2022/08/10 ( 公開日 : 2021/09/17 )

新型コロナウイルス変異株はなぜ生まれるの? VOC、VOIについても解説!

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新型コロナ 用語説明
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新型コロナウイルスの変異株はなぜ生まれるのでしょうか? 変異株が生まれる背景とともに、VOC、VOI、E484Kなど、最近メディアでよく聞くようになった表現についても、この記事ではご紹介いたします。
目次

はじめに|ミスコピーが変異株をつくる?

世界で猛威を奮っている新型コロナウイルスですが、現在でも多くの変異株が現れてきています。
ウイルスに感染した際には、体内では同種のウイルスが増殖していきます。

変異の大部分は、ウイルスや細胞に影響しません。
しかし今回のように、世界中のあらゆるヒトの中でコピーが頻繁に繰り返されると、その中からヒトにとってより脅威となるものが出現します。

懸念される変異株と注目すべき変異株

新型コロナウイルスの変異株について考える上では、「懸念される変異株(VOC:Variants of Concer)」と「注目すべき変異株(VOI:Variants of Interest)」という区分について理解しましょう。

VOC、VOIともに定義は複雑なものですが、噛み砕くと以下のような内容です。

懸念される変異株(VOC)
・・・ 従来株からの変化が大きく、感染拡大や重篤化が懸念されるもの

注目すべき変異株(VOI)
・・・ 感染症、重篤度、ワクチン効果などに影響を与える可能性があるとされるもの

「注目すべき変異株(VOI)」の研究が進むと、「懸念される変異株(VOC)」にいわば格上げされるといったイメージです。

出典:国立感染症研究所 WHO

(※ちなみに変異した株の名称に「α(アルファ)」「β(ベータ)」などのギリシャ文字を用いているのは、最初に検出されてきた国に対する差別心や敵意などを持たないようにとの意図があるようです。)

「E484K」「N501Y」ってなにを示してるの?

「E484K」や「N501Y」などの表記を目にしたことがある方も多いかもしれません。
この記号は、いったいなにを示すものなのでしょう?

E484Kは

「ウイルスのタンパク質の484番目のアミノ酸が、
 E(グルタミン酸)から、K(リシン)に変わった」

ことを意味しています。

N501Yは

「ウイルスのタンパク質の501番目のアミノ酸が、
N(アスパラギン)から、Y(チロシン)に変わった」

という意味です。
こちらは、参考程度に覚えておいてもいいかもしれません。

ここまでをまとめると、「懸念される変異株(VOC)」は、「注目すべき変異株(VOI)」よりも、変化の度合いが大きいことが確定している変異株、だということがわかるでしょう。

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メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック院長・医学博士

病気になる前に治すという『未病』を理念に掲げていきます。循環器内科分野では心臓病だけでなく血管病まで診られる最新の医療機器を備えたバスキュラーラボで、『病気より患者さんを診る』を基本として診療しています。

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