歯周病がアルツハイマーと関係あり? 口の健康が認知症に及ぼす影響
口の中の歯周病菌が血液に乗って移動し、カラダ全体に悪影響を与えていることがわかってきました。歯周病菌のひとつであるPg菌(ポルフィロモナス・ジンジバリス)は、認知症の原因となる、ベータアミロイドとの関わりが深いことも明らかになっています。口腔ケアをしっかりと行うことで、認知症をはじめとする全身の病気を予防する意識を高めましょう!2023/11/27 ( 公開日 : 2022/04/07 )
フレイル予防には何が効果的? 指わっかテストなどフレイルチェックも収録

フレイルってなに?
フレイルは「Frailty(弱さ、もろさ)」のことで、体が健康な状態から、徐々に弱っていき、介護が必要な状態になってしまうまでの間の状態をあらわすことが多いです。
身体的機能、認知的機能が低下していく状態ですが、治療や予防としてのアクションを行うことで、介護が必要な状態を避けることができます。
フレイルに対しては、その兆候にいち早く気づいて、「栄養」「運動」「人との交流」の3つが生活に入ってくるようにすると、低下した体の機能を回復させることができます。
高齢化が進む日本では、いまこのフレイルに対する取り組みが進んでいます。
フレイルの原因は?
フレイルになってしまう原因は、さまざまなものがあります。
加齢によって身体的に弱くなっていくことや、社会とのつながりが減って閉じこもりになるなど、心と体の両方が相互に関係しあって活力が減っていきます。
フレイルサイクルとは
体が弱まってしまうきっかけには、さまざまなことがあります。
例えば怪我をしてしばらく歩けなくなってしまうと、歩く習慣がなくなってしまい、しばらく時間が経つと再開するのが億劫になるといったものです。
こうした些細な日常の変化からフレイルが始まって、どんどん悪化してしまうことを「フレイルサイクル」と呼びます。

歩かなくなって筋肉量が減ると、その結果として代謝が落ちて、消費エネルギー自体が減り、食べる必要がないので食欲が減り・・・という風に、自分では気づかないうちにフレイルサイクルは進むものです。
この身体的な変化はそれだけで進行していくように見えますが、社会的な側面や精神的な側面も密接に関わってきます。

大きく分類すると「身体の虚弱」「社会性の虚弱」「心・認知の虚弱」の3つに分けられ、これらの兆候が出ていないかを意識して考えることも、非常に大切になります。
とくに社会に参加する機会をなくしてしまったりすると、出かける用事も無くなるため、どこへも行かなくなり、誰とも話さなくなり、心も体もだんだん弱ってしまいます。
すぐできるフレイルチェックの方法
指わっかテスト
筋肉量をチェックするなら、指輪っかテストというものがあります。

このテストでは、指で輪っかを作り、利き足ではない方のふくらはぎのいちばん太い部分を測ってみましょう。
もしふくらはぎと指のあいだに隙間がある方は、筋肉量が減少している可能性が高いです。
指が届かない、指先が少し触れるくらいなら問題ないです。
片足立ち
片足立ちで、5秒間立ったままの姿勢を保ってみましょう。

片足立ちがつづけられない、ふらついてしまう方は体幹の筋肉が衰えていると考えられます。
近くに椅子をおいて、転倒しないように気をつけながらやってみましょう。
フレイル予防策
対策としては、「栄養面」「口の健康」「体力面」「社会参加」の大きく4つに分けて考えるといいでしょう。
栄養面

中年では太りすぎていることがよく問題となりますが、フレイル予防では痩せすぎや栄養不足を見落とさないことが大切。
50〜69歳では目標とするBMIが20.0〜24.9が望ましいですが、70歳以上では21.5〜24.9で良いとされています。
また低栄養の予防のため、日々の食事でも気をつけたいことがあります。
①ごはん・パン・麺類などの主食を一食
②肉・魚・卵・大豆製品のおかずを一食
③副菜として野菜・きのこ類・いも類などのおかずを一食
毎日2回は①〜③を含んだ栄養のある食事を用意して、さまざまな食品を摂取することが大切です。
口の健康

高齢者は口腔機能が低下している方が多いです。
口の健康は食べ物を消化しやすくする機能としてはもちろんですが、口で音を作り出す(人と話す)機能とも関係が深いです。
口の健康は毎日の実践が何よりも大切。
具体的には、以下のことを実践してみてください。
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- 食後のブラッシング
- 頻繁に間食をしない
- 食べ物を口に入れたら20〜30回程度かむ
- フロス/歯間ブラシ
- 数ヶ月〜半年に一回の歯科医でのクリーニング など
体力面
体は加齢とともに筋肉が脂肪に置き換わりやすくなります。
筋力が低下すると出歩くことが面倒になったりして、結果的に人との会話量にも影響が及びます。
体力を保つためには、適度な運動を行うことが大切。
「いつもより1000歩ほど多く歩く」「早歩きして目的地に向かう」など、普通よりも多くの刺激を体に与えるように心がけるといいでしょう。
いつもより多めの運動を行うと、食事もおいしく感じられるはず。
急激に強い刺激を与えすぎないように気をつけて、徐々に体力を向上させましょう!
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週1回以上、人と交流する機会を持つといいです。
人との会話をする時には、相手の表情から気持ちを読み取ろうとしたり、次に何をいうか考えたりと、頭をフルに回転させなければいけません。
人との会話が減っていくと、認知機能の低下や、うつ病になる可能性も高くなります。
なんとなく人と会うのが億劫でも、意識して参加することが大切です。
まとめ|フレイル予防として
介護が必要な状態にならないように、自分の体を健康に保ちたいという方には、脳血管疾患を予防するための脳ドックもおすすめです。
老年でも活動的に生きていると脳も若々しい状態ですが、あまり動かない生活、人と話さない生活をしていると、脳血管疾患(脳卒中)のリスクも上がってしまいます。
脳疾患は要介護につながりやすいため、こちらもできるだけ客観的に自分の脳の状態を知っておくことは、急激な生活の変化に晒されないためには非常に重要になります。
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