未破裂脳動脈瘤とは? くも膜下出血を起こす危険がどのくらいあるかを知りましょう!
脳動脈瘤とは脳の動脈にできた瘤(こぶ)です。血流が勢いよく流れている動脈の分かれ目などに瘤はできやすく、まれに破裂することでくも膜下腔で出血が起こります。そんな脳動脈瘤ですが、脳ドックで見つかったすべての瘤に処置が必要なわけではありません。記事の中ではどんな脳動脈瘤に処置の必要があるのか、などについてご説明いたします。2023/01/18 ( 公開日 : 2021/09/30 )
MRA検査とは? MRA検査を受けるメリット、発見できる病気について

MRA検査とは?
脳ドックで診断や評価の制度が高いものとして広く容認されている検査は、MRI(Magnetic Resonance Imaging)です。
より詳しく脳の状態を調べるMRA(MR Angiography)もセットで行うことが増えています。
MRIとMRAは似た名称をしているため、混同している患者さんも多いです。
まずは、MRIとMRAがどのような検査なのかを解説していきます。
MRIは体に電磁波をあて、細胞内の水と共鳴させることで、脳全体の断面画像を描き出しています。MRAはMRI装置を使用して電磁波を当て、脳の血管だけを立体画像として描き出すことができます。
MRAは造影剤を使わなくても頭と首の血管の形態、奇形や狭い部分がないか、破裂しそうな血管や詰まりそうな血管がないかを、調べることができます。
頭部MRA
頭部MRAは、脳の血管を撮影する検査です。
脳の血管は蜘蛛の巣のように頭の中に張り巡らされています。血管が膨らんだり狭くなったり形がいびつになっていないかを調べることができます。
頭部MRAでは、くも膜下出血の原因となる未破裂脳動脈瘤や、脳梗塞の原因となる脳の毛細血管の異常で起こる動静脈奇形、脳卒中の原因となる無症候性脳主幹動脈閉塞・狭窄がないかを調べることができます。
頸部MRA
頸部MRAは頸部(首)の血管を撮影する検査です。
頸部には心臓と脳をつなぐ重要な動脈が複数通っています。頸部の血管が動脈硬化を起こしたり、狭くなったり、動脈と静脈が別れる部分がいびつになってしまうと、心臓から十分な酸素や栄養を脳に届けることができなくなります。
また、内頸動脈にプラーク病変や狭窄病変があると、将来的に脳梗塞を起こすリスクが高くなります。頸部MRAでは頸の血管の状態と、動脈分岐部の状態を詳しく調べることができます。
MRA検査のメリット
MRA検査では造影剤を使用しないので、腎臓の悪い方やアレルギー体質の方でも脳の血管を詳しく調べることができます。
同じような検査はCTでも可能ですが、造影剤を使用しないと組織のコントラストをうまく描出できません。
MRA検査であれば造影剤を使わず、CTよりもきれいな画像でより詳しい画像をでき、患者さんの負担も軽減できるのです。
さらに、X線を使用しない検査のため、放射線被曝を避けられるのもメリットといえるでしょう。
MRA検査によって発見できる主な病気
MRA検査では脳の血管の狭窄や梗塞による血流異常、血管の病変の場所や形、周辺組織への広がりを特定することができます。
MRA検査でわかる代表的な病気としては、以下のようなものがあります。
脳動静脈奇形(AVM)
脳動静脈奇形とは、胎生早期に発生する先天的な異常で、脳の動脈と静脈のあいだにナイダスと呼ばれる異常な血管の塊ができ、毛細血管を通らずに脳の動脈が静脈に流れ込んでしまう病です。
未破裂脳動脈瘤
脳の動脈が瘤(こぶ)状に膨らんだものです。
動脈瘤が破裂すると、脳の血管を包んでいる「くも膜」の内側に出血します。
ただ未破裂脳動脈瘤がすべて危険なわけではなく、場所、大きさ、形などから破裂率が割り出され、医師によって危険と判断された場合には処置が必要となります。

もやもや病
もやもや病は原因不明の進行性脳血管閉塞症。
内頸動脈という太い脳血管の終末部が狭窄ないし閉塞。その周囲に異常血管網が認められます。
隠れた脳の病気を早期発見・治療するために

脳の病気は発症すると、後遺症や命の危険がともなう恐ろしい病気です。
脳の病気の予防のためには原因となり得る高血圧、高脂肪、糖尿病といった生活習慣病を予防するために規則正しい生活を心掛ける必要があります。
さらに早期発見のために、定期的な脳ドックをおすすめしています。

脳ドック受けてみた! 各種メディアさま スマート脳ドック | 体験レポート
スマート脳ドックでは、一般的な健康診断では調べられることのない、脳の異常や病気を短時間でチェックできます。今回はスマート脳ドックの受診を考えている方のために、さまざまなメディアでご投稿された「体験レポート」記事をまとめてご紹介いたします。編集部までご連絡いただけますと幸いです。
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病気になる前に治すという『未病』を理念に掲げていきます。循環器内科分野では心臓病だけでなく血管病まで診られる最新の医療機器を備えたバスキュラーラボで、『病気より患者さんを診る』を基本として診療しています。
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