2023/11/16 ( 公開日 : 2022/12/27 )

脱水症とは? 冬のかくれ脱水にも注意! 寒くてもこまめな水分補給が大切!

生活習慣
めまい 予防
この記事は約4分で読めます
脱水症とは、体内から体液が失われて、体内の水分量が不足している状態です。冬場は乾燥に加えて、寒く水分を取る機会も減ってしまい発症するリスクも高まってしまいます。放置することで脳梗塞など命に関わる病気につながってしまうので、早めの予防をすることが大切です。
目次

脱水症とは

脱水症は体内から体液が失われて、体内の水分量が不足している状態です。
体液とは、人体の機能を維持するために必要な液体のことで、血液、リンパ液、唾液、粘液、汗、消化液および尿などのことを指します。
人間の体の約60%は水分でできているとされ、水分は生命活動に関わるほど欠かせない要素です。
症状としては、頭痛や吐き気、めまいなど様々な症状があらわれます。 中高年の場合は、脱水症状が続くと血液がドロドロの状態となり、脳梗塞・心筋梗塞を引き起こすきっかけにもなってしまいます。

脱水症を放置してしまうと、体温を調節する働きが低下して体温が上昇したり、血圧低下により血液の粘度が高くなって心筋梗塞につながってしまう恐れもあります。 発見が遅れると脳や心臓の血管に血栓が詰まり脳梗塞や心筋梗塞など重篤な病気につながってしまいます。

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なりやすい原因

私たちの体では、体内に入ってくる水分量と体外へ出ていく水分量が一定に保たれることで体液のバランスが維持されています。
摂取する水分よりも失う水分が多い場合に起こってしまいます。 また、尿の排泄量を増加させる薬(利尿薬)の使用や多量の発汗、水分摂取の減少は脱水を招いてしまいます。

特に高齢者は、若者と比較して口渇中枢が、正常に機能しなく、自身が脱水状態であることに気づかない場合もあります。

かくれ脱水とは

脱水症状と聞くと、夏場で多く発症するイメージかもしれませんが、実は冬場にも「かくれ脱水」というものがあります。 かくれ脱水とは、脱水の初期状態に気づいていない状態をさします。

特徴として、体の水分が減少し、「なんとなく体調が悪い」程度で脱水症状になる手前の状態です。 初期の症状の軽さから、対処が遅れることもあるので注意しましょう。

  • 口の渇き、だ液の減少
  • 唇/舌/肌の乾燥
  • 疲労感、だるさ
  • 集中力が続かない
  • 立ちくらみ、めまい

なぜ冬に起こる?

汗をかきづらい冬に脱水が起こるとされています。
原因の1つは、皮膚や粘膜、呼気から意識しないで水分を失う「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」が増えるからです。
不感蒸泄とは、無意識のうちに蒸発する水分のことをいいます。

人にとって快適な湿度は55~65%といわれていますが、秋から冬にかけては、暖房器具の使用頻度や建物の気密性の高さの影響で、さらに10~20%も下がるといわれています。 水分は多い場所から少ない場所へ移動する性質があるため、湿度の低い環境では体内から奪われる水分が増えてしまいます。

また、冬は喉の乾きを感じにくく、汗をかいている実感もなく、体が冷えてしまうことを気にして、水分の摂取量が減りがちになってしまいます。 その結果、脱水症を引き起こしてしまいます。

1日に必要な水分量

では、どのくらいの水分を1日に摂取していけばいいのでしょうか。 厚生労働省によると、2.5ℓとされておりますが、年齢や体重によって摂取量は異なっていきます。

成人の1日に必要な水分量は以下で算出できます。

【計算式】
体重(kg)×年齢別必要水分量(ml/kg/日)=必要水分量(ml/日)

【年齢別必要料】
22歳~54歳:1日あたり35ml/kg
55歳~64歳:1日あたり30ml/kg
65歳以上:1日あたり25ml/kg

水分は、食品からも摂取をしています。
水分補給というとどうしても「水を飲む」と考えてしまいますが、食品にも水分が含まれているため、普段の食事からも水分を摂ることができることも覚えておきましょう。

治療法

もし脱水症状になってしまった時は、どのように治せばいいのでしょうか。ご自身や周りの人で起きてしまった時に迅速に判断して動けるようにしましょう。

治療法は症状の度合いによって違います。まず、治し方の判断基準としては、

・軽度~中等度:意識があり、自分で経口から水分補給できる
・重度:ペットボトルのふたが開けられない、自分で経口摂取できない

に分けられます。
特にペットボトルのふたが開けられない状態は、運動機能が大きく低下しているので、速やかに救急車を呼びましょう。

次に治療法は、楽な姿勢で水分補給をすることです。

経口(口から)から

経口摂取による水分補給は、軽度〜中等度の脱水症状の場合に行います。 電解質を含んだスポーツドリンクや麦茶などの水分摂取を心がけましょう。
避ける飲み物としては、利尿作用が高い飲み物でアルコールやコーヒー、糖分を含んだジュースなどです。

点滴から

点滴による水分補給は、重度の場合に行います。 重度の見分け方は、水分補給ができない、もしくは水分補給しても状態が改善しない場合です。

早めの予防が大切

脱水症はなってからの対応より、ならないように予防をすることが大切です。 そのためにも、日常生活のなかでこまめに水分補給をするように心がけましょう。

部屋を適温に保つことも大切で、夏場は気温が高いので、冷房などで室温を調整するようにして、 冬場は、先述したように乾燥が原因で招いてしまうので、加湿器などで湿度を保ちましょう。

また近年では、コロナ禍での感染予防のために日常的にマスク着用が当たり前になり、マスクを着用していると喉の渇きに気付きにくくなります。
水分を含んだ自分の呼気がマスクの内側にこもり、その湿った空気を再び吸い込むことで、口や喉の乾燥が抑えられるからです。 そうなると、水分補給の回数が減ってしまい、気づかないうちに脱水状態になっている場合があるので注意が必要です。

記事についてお気づきの点がございましたら、
編集部までご連絡いただけますと幸いです。

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