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2022/08/18 ( 公開日 : 2022/08/18 )
なぜ暑いと眠れなくなるの? 夏場に充分な睡眠を取るためのコツも解説!

なぜ暑いと眠れなくなるの?

暑い夜に眠れなくなるのは、入眠するときに体が行う体温低下が妨げられるからです。
私たちがベッドに入ると、ポカポカ体が暖かくなっている気がすると思いますが、これは体が皮膚から熱を出して体内の深部体温を下げようとしているためです。
例えば、肌寒い季節は眠りやすいと感じる方が多いでしょう。
それは眠ろうとする際に体が出す熱と、室内の肌寒い空気が混ざってちょうどいい温度になるため、居心地よく睡眠に入っていけるのです。
しかし、真夏で部屋が暑い場合には、体が出す熱と室内の暑い空気のせいで居心地が悪いほどに暑く感じてしまいます。
この結果、スムーズな睡眠に入っていけない日が増えてしまうのです。
冷え性は入眠しにくい?
皮膚からの熱放散にとって、重要な役割をするのが手足の甲部分です。
赤ん坊の手が暖かくなるのは眠たいサインと一般にいわれていますが、これは熱を手の甲から逃がして睡眠に入ろうとしているためです。
冷え性の方は手先、足先の血行が良くないため血管が広がりにくく、熱放散を上手に行えていないことが多いです。
体から熱を外に出せないと深部体温が低くなりにくいです。
結果として、睡眠に入りづらくなってしまいます。
エアコンをつけたまま眠っていいの?
入眠には深部体温の低下が重要です。
夏場には寝室の温度が28℃以下、湿度40~60%程度が適当な睡眠環境とされています。
こちらの温度・湿度に近い環境になるように、上手にエアコンを使いましょう。
ただ、温度と湿度以外にも寝具や着衣などで調整できる部分もあります。
自分にとってもっとも入眠しやすい環境を、様々な部分に気を使って作っていくことが大切です。
◇温度・湿度以外で気をつけること
風量 | エアコンの風量調整、サーキュレーターを使う |
寝具 | 接触冷感素材:ナイロン製で体の熱をすばやく逃がして冷たく感じさせる リネン(麻)素材:汗によるベタつきが気にならない コットン素材:吸湿性・吸水性にすぐれており、あらゆる季節に使える。肌触りもいい |
着衣量 | 室温に応じて長袖長ズボンを着用する |
エアコン嫌いも注意?
「エアコンが苦手だから」という理由で熱帯夜でもエアコンをつけない方もいるかもしれません。
しかし、高齢者の場合は特に注意が必要です。
筋肉は水分を多く貯えているのですが、体の筋肉量は30歳をピークとして、年に少しずつ(1%程度)減っていきます。
そのため高齢者は筋肉量が減っており、特に熱中症になりやすいです。
「エアコンで手足が冷たくなりすぎてしまう」という方は、長袖長ズボンで体を冷やしすぎないようにすれば、暑い中で無理に眠るより良質な睡眠が得られるでしょう。
「明け方に寒さを感じる」という方には、もっとも外気温が低くなる起床2時間まえ程度に、エアコンを切る設定にしておくのもおすすめです。
夏場に上手に眠るためのルーティン
夏場に上手に眠るためには、ほかの季節以上に睡眠のルーティンを整えることが重要です。
- 朝は陽の光を浴びる
- 夕方以降、長い昼寝(20分以上)をしない
- 陽が落ちてからは浴びる光量を調節
- 夏でもお風呂に浸かる
- 寝る前にお水を飲む
朝は陽の光を浴びる

朝はしっかりと部屋の外に出て、20〜30分ほど陽の光を浴びましょう。
脳に光が届くことでメラトニンの分泌がストップします。
メラトニンは夜のあいだに分泌が増えて、深部体温を低下させるのに作用するため、日中は出ていない状態が好ましいです。
夕方以降、長い昼寝(20分以上)をしない

深い睡眠を得るためには、午後3時以降には長い昼寝(20分以上)をしないことをおすすめします。
眠気をしっかりと夜まで溜める意識を持つことで、夜にスムーズに睡眠へと入っていけます。
陽が落ちてからは浴びる光量を調節

現代人の睡眠を妨げている要因の中でも、もっとも大きなものがスマートフォンなどのデバイスです。
陽が落ちてからもデバイスを見ることで、明るい光が目に入ってしまい、睡眠を妨げる大きな要因になっています。
少なくとも眠る2時間まえからはスマートフォンを見ないように心がけましょう。
夏でもお風呂に浸かる

夏はシャワーで済ませてしまう方も多いかもしれません。
しかし、眠る2時間まえにお風呂に浸かることで、体の深部温度を上げることが大切です。
しっかりと体温を上げておくことで、入眠する際に体の温度が下がって、自然と眠気が引き起こされます。
熱いお湯だと充分な時間(20分程度)お湯に浸かることができず、効果も得難いです。
少しぬるいと感じるくらいの温度のお風呂に、充分な時間浸かりましょう。
寝るまえにお水を飲む

体の水分が減ると、真夜中に目覚めてしまうことがあります。
眠りにつくまえにコップいっぱい程度のお水を飲んでおくと、真夜中に起きてしまうことも減るでしょう。
良質な睡眠で夏バテを脱却しましょう!

夏はただでさえ日中の気温が高くて、体力が削られてしまいます。
夏バテだと感じる方も、充分な睡眠が取れていないケースが多いのではないでしょうか。
眠りにくい真夏や残暑の時期には、眠る部屋の環境を自分にあったものにしっかりと整え、なおかつ眠りにつきやすくなるルーティンを意識することが大切。
ルーティンは基本的なことに思えた方も多いかもしれませんが、しっかりと実践すると案外難しいものです。
良質な睡眠を取って、夏バテからの脱却を目指しましょう!
編集部までご連絡いただけますと幸いです。
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