2022/04/20 ( 公開日 : 2021/11/17 )
悪玉コレステロールとは? LDLの値を下げる生活習慣や、投薬治療についても解説!
そもそもコレステロールって何?
コレステロールとは、脂質の一種です。
脂質にはコレステロール以外にも、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸があります。
コレステロールは細胞膜の一部になったり、皮膚からの過剰な水分蒸発の防止や化学物質から守るなどの役割を持っています。
そのためコレステロールがなければ、正常な機能を保てなくなります。他にも、数種類のホルモンの基本骨格となったり、脂肪の消化を助ける役割もあり、必要不可欠な存在です。
LDLとは?
LDLは「悪玉コレステロール」と呼ばれています。名前に悪玉と付いているため、悪いものだと思っている人も少なくありません。
しかし、悪玉コレステロールには、「コレステロールを組織に運ぶ」という大切な役割があります。しかしLDLコレステロールがなければ、血管がもろくなったり、ホルモンを作れなくなったりします。
しかし増えすぎるのも、良くありません。
・増えすぎた場合は酸化された超悪玉コレステロールに変換され、体への悪影響が起きる可能性がある
・血液中の超悪玉LDLコレステロールが増えすぎると血管壁にたまる
以上のような現象により、血管が硬くなり詰まりやすくなる「動脈硬化」を引き起こすリスクを上げます。
HDLとは?
HDLは「善玉コレステロール」と呼ばれています。これは細胞にある余分なコレステロールを取り除く役割を持っています。血管内腔にあるコレステロールも取り除くため、HDLコレステロールが少ないと、却って血管が詰まりやすくなってしまいます。
脂質異常症とは?
・悪玉コレステロール値が高い
・中性脂肪値が高い
・善玉コレステロール値が低い
以上の3つの状態を総称して「脂質異常症」と呼びます。
中性脂肪の役割は、身体にエネルギーを貯蔵したり、体温の調節を行っています。多すぎると超悪玉LDLが増えるため、血管が詰まりやすくなるので注意が必要になります。結局はどれもバランス良く持っていることが大切だということです。
脂質異常症が引き起こす病気
脂質異常症により、脂質が血管内に増えすぎてしまうと、将来の動脈硬化のリスクを高めてしまいます。それが心臓や脳で起こると、心筋梗塞や脳梗塞などの発症率を上げる恐れがあります。
血液中に脂質が多い状態が続くと、血管の壁にたまります。柔らかくて壊れやすいプラーク状態になった血管の壁の変化を「粥状(じゅくじょう)動脈硬化」と言います。
さらに、時間の経過とともに血管の壁がどんどん分厚くなって、最終的には血管が詰まりやすくなります。
また血管壁に溜まったコレステロールの壁が破けて、破れた部分を修復するために血小板が集まり血栓ができます。この血栓自体が血管を閉塞したり、さらに動脈を塞いだりしてしまう塞栓症の可能性もでてきます。
脂質異常症の原因
・食事で糖質や脂質を摂りすぎている
・肥満状態のため中性脂肪が増え、LDLコレステロールにも影響を与えている
・体質や遺伝によってLDLコレステロールが増えている
以上の3つがおもな原因として考えられます。
体質や遺伝に関して、「家族性高コレステロール血症」というものがあり、これは年齢や生活習慣とは関係がありません。
正常であれば、LDLコレステロールは肝臓にあるたんぱくによって、細胞に取り込まれ壊される仕組みがあります。しかし、その仕組みが機能せず血液中に異常に溜まってしまいます。
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