2023/01/05 ( 公開日 : 2023/01/05 )

高次脳機能障害とは? 診断基準、間違えやすい疾患は?(医師監修)

症状
脳疾患 障害
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高次脳機能障害を起こす疾患と症状

高次脳機能障害の原因は、大きくは脳血管障害、頭部外傷、その他にわけられます。

大きな分類 疾患
脳血管障害 脳梗塞、脳出血、くも膜下出血 など
頭部外傷 硬膜外血腫、硬膜下血腫、脳挫傷、びまん性軸索損傷 など
その他 脳炎、腫瘍、水頭症、自己免疫疾患、中毒疾患、ビタミン欠乏症など

割合としては、脳血管障害が全体の8割程度でもっとも多い割合となっています。

高次脳機能障害で起こるおもな症状

具体的な症状については以下に記載しますが、これらの症状をあわせ持つことが多いです。

障害の種類 症状の例
失語症 ・話が理解できない
・字を読み書きできない
・思うように言葉がでてこない など
記憶障害 ・物の置き場所や約束を忘れる
・物事を覚えられない
・同じことをくり返す など
注意障害 ・すぐに気が散ってミスが多い
・混乱しやすい
・集中力がない など
遂行機能障害 ・計画的に作業できない
・優先順位がつけられない
・段取りができず効率的にできない など
行動と感情の障害 ・興奮しやすい
・意欲低下
・暴力を振るう
・思い通りにならず大声を出す
・自己中心的な行動が目立つ など

上述もしましたが、本人が障害が起きていることに気づいていないことが多いですので、周囲の方の理解が必要になります。

高次脳機能障害者の生活は?

高次脳機能障害になったとしても、身体的な症状は軽度であるため、食事や排泄などの日常生活の基本部分は自立して行えることが多いです。

しかしながら、入浴、階段昇降、着替えなどの高次な作業は困難になることも多く、生活介助が必要になってしまうことも少なくありません。

高次脳機能障害について」東京都医師会 のデータをもとに作成

脳疾患障害は予防できます

高次脳機能障害の原因としては、脳血管疾患が8割と非常に多い数値になっています。
高血圧症、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病や喫煙などで動脈硬化を進行させると、脳血管疾患のリスクは高まっていきます。

脳ドックでご自身の脳がどのような状態なのか定期的にチェックしつつ、脳血管疾患のリスクを下げるような生活習慣を目指しましょう。

記事についてお気づきの点がございましたら、
編集部までご連絡いただけますと幸いです。

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監修医 古田 泰之 (ふるた・やすゆき)
メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック
脳神経外科専門医・血管内治療専門医

富山大学卒業後、虎の門病院入職。
東京大学脳神経外科に入局し急性期医療中心に診療に従事。
メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニックで診療を継続する傍ら、医療業界のさまざまな課題解決のため自身でもPreMed株式会社を起業。

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