2022/07/22 ( 公開日 : 2021/10/25 )

TIA(一過性脳虚血発作)とは何か? 脳卒中の初期症状で押さえておきたいこと

症状
初期症状 脳卒中 脳梗塞
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「3大疾病」という、重点的に対策しようと決められたものがあります。がん、急性心筋梗塞、加えて「脳卒中」もそのひとつです。「脳卒中」になると後遺症が残り、今まで通りの生活が送れなくなるケースも多くあります。しかし早い発見と治療で、元の生活に戻れる可能性を上げられるのも事実。この記事では、脳卒中の初期症状と対処について解説していきます。
目次

脳卒中の初期症状

脳は部位ごとに役割を持ち、異常が起きた血管の場所によって症状も変わるため、初期症状は人によって異なります。
初期症状の中には、なかなか判断しづらい症状もあるため、事前にどのような初期症状があるかを知っておく必要があります。

一過性脳虚血発作(TIA)の症状

一過性脳虚血発作とは、一時的に脳の血管が詰まることで症状を引き起こし、24時間以内に消失するものを言います。 一過性脳虚血発作を起こした方のうち、90日以内に脳卒中を発症する割合は約20%とされています。その中でも48時間以内に発症する方が約半数です。

症状はそれぞれですが、顔や口をふくむ片麻痺、片手の力が入らない、片目が急に見えなくなるなどがあります。
一時的にでもこれらの症状を発症した場合、脳卒中を起こしてしまう可能性があるので、すぐに病院で診てもらうことが大切です。

脳梗塞の前兆となる症状とは? 急に起こるからだの異変に注意!

脳梗塞はある日突然発症し、その日から体の自由を奪ってしまう病気です。しかし前兆となる症状も多く報告されていますので、日常に潜む「脳梗塞の前兆」を見落とさずに、しっかりと検査を受ける必要があります。この記事のなかでは、脳梗塞の前兆となる症状や、注視したいポイントについて解説いたします。

脳卒中の代表的な症状

大々的に知られている「突然、意識を失って倒れる」という状態は、意識を司る大脳や脳幹付近の血管に異常が起きている証拠です。
脳卒中全体で見ると、突然意識を失って倒れるのは比較的少なく、脳出血やクモ膜下出血、さらに心原性脳塞栓の一部で見られます。
多くは、突然しびれなどの症状が起こることが多いです。
これから代表的な脳卒中の初期症状について解説していきます。

頭痛やめまい

一般的にもよく起こる頭痛ですが、急激な強い頭痛は危険な場合があります。
脳卒中の中でも「脳内出血」を起こしている場合に多く、とくに「くも膜下出血」ではハンマーで殴られたような痛みが特徴です。

意識の異常

意識がもうろうとしている、声かけに対して反応が鈍い、大きな声で呼びかけても反応がないなど意識の異常が見られる場合は危険な状態です。
すぐに119番で救急車を呼びましょう。

言語障害(言語の異常)

大脳にある前頭葉や側頭葉、頭頂葉などが障害により、言葉が理解できない、言いたいことが言えない、ろれつが回らない、読み書きができなくなるなどの症状を起こすことがあります。

顔の表情の異常

顔の片側が歪み頬が下に落ちている、口の片側からよだれが出る、笑顔が作りにくいなどの症状を起こすことがあります。
脳血管の障害ではない可能性もありますが、一度病院で診てもらいましょう。

視野障害(目の異常)

突然片目が見えなくなる、視野が半分になるなどの症状を起こすことがあります。
突然片目が見えなくなる症状は、一過性脳虚血発作でよく見られるもので「一過性黒内障」と呼ばれています。
眼の動脈に血液が流れなくなっている状態です。

手足の力の異常

顔面を含む半身の脱力、食事中にはしを落とす、字がうまく書けない、手の動きがぎこちないなどの症状を起こすことがあります。
障害されている場所は、小脳や大脳の前頭葉や頭頂葉などさまざまな場所が考えられます。

感覚障害(感覚の異常)

顔の片側と左右どちらか一方の半身の感覚がおかしくなる、手足の感覚がないまたは鈍い、しびれなどの異常感覚などの症状を起こすことがあります。
感覚のないままムリに動くと、転倒しさらに頭部を打ってしまう可能性もあるので、落ち着いて119に電話しましょう。

バランスの異常

小脳の障害によって起こりやすく、うまく力や動きの調節ができなくなります。
座ったり歩いているとふらふらする、手を伸ばすと揺れてしまい物をうまく掴めないなどが起こることがあります。

その他

突然の記憶障害、けいれん発作、全身の硬直、注意散漫などの症状を起こすことがあります。
記憶障害などは認知症と似たような症状ですが、脳卒中でこれらの障害を起こすこともあるので、一度病院で診てもらうことをおすすめします。

なぜ早く病院へ行った方がいいの?

脳卒中を疑ったら、躊躇せずただちに119番に電話して救急車を呼ぶことが大切です。
脳卒中は早い発見と治療が最も悪化を防ぎ、その後の回復を左右します。
逆に、回復のチャンスを失うと症状の悪化や複雑な合併症、後遺症などを生じる可能性があります。

脳梗塞の場合は、発症後4.5時間以内であれば、脳の血管に詰まった血のかたまりを溶かす血栓溶解療法(t-PA)というものが可能で、救命率が上がり、後遺症も軽くなる可能性が高まります。

ACT-FAST(アクト・ファスト)

米国脳卒中協会が脳卒中の初期症状を伝えるために、簡単にできるチェック方法を提唱しました。それがACT-FAST(アクト・ファスト)です。

ACTは、「行動」という意味。

そしてFASTは

Face(顔):「イー」と言うと口がゆがむ
Arm(腕):両手を前に水平に上げると片側が落ちる
Speech(言葉):短い文がうまく言えない、ろれつが回らない
Time(時間):すぐに救急車を呼び、4.5時間以内に病院へ

以上のようなアルファベットの標語になっているとともに、単語の意味では「すばやく」を意味しています。
つまりACT-FASTには、「脳卒中と感じたらすばやく行動!」という強い意味があるのです。

記事についてお気づきの点がございましたら、
編集部までご連絡いただけますと幸いです。

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監修医 知久 正明 (ちく・まさあき)
メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック院長・医学博士

病気になる前に治すという『未病』を理念に掲げていきます。循環器内科分野では心臓病だけでなく血管病まで診られる最新の医療機器を備えたバスキュラーラボで、『病気より患者さんを診る』を基本として診療しています。

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