脳卒中の初期症状(FAST)とは?

2022/07/26
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脳卒中の初期症状としては、FAST(ファスト)という言葉を覚えておきましょう。これらの症状らしきものが出た際には、些細なことのように思えても病院にすぐ向かいましょう。
目次

脳卒中の初期症状(FAST)

脳卒中は突然起こる病気として知られますが、大きな障害が起こる前の段階で何かしらの症状が出ることも少なくありません。
脳卒中の初期症状を自分で確認する際の方法として、FAST(ファスト)がよく知られています。

Fは顔(Face)

まずは顔(Face)をちゃんと動かせるか確認しましょう。鏡をみながら「イー」と口を開くようなかたちにすると、左右対称にならず歪みがあるような状態になります。
もしくは食事をしているときなどに、食べものが口から落ちたりこぼれたりすることがあります。

脳梗塞が起きた際などは、右脳と左脳の一方の側に起きることがほとんどですので、体の半分だけ動かせないということがあります。
それゆえ、顔が半分だけ動かせない、という症状が現れます。

Aは腕(Arm)

腕(Arm)を動かせるかを確認しましょう。
両手を胸の高さまで上げて、その状態のまま維持しましょう。腕がそもそも胸の高さまで上げられない、一度上げても片側だけ徐々に落ちてしまうという場合には、脳卒中の初期症状であることが考えられます。

Sはスピーチ(Speech)

つぎに言語面での障害があるかどうかをみます。注視してみるべきは、「呂律がまわらないかどうか」「言葉がうまく出ないかどうか」です。
本人は自分がうまく呂律がまわっていないかどうかわからない場合も多く、周囲の方が気づいてあげられるかが非常に重要です。

Tは時間(Time)

脳卒中は時間との戦いです。
脳梗塞の発症から4.5時間以内であれば使える薬もありますので、しっかりと発症したと思われる時間はメモしておきましょう。
顔、腕、スピーチにおかしな感覚があれば、すぐに病院に向かう必要があります。

周囲が違和感に気づくことも大切

こちらの記事(「ろれつが回らない…。」婦人公論.jp)では、自分では脳卒中と気づいておらず、電話した際に相手がたまたま脳卒中の知識があったために気づいた、というケースが書かれています。

脳卒中の中にもいくつか種類がありますが、脳梗塞はとくに痛みがあるわけではないので、初期症状を見逃してしまいがちです。
前述した腕や言葉の違和感も、その瞬間だけおかしくて、すぐに戻ってしまうこともあります。
この場合にも戻ったから問題ないということではなく、多くがこの初期症状の後で本格的な脳卒中が起きます。

FAST(ファスト)で脳卒中を疑って、なるべく早く病院に向かいましょう。

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