2022/04/11 ( 更新日 : 2022/04/19 )

尿酸値を下げるにはどうすればいいの? 高尿酸血症が持つリスクとは?

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「尿酸値が高い=痛風になる」というイメージが強いと思います。これに関しては間違っていませんが、尿酸値の高さは、ほかにもさまざまな病気につながり、さらには低すぎても病気になる可能性があります。この記事を読むことで、尿酸の数値に異常があったとき、どんな病気を起こす可能性があるのかを知ることができます。
目次

尿酸ってなに?

尿酸とは、「プリン体」という物質が使われることでできる物質です。
プリン体は筋肉を動かしたり、細胞が働くときのエネルギーである「ATP」や核酸(細胞の核の中にある物質)などの原料になっています。
プリン体は、体の中で作られたり食品から摂取されます。使われたあとは肝臓で分解されて尿酸となり、一部が尿や便として排泄されています。

尿酸値の基準

血中にどれだけ尿酸が含まれているのかを表す数値を「尿酸値」といい、通常は尿酸の産生と排出の量は一定の正常な範囲で保たれています。
尿酸値の正常な範囲は2.1mg/dL~7.0mg/dLです。
7.0mg/dLを超えると「高尿酸血症」、2.0mg/dL以下だと「低尿酸血症」と呼ばれます。

尿酸値が高い場合

尿酸が7.0mg/dLを超えると血液に溶けきれず、結晶として存在するようになります。
結晶が増えていくと、血流が悪くなったり、何らかの原因で関節に尿酸結晶がたまり「痛風」などを引き起こしてしまいます。

尿酸値が高くなる原因として、尿酸を作るのが過剰になっていたり、食品での過剰摂取、尿酸の排泄量の低下などが挙げられます。

尿酸値が低い場合

尿酸が2.0mg/dL以下になると、強度の高い運動で背部痛を起こしたり、尿路結石を合併することがあります。

「高尿酸血症」よりも患者数の割合としてはかなり少ないです。
低尿酸血症の原因の多くは、腎臓の尿酸の排泄が過度になっていることが考えられています。

高尿酸血症ってどんな病気?

高尿酸血症は、生活習慣病のひとつになっています。
理由は、アルコールの過剰摂取や内臓脂肪の蓄積などが大きな原因になるためです。

尿酸値が高いだけでは特に自覚症状はありません。
尿酸値の高い状態を継続し、体内が酸性になったり温度が下がることで結晶となった尿酸が関節・足先や耳たぶなどにたまり、痛風などを引き起こします。

男性に圧倒的に多い病気で、女性は女性ホルモンが尿酸値をコントロールするため少ないですが、閉経後に少し増えます。

高尿酸血症の診断基準

血液中の尿酸値が高く、7.0mg/dlを超えると高尿酸血症と診断されます。
尿酸値が高いと起こるとされている「痛風」の有無は問われません。尿酸値が基準値とくらべてどうかが問われます。

高尿酸血症によって引き起こされる病気

「尿酸値が高い」=「痛風」というイメージはありますが、実際はほかにもさまざまな病気のリスクがあります。
それは心血管疾患や慢性腎臓病など、動脈硬化に関連した疾患です。

具体的な理由をこれから解説していきます。

痛風

まずは痛風に関して。血液中の結晶化した尿酸が関節にたまることで、痛風を発症します。足の親指の付け根で痛風はよく見られ、激しい痛みを伴います。
1週間から10日するとおおよそ痛みは落ち着きますが、中には再発したり、神経が過敏となり長期間痛みがつづく人もいます。

痛風結節

高尿酸血症が長期間ある方で、軟骨や皮膚の下の組織などに尿酸の結晶化したものがたまって発症する病気です。
耳介(じかい:耳の外側の部分)や手の指、肘関節などでよく発症します。
悪化すると、発症した部位が変形することもあります。
尿酸値を6.0mg/dL未満に維持することで消失するため、尿酸値を下げることが治療の大前提です。

腎障害

腎臓の中に尿酸の結晶がたまると「痛風腎」を引き起こし、腎臓の機能を低下させます。
腎臓にたまると老廃物の排出ができなくなり、体内に毒素がたまることに。

尿路結石

尿路結石とは尿を排出するための道に尿酸の結晶が石となってつまる病気です。
高尿酸血症だけが原因でなく、腎機能の低下で尿酸の排出が増えすぎて結晶化しやすくなることも原因になります。
尿路結石では、激しい痛みを伴います。

心血管疾患・脳血管疾患

血液中に尿酸結晶が増えている状態は血流を妨げることになります。
また、結晶が血管の内膜を傷つけて動脈硬化を起こす可能性も考えられます。

内臓脂肪の蓄積や高血圧は、尿酸の増加を引き起こすともされているため、高尿酸血症の人は、糖尿病・脂質異常症・高血圧・肥満などの生活習慣病を併発している場合が多いです。
特に高血圧の人が高尿酸血症になると、心血管疾患・脳血管疾患のリスクがさらに高まってしまいます。

高尿酸血症の治療方法

尿酸値と発病状況により、生活指導だけ行う場合と薬物治療も行う場合があります。
生活指導に関しては次の予防方法で解説します。

薬物療法は、尿酸の分解酵素を含んだ薬剤を使用します。
高尿酸血症以外の生活習慣病も要因となっている場合は、その疾患に対しての薬剤も併用して治療を行います。

高尿酸血症の予防方法

基本的に、尿酸を作り出す基になる「プリン体」を含む食品の制限や、血管、内臓の機能の改善を図る適度な運動などを行っていきます。

  • 食事の量、アルコールの量を減らす
  • プリン体(ビール・鶏卵・魚卵・肉・魚などに多く含まれる)の摂取は控えめにする
  • ビール以外も控える(アルコールは尿酸を高くする働きがあるため)
  • 水分、野菜を多くとる
  • 軽い有酸素性運動を行う
  • ストレスを適度に発散(暴飲暴食を引き起こす要因になるため)

特にビールはプリン体を含むほか、プリン体の排出を抑えてしまう「乳酸」も増やしてしまうため注意が必要です。

尿酸値が気になる方は予防と合わせて定期的な検査を!

高尿酸血症は痛風のほかにも心血管・脳血管疾患などの死亡リスクがある病気の危険因子になります。尿酸値が高い方は生活習慣病を元々持っている可能性も高いため、自身の生活習慣を見直すことが必要です。

人間ドックや脳ドックを定期的に受診することで、心血管疾患・脳血管疾患などの発症の予防につながります。

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