2022/07/08 ( 公開日 : 2022/05/24 )

未破裂脳動脈瘤とは? くも膜下出血を起こす危険がどのくらいあるかを知りましょう!

症状
くも膜下出血 動脈 脳出血
この記事は約6分で読めます
脳動脈瘤とは脳の動脈にできた瘤(こぶ)です。血流が勢いよく流れている動脈の分かれ目などに瘤はできやすく、まれに破裂することでくも膜下腔で出血が起こります。そんな脳動脈瘤ですが、脳ドックで見つかったすべての瘤に処置が必要なわけではありません。記事の中ではどんな脳動脈瘤に処置の必要があるのか、などについてご説明いたします。
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目次

くも膜下出血はなぜ起こる? 知っておきたい基本

脳卒中のひとつに「くも膜下出血」と呼ばれるものがあります。
脳梗塞(のうこうそく)という言葉には、若い方がなるイメージは世間的にないかもしれませんが、くも膜下出血は比較的若い方でも発症する方はいます。
有名人でもときにこの症状を発症し、「半年から一年半くらい療養されていた」という事例を見聞きしている方もいらっしゃるかもしれません。

くも膜下出血について

脳は内側から、軟膜、くも膜、硬膜の順番で包まれています。
この軟膜とくも膜の間のくも膜下腔と呼ばれる部位に血液が流れ込むことで、くも膜下出血となります。

治療法は年々発達していると言われていますが、現在でもくも膜下出血を起こした場合には、3ヶ月以内に1/3の方が亡くなり、残り2/3の約半数の方に後遺症が残ります。

危険な脳動脈瘤の特徴

大きな脳動脈瘤

脳動脈瘤は大きさが大きいほど、くも膜下出血を引き起こす可能性が高いです。
脳ドックで見つかる多くの動脈瘤は5mm未満ですが、この場合には出血を起こすリスクは一年間で200人に1人程度です。
最大径が3~4mmの小型脳動脈瘤と比較する場合、7~9mm程度になると3.4倍、10~24mmでは9倍、25mm以上では76倍という研究結果もあります。

脳動脈瘤が発生する部位

動脈瘤のできる場所によって、出血する危険度が異なります。
特に多くのくも膜下出血の患者の出血源になっている、前交通動脈、内頚動脈ー後交通動脈分岐部の動脈瘤には注意が必要となります。

脳動脈瘤の形

動脈瘤に、不整形の突出した部分(専門用語では「ブレブ」と呼ばれる)があるものは、こうしたものがない動脈瘤と比較すると、1.6倍ほど破裂しやすいといわれています。

UCAS(日本脳神経外科学会主催研究)動脈瘤破裂危険性計算式

年齢や性別など6つの項目から、3年間での脳動脈破裂の危険性を推測することができる計算式があります。

表1 3年間での脳動脈破裂の危険性、計算式
因子 点数
年齢 70歳未満
70歳以上
性別 男性
女性
高血圧 無し
有り
大きさ(mm) 3mm以上、7mm未満
7mm以上、10mm未満
10mm以上、20mm未満
20mm以上
部位 後交通動脈分岐部以外の内頸動脈
前大脳動脈、椎骨動脈
中大脳動脈、脳底動脈
前交通動脈、内頸動脈-後交通動脈
ブレブ、Daughter sac 無し
有り

スコア合計と破裂危険性は、以下のようになります。

記事についてお気づきの点がございましたら、
編集部までご連絡いただけますと幸いです。

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監修医 鳴海 治 (なるみ・おさむ)
元メディカルチェックスタジオ医師・医学博士

28年間の脳神経外科の手術と救急の経験から、再生しない脳という臓器の特性、知らないうちに進行し突然発症して障害を残す脳卒中疾患の特性に対しては「発症させない」ことが最も有効な対策だと考えています。 なるべく多くの方が健康なうちに脳ドックを受診し、問題解決できる環境を提供してゆきたいと思います。

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