリスク低減にも効果あり

定期的に筋肉を鍛えることが、心疾患やがんなどの予防に効果的であることが研究結果から明らかになりました。この記事の中ではイギリスの医学雑誌でも紹介されたこの研究内容を紹介するとともに、筋トレのメリットなどをまとめています。病気の予防として、ぜひ筋トレを始めましょう!

⑤活動・思考を単調にしないように努める

まだ知らないことに取り組むことで、脳は新しい刺激を受けて変化します。
時代とともに移り変わる流行に乗ってみるのも、脳の健康状態を保つうえでは有効であるといえるかもしれません。

⑥生き生きとした生活を

新しい場所やお店など、自分が行ったことのなかった場所にいくことでも脳は活性化されます。
また、何歳からでもやってみたかったことを始めるのもおすすめです。新しい体験が脳の若さを保ちます。

⑦家族・隣人・社会との人間関係を普段から円滑にしておく

ストレスを感じると交感神経が興奮してしまい、体の中に血糖値を上げるホルモンが増えてしまいます。
良好な人間関係を心がけましょう。

⑧寝たきりにならないように心がける

高齢者の方は、骨折などで歩けなくなってしまうと、元の生活に戻ることができずにそのまま介護が必要な状態に近づいていってしまうことがあります。
栄養不足や運動不足にも留意して、寝たきりにならないように気をつけることが、認知症の予防にもなります。

⑨自らの健康管理を心がける

健康な状態を保つには、運動・睡眠・食事のそれぞれの面でつねに生活習慣をアップデートする意識が必要です。

人間は加齢とともに自然と脂肪がつきやすい体に変わっていきます。
過ぎ去った10年と同じような生活をしていれば、もちろん体のバランスは崩れていきます
新しく聞く情報を自分の生活習慣に落とし込んで、実際に試してみて、自分のいまの体にあった生活をしましょう。

⑩病気や障害の予防や治療に努める

病気が体に現れてから対処するのは費用も時間もかかってしまいますし、何より脳疾患などは一度でも発症すると元の状態に完全に戻ることはできません。

病気にならないように日頃から注意して、定期的に検査を受け、自分が置かれている状態を理解することが大切です。

記事についてお気づきの点がございましたら、
編集部までご連絡いただけますと幸いです。

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