2022/08/30 ( 公開日 : 2022/08/30 )

頭のたんこぶって大丈夫?! 頭痛や吐き気を引き起こす頭部外傷とは?

症状
外傷 脳出血
この記事は約4分で読めます
転倒や転落などで頭部に外傷を受けた際に、どこか調子がおかしいと不安になる方もいるでしょう。脳は皮膚、頭蓋骨、硬膜、くも膜、軟膜で覆われていますが、受けた衝撃の程度によっては脳を損傷してしまい診察や画像検査が必要となることがあります。頭を強く打ちつけてしまった後、違和感がつづく場合には医師の診察を受けることが大切です。
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目次

頭部外傷とは?

頭部外傷とは頭に外側から力がかかることで、皮膚や頭蓋骨や脳組織が損傷することです。不慮の事故として発生するケースが多く、交通事故・転倒・転落などがおもな原因になります。

頭部に加えられるエネルギーが大きければ、そのぶん損傷の程度は大きくなり、重症度も高くなります。

損傷部位と外傷の種類

頭部は外側から軟部組織(頭皮や腱膜下組織など)、頭蓋骨、硬膜、くも膜、軟膜の順番で脳を覆っています。

頭部に外側から力を受けたときに脳が外界と交通してしまうものを、「開放性損傷」といいます。
感染すると髄膜炎や脳炎などにもなり、重症化すると死亡の原因となります。
そのため、早期に適切な治療が必要となります。

外側から力を受けても脳が外界と交通しないものを、「閉鎖性損傷」といいます。
頭部に打撃を受けたり、頭部を物体に打ちつけたり、激しく揺さぶられた場合に脳の組織が損傷を受けるケースが多いです。

その結果、脳挫傷、脳内出血、外傷性くも膜下出血、硬膜外血腫、硬膜下血腫などになることもあります。

脳出血とはなにか? 出血しやすい部位や体に起こる症状について解説

脳の中ではときに出血が起きることがありますが、症状は脳梗塞と似ていることが多いです。脳出血はなりやすいいくつかの部位があり、それぞれ特徴が異なります。この記事の中では脳出血の診断方法や治療方法、また予防方法についても解説いたします。脳出血がどのようなものか気になる方は、ぜひ確認してみてください。

頭部外傷の具体例

頭部外傷にはおもに以下のものがあります。

・頭皮の損傷
・頭蓋骨の骨折
・脳震盪
・脳の打撲(脳挫傷)
・脳組織の裂けた状態(脳裂傷)
・脳内や脳と頭蓋骨の間に血液が溜まった状態(頭蓋内血腫)
・脳全体の神経細胞損傷(びまん性軸索損傷)
・脳を覆う層と層の間への出血(外傷性くも膜下出血) など

頭部外傷の原因

転倒や転落

頭部外傷の原因としては転倒や転落がもっとも多いとされており、どちらも子供や高齢者で多く見られます。
高齢化とともに、年々国内では高齢者の転倒が原因で頭部外傷が起きるケースが増えています。

とくに高齢者の方で抗血栓薬を飲んでいる場合には、軽微な転倒でも入院が必要な頭部外傷になることがあります。
これは抗血栓薬が血液を固まりにくくする効果を持つ一方で、出血が起きると血が止まりにくくなることが関係しています。

運転中の事故やスポーツ

自動車事故や、スポーツ競技中の接触(人、モノどちらに対しても)、レクリエーション(バイクやスノーボードなど)をしているときにも、頭部外傷は発生することがあります。

脳が激しく揺さぶられた場合には、外側から直接的な強い衝撃がなくても損傷は起こることがあります。
症状次第では、病院でみてもらうことをおすすめいたします。

頭部外傷の症状

軽症の場合

頭を強く打ちつけた場合などに、皮下血腫(たんこぶ)ができたことがある方がいるかもしれません。
実は頭皮の表面に近い場所には、非常に多くの血管があるために大きく膨らむことが多いのです。
軽症の場合には、頭痛、ふらつき、吐き気などが生じます。

脳震盪は脳の構造に大きな損傷はないですが、頭痛、めまい、集中力の低下、ふらつき、意識の消失や、怪我前後のことを忘れる(健忘)現象などが起こります。
脳震盪は頭部外傷としては軽症に分類されますが、近年ではくり返して起こすことの危険性が明らかになってきました

脳震盪などの頭部外傷を受けて、数日〜数週間で2回目の頭部外傷を受けると、脳の容積が増大した状態になる(脳腫脹)ことがあり、これをセカンドインパクト症候群とよびます。
死亡率も30〜50%といわれ、非常に危険な症状です。

軽い脳震盪は自分でも脳震盪になっていることに気づけないこともあります。
以下の記事で脳震盪の知識をつけて、もしものときに備えましょう。
コンタクト系のスポーツをしている方や、そのご家族にもぜひ一読していただきたい内容になっています。

スポーツで起きる脳震盪の危険性について セカンドインパクト症候群とは?

スポーツをしていると、体のコンタクトや何かにぶつかることで脳震盪になる方が一定数いますが、その危険性は軽くみられがちです。脳震盪の中でも一瞬でも意識を失うケースは、全体の10%以下といわれています。そのほかの脳震盪は軽いものとして扱われ、周囲も競技者自身も認識しないこともあります。しかし脳震盪は確実に脳にダメージを与えており、時に重大な症状にもつながります。

重症の場合

重症になる場合は、それぞれケースによって症状が異なります。
一時的に意識を消失する衝撃を頭部に受けた際は、数時間〜数日に渡って目を覚まさない場合もあります。
意識が戻ったあとは、脳のどこが損傷を受けているかで異なった障害が現れます。

脳が損傷して出血したり、体液が溜まることで脳が腫れることもあります。
脳は血液や腫れでむくみますが、頭蓋骨は外に広がったりはしませんので、必然的に脳に圧力がかかることになります。
この際には頭痛がよりひどくなったり、思考力が低下したり、意識レベルが低下したり、嘔吐することもあります。
最悪の場合は命を落とすこともあります。

頭部外傷の検査と診断

頭部外傷の診断を行う際には、問診でまずは外傷が発生した状況を詳しく確認します。
また受傷後の症状を経過とともに確認して、身体診察を実施します。

診察の内容をもとにして検査の実施を判断しますが、異常な症状を認める場合には脳内出血、外傷性くも膜下出血、頭蓋骨の骨折、脳挫傷を評価するためにCT検査をおこないます。

症状が重くなく、なおかつ脳内の出血量も多くないと判断される場合には、MRI検査の方がおすすめされることもあります。
しかし基本的には、頭蓋内の異常を疑う症状がない場合には、検査せずに経過観察する場合も多いです。

頭部を強打したら医療機関へ

頭部外傷は明らかに病院に行った方がいいものもありますが、ときには外から見ただけではわからないものもあります。

頭部を強く打ちつけた後で、違和感が何日もつづくような場合には、大事をとって病院を受診することをおすすめいたします。

記事についてお気づきの点がございましたら、
編集部までご連絡いただけますと幸いです。

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監修医 鳴海 治 (なるみ・おさむ)
元メディカルチェックスタジオ医師・医学博士

28年間の脳神経外科の手術と救急の経験から、再生しない脳という臓器の特性、知らないうちに進行し突然発症して障害を残す脳卒中疾患の特性に対しては「発症させない」ことが最も有効な対策だと考えています。 なるべく多くの方が健康なうちに脳ドックを受診し、問題解決できる環境を提供してゆきたいと思います。

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