膝サポーターがもたらす効果とは? 注意点も併せて解説

2026/01/13
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膝に痛みや不安定さを感じたとき、サポーターを使うと楽になる可能性があります。膝サポーターはスポーツをするときのケガ予防や、変形性膝関節症などのリハビリを目的に、幅広い年代の方に活用されています。

本記事では膝サポーターについて、以下の点を中心に解説します。

●どのような目的で使うのか
●使用の際にどのような注意点があるのか
●どのように選ぶべきか

ぜひ最後までお読みください。
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目次

どのような目的で使うのか


膝サポーターは膝関節を保護し、動作時の安定性を高めるために使用されるサポートアイテムです。
歩行や階段の昇り降り、スポーツなど、膝に負担がかかる場面での使用に適しており、関節のぐらつきを防ぎながら動きを補助します。

膝は体重を支える重要な関節で、日常生活のなかで大きな負担がかかる部位です。サポーターを装着することで、関節への衝撃を和らげ、過度な動きを抑える効果が期待できます。
また、痛みの軽減やケガの再発防止にも役立つため、スポーツ愛好者から膝の不調を抱える方まで様々な方に利用されています。

膝サポーターで期待できる効果


膝サポーターは、膝を守るだけでなく、様々な場面で身体の動きを支えてくれるアイテムです。ここでは、膝サポーターを使用することで期待できる効果について紹介します。

痛みの緩和

膝サポーターを装着することで膝関節が適度に圧迫され、血流がよくなり、保温効果によって筋肉や靭帯のこわばりを和らげる効果が期待できます。これは、温めることで痛みが軽くなる原理と同じとされています。

また、サポーターによる軽い圧力(触圧覚の刺激)には、痛みの信号を脳へ伝えるスピードを抑える作用があるとされています。その結果、歩行時や運動時に痛みを感じにくくなることが期待できます。

ただし、強く締めすぎると血流を妨げるおそれがあるため、きつすぎない適度な圧力を加えることが大切です。症状がある場合は、無理をせず安静を心がけましょう。

冷えを防ぐ

膝の痛みを和らげるためには、冷えを防ぐことがとても重要です。

膝が冷えると血流が悪くなり、筋肉や関節の動きが硬くなって痛みを感じやすくなります。特に変形性膝関節症のような慢性的な痛みには、“冷やす”よりも“温める”ことが効果的とされています。

膝サポーターは膝の周囲を覆うことで保温を促し、冷えの予防につながります。温かさを保つことで血行がよくなり、関節や筋肉を柔軟に動かしやすくなります。また、吸湿発熱素材を使った膝サポーターを着用すれば、冬場や冷房の効いた環境でも膝の温度を保ちやすくなります。

外出時や運動時はもちろん、就寝時の冷え対策としても膝サポーターの着用はおすすめです。

膝の安定を図る

膝サポーターは、膝関節を外側からしっかり支えることで、動作中の安定性を高める役割を果たします。

歩行や階段の昇り降り、立ち上がりといった動作を行う際には、膝にねじれやぐらつきが生じやすく、痛みや違和感の原因となることがあります。膝サポーターを装着することで関節の動きを正しい位置に導き、余分な負担を抑えることが期待できます。

また、適度な圧迫によって関節を固定しすぎずに支えるため、自然な動きを保ちながら安定性を補助できるのも特徴です。

膝への負担を軽減する

膝サポーターは、膝関節や靭帯を外側から保護し、動作時にかかる衝撃を和らげるとされています。ランニングやジャンプなど、膝に大きな負担がかかる動作時にも、膝サポーターが関節を安定させることでケガのリスクを抑える効果が期待できます。

また、膝サポーターは余分な動きを制御し、ねんざや靭帯の損傷といったトラブルを未然に防ぐことにもつながります。運動時だけでなく、階段の昇り降りや立ち座りなど日常の動作でも膝への負担を軽減するため、しっかりと身体を動かせるサポートアイテムといえるでしょう。

使用の際にどのような注意点があるのか


膝サポーターは、膝関節を安定させるため、ケガの回避や関節トラブルの悪化防止にもつながります。

ここでは、膝サポーターの着用によってどのような予防効果が期待できるのかを解説します。

変形性膝関節症の進行抑制

膝サポーターは、変形性膝関節症の根本的な治療にはつながりませんが、症状の進行を緩やかにし、日常生活の動作をより快適に保つことにつながるため、おすすめです。

膝サポーターは膝関節を外側から支えることで、歩行や立ち上がりの際に生じるぐらつきを抑え、関節にかかる余分な力を軽減します。その結果、膝への負担が減り、痛みの悪化や変形の進行を防ぐ効果が期待できます。

膝の安定性を高め、無理のない動作を維持するためには、適切なサイズの膝サポーターを継続的に使用することが重要です。

ケガの再発防止

膝サポーターは、膝関節を安定させて不要な動きを制御することで、ケガの再発を防ぐ役割を果たしてくれます。特にスポーツやリハビリの最中など、膝に負担がかかりやすい場面で関節を守りながら安定した動作を維持するのに役立ちます。

靭帯損傷や半月板損傷などの回復期に使用することで、再び同じ部位を痛めるリスクを減らす効果も期待できます。さらに、関節にかかるストレスを和らげることで、膝周囲の筋肉や靭帯への負担を分散させ、より安全に身体を動かすことに寄与します。

高齢の方の転倒リスク軽減

膝サポーターを装着することで、歩行時の左右の動きのバランスが整いやすくなり、転倒のリスクを減らす効果が期待できます。特に高齢の方は、膝のぐらつきや筋力の低下によって歩行が不安定になりやすいため、膝サポーターで安定性の向上が期待できます。

