2023/11/30 ( 公開日 : 2022/07/01 )

砂糖を入れたコーヒーでも大丈夫? 適切な量で脳梗塞や心筋梗塞の予防に役立つ!

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近年コーヒーには、健康にいいイメージがついてきました。今回は2022年5月に発表された最新の論文に言及しつつ、コーヒーがどのように体に対していい効果を与えるかを、ポリフェノール、カフェイン、コーヒーの香りが与えるリラックス効果などに触れつつ紹介したいと思います。
目次

砂糖入りでもコーヒーを飲むと寿命が伸びる

「コーヒーを飲むと健康にいい」といった内容の記事を目にしたことがある方も多いかもしれませんが、2022年5月31日には学術誌「Annals of Internal Medicine」にて、砂糖を少量入れたとしてもコーヒーを飲む習慣は健康にいいことが示唆される論文が出ました。

研究では中国の南方医科大学の研究チームが、研究を開始した時にはがんや心臓病を患っていないかったイギリス在住の171,616人(平均年齢55.6歳)を対象として、コーヒーの摂取習慣と健康に関するデータを9年近くに渡って調査しました。

追跡期間中央値は7.0年で、この期間に3,177人の死亡が記録されました。
結論として、「無糖および砂糖入りコーヒーを適度に摂取していた方の死亡リスクが低くなる」という結果が得られました。

  • 無糖のコーヒーを定期的に飲む人は、飲まない人と比べて研究期間中に死亡する確率が16~21%低かった
  • 少量の砂糖を加えたコーヒーを1日に1~4杯飲んでいる人は、飲まない人と比べて死亡率が29~31%低かった

砂糖は小さじ1杯が適量! コーヒーは1日に4~5杯まで

人工甘味料の入ったコーヒーには注意

上記の研究では、人工甘味料で甘くしたコーヒーを摂取する習慣があった方についても、同様に調査がなされましたが、寿命との関係は見出されませんでした。

つまり今回の調査結果では、もし甘いコーヒーを飲むなら、人工甘味料ではなく砂糖が入っているものの方が好ましいことが明らかになっています。

自動販売機やコンビニなどで微糖・加糖の缶コーヒーを売っていますが、多くには人工甘味料が入っているので注意しましょう。

もちろんですが、砂糖を入れすぎるのは一般的にいいこととはされていません。
今回の研究ではコーヒー1杯に対して、平均で小さじ1杯程度の砂糖を加えているだけです。

コーヒーの摂取量について

コーヒーを飲む量としては、1日に4~5杯程度が上限とされており、400mg以上のカフェインを摂取した場合には軽い副作用(イライラ、不安感、発汗など)が引き起こされる恐れがあるので注意が必要です。

コーヒーを飲みすぎていて調子がよくない日がある方は、ぜひ下記の記事にも一度目を通してみることをおすすめいたします。

▽より詳しく知りたい方はこちら

カフェイン中毒の症状とは?致死量はどのくらい?錠剤の過剰摂取にも注意!

私たちの周りにはカフェインを含んだ商品があふれており、簡単に入手することができます。仕事や勉強に集中するために、コーヒーやエナジードリンクを飲んでいることは多いと思いますが、カフェインを含んだ錠剤にも注意が必要です。 カフェインは眠気覚ましなどの覚醒効果の反面、過剰摂取によって命の危険につながる場合もあります。

コーヒーが体にいいのはどうして?

免疫力アップ! 血液をサラサラに

コーヒーにはポリフェノールの一種である、クロロゲン酸が含まれていますが、この物質の効果として、活性酵素の働きを抑える抗酸化作用があります。
活性酸素は皮膚や粘膜を劣化させる働きがありますが、クロロゲン酸はその働きを抑えることで、免疫力を保つ効果があると考えられています。

また血液をサラサラにする効果もあると考えられており、血栓などが原因で発生する「脳梗塞」や「心筋梗塞」を予防することにも役立つといわれています。

脂肪燃焼で糖尿病を予防

コーヒーに含まれるカフェインは、運動中の脂肪燃焼能力を高めることが示唆されています。
これはカフェインを摂取することで基礎代謝率が上がることと関係しています。
代謝がよくなれば、脂肪の燃焼もよりされやすくなるのです。

ちなみに基礎代謝を上げるには、体の筋肉量を増やすこともおすすめです。
生活習慣に筋力トレーニングを取り入れ、なおかつコーヒーを飲めば、ますます糖尿病の予防につながることでしょう。

▽より詳しく知りたい方はこちら

40代・50代からでも始めたい筋トレ! 心疾患やがんのリスク低減にも効果あり

定期的に筋肉を鍛えることが、心疾患やがんなどの予防に効果的であることが研究結果から明らかになりました。この記事の中ではイギリスの医学雑誌でも紹介されたこの研究内容を紹介するとともに、筋トレのメリットなどをまとめています。病気の予防として、ぜひ筋トレを始めましょう!

リラックス効果もプラスに働く

コーヒーはいい香りでストレスが軽減されることも、果たしている役割としては非常に重要であると考えられています。

ストレスを感じると交感神経が興奮して、体の中に血糖値を上げるホルモン(例えばグルカゴン、アドレナリン、甲状腺ホルモンなど)が増えてしまいます。
自分の気分をリラックスさせることが、すなわち病気の予防にもなるのです。

まとめ|リラックスする時間を作りましょう!

コーヒーは成分的にも体にプラスが多いですが、リラックスできる時間を増やすツールとしてもうまく機能しています。

精神的にストレスがかかっている状態は、すなわち体にも負荷がかかっている状態ですので、コーヒーを上手に使って緩めることができると、その積み重ねで大きな疾患になることを避けることもできるかもしれません。

コーヒーを飲む習慣を上手に使って、未病対策を進めましょう!

記事についてお気づきの点がございましたら、
編集部までご連絡いただけますと幸いです。

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