膝サポーターを使う場合の注意点


膝サポーターは膝への負担を軽減させ、痛みの緩和や安定性の向上に役立ちますが、正しい使い方をしないと逆効果になる可能性もあります。以下では、膝サポーターを使う場合の注意点について詳しく解説します。

長時間の着用による筋力低下

膝サポーターは膝を安定させるうえで便利なアイテムですが、長時間の着用には注意が必要です。関節を支えてくれる一方で、膝の周りの筋肉を自身で使う機会は減るので、結果として筋力が低下してしまうおそれがあります。これは、骨折などでギプス固定をした際に、その部分の筋肉が衰えてしまうのと同じ仕組みです。

締め付けすぎによる血流悪化

膝サポーターを強く締めすぎると血流が悪くなり、しびれや痛みを感じることがあります。長時間の使用は血行不良のほか、かゆみやかぶれといった皮膚トラブルを起こすこともあります。違和感を覚えたらすぐに外して調整し、お肌に合った素材を選ぶようにしましょう。

ほかの部位へ負担になる可能性がある

膝サポーターで関節を固定しすぎると、膝以外の部位に負担がかかることがあります。特に太ももや股関節、足首などは膝の動きを補うように働くため、過度な固定を行うと、身体のバランスが崩れやすくなります。その結果、姿勢の歪みや腰痛、股関節痛などの二次的な不調につながるケースもあります。

膝に傷がある場合は使用を控える

膝に傷やかぶれ、炎症などがある場合は、膝サポーターの使用を控えるようにしましょう。摩擦や圧迫によって患部が刺激され、傷の治りが遅くなったり、悪化したりする場合もあります。特に通気性の悪い状態が続くと、細菌が繁殖しやすく、感染症を引き起こすリスクもあります。

膝サポーターの種類


膝サポーターは、目的やサポートの強さによっていくつかのタイプに分けられます。代表的なものに、膝の冷えを防ぐ保温タイプ、日常生活での軽い不安定さを支えるソフトサポートタイプ、しっかり固定して動きを制限するハードサポートタイプ、そして運動時の動きやすさを重視したスポーツタイプがあります。

それぞれサポート力やフィット感が異なるため、症状の程度や使用シーンに合わせて選ぶことが重要です。

どのように選ぶべきか


膝サポーターを選ぶ際は、サイズと目的をしっかり確認することが大切です。サイズが合わないと、固定力が不足したり、逆に血流を妨げてしまったりする場合があります。メーカーによって採寸の基準が異なるため、購入前にサイズ表を確認し、自身の膝まわりを正確に測って選びましょう。

また、使用目的に応じてタイプを選ぶことも重要です。冷えや軽い痛みの緩和を目的とするなら保温性の高いタイプ、安定性を重視する場合はベルト付きや支柱入りのタイプなどが適しています。日常生活や軽い運動、競技スポーツといった使用シーンによっても、ぴったりなサポート力は異なります。どのようなタイプが自身に合うかわからない場合は、整形外科に相談するといいでしょう。

このような場合は医療機関へ


膝サポーターは痛みの緩和や安定性の向上に役立ちますが、根本的な原因を治療するものではありません。膝の痛みの原因は多岐にわたるため、自己判断で対処を続けるのではなく、症状に応じて専門医の診断を受けることが重要です。

以下のような症状が見られる場合は、放置せずに整形外科などの医療機関を受診してください。

  • 痛みが非常に強い、または安静にしていても痛みが続く
  • 膝に強い腫れ、熱感、赤みを伴う
  • ケガの後、体重をかけることができない、または歩行が困難になった
  • 原因がわからない膝の不安定感や、膝が「ガクッ」と崩れる感覚が頻繁にある

これらの症状は、靭帯や半月板の損傷、感染症といった、早期の専門的な治療を必要とする疾患のサインである可能性があります。安易な自己判断は症状の悪化を招くリスクがあるため、まずは専門医による正確な診断を受け、自身の膝の状態を正しく把握しましょう。

まとめ


膝サポーターについての要点をまとめると以下のとおりです。

  • 膝サポーターは膝関節を保護し、動作時の安定性を高めるために使用されるサポートアイテムである。歩行や階段の昇り降り、スポーツなど、膝に負担がかかる場面での使用に適しており、関節のぐらつきを防ぎながら動きを補助することが期待できる
  • 膝サポーターを使う場合の注意点には、長時間の着用による筋力低下に気をつけること、締め付けすぎによる血流の悪化やほかの部位へ負担になる可能性があること、膝に傷がある場合は使用を控えることが挙げられる
  • 膝サポーターを選ぶ際は、サイズと目的をしっかり確認することが大切。サイズが合わないと固定力が不足したり、逆に血流を妨げられてしまったりする場合がある。メーカーによって採寸の基準が異なるため、購入前にサイズ表を確認し、自身の膝まわりを正確に測って選ぶことが大切

膝サポーターは、痛みの軽減や安定性の向上など、膝を守りながら快適に動くための心強いサポートアイテムです。ただし、正しい使い方やサイズ選びを誤ると、かえって膝や筋肉に負担をかけてしまうこともあります。目的や症状に合わせて適切なタイプを選び、無理のない範囲で活用することが大切です。

【参考文献】

国立研究開発法人 産業技術総合研究所「膝サポーターが歩行を“整える”ことを実証」(https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2024/pr20240718/pr20240718.html

https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/40/1/40_42/_pdf

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スマート脳ドックとは?
監修医 澤田 樹佳 (さわだ・きよし)
さわだクリニック院長
医学博士
金沢大学大学院卒業

自分が患者様ならどうして欲しいか、を考え日々の診療を行っています。
医療的な問題ならどんなことでもサポートしてまいります。

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