2023/05/31 ( 公開日 : 2023/05/31 )

心臓ドックって何をするの? 突然死につながりやすい心疾患を予防しましょう!

検査
心疾患 心臓 検診
この記事は約4分で読めます
多くの方の突然死の原因として、もっとも関係しているといわれているのが心疾患です。この記事の中では心臓に多い病気の基礎的な知識と、心臓ドックで行われる検査について説明します。心臓ドックを受けようか迷っている方は、ぜひご一読ください。
目次

心臓ドックとは?

 

2020年度、日本における死因の上位はがん(27.6%)、心疾患(15.0%)、老衰(9.6%)、脳血管疾患(7.5%)となっており、日本だけでも心不全患者は約120万人程度と推定されています。
寿命が長くなる今後は、ますます心疾患の患者数が増えていくことが懸念されています。

心臓ドックは心疾患のリスクがどの程度あるかを調べる検査です。
心疾患には、おもに心筋梗塞、狭心症、心臓弁膜症などがあります。

生活習慣が原因の虚血性心疾患

心疾患の中でも冠状動脈が動脈硬化が原因で狭小化してしまったり、プラークなどにより血管の内腔が狭くなった結果、心臓を動かしている心筋に酸素や栄養が行き渡らなくなることで起こる虚血性心疾患はもっとも数が多いといわれています。

心筋梗塞は血管が血栓などで詰まってしまい、その先へ血流を送ることができなくなり、結果的に組織が壊死してしまうことをいいます。
狭心症は血管が狭くなって血流不足となり、働きが不十分になる病気です。

「心不全(しんふぜん)」という言葉もよく聞くと思います。
これは心筋梗塞、狭心症、弁膜症、心筋症、不整脈、先天性心疾患など、心臓にまつわるさまざまな症状を総称したものです。

国立循環器病研究センターによれば、心不全は「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」と定義されています。

突然死につながりやすい心疾患

急に起こった症状で突然意識を失って死亡することを突然死といいます。
この突然死のもっとも多い理由が、心疾患といわれています。

心臓ドックがおすすめされる人は?

以下のような人に、心臓ドックはおすすめです。

  • 家系に心臓病の人がいる
  • 生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病など)がある
  • 喫煙者
  • 過度にストレスがかかっている人

また日本循環器学会は、心不全啓発リーフレットを発行しています。
生活の中でこれらの症状が気になる方は、心臓ドックの受診を一度考えてみてはいかがでしょうか。

心臓ドックの検査項目

心臓ドックの検査には、以下のような項目があります。
心臓ドックは一律で決められた検査が行われるわけではなく、診療施設ごとにさまざまな検査を組み合わせて行っています。

費用の高い検査ほど多くの検査を組み合わせて行う傾向にあります。

検査名 内容
血圧脈波検査 手と足の血圧の比較(ABI)や脈波の伝わり方(PWV)を調べることで、動脈硬化の程度を数値化する検査。
血液検査 静脈から採血。
血中の脂質や心臓ホルモン値を調べる。
心電図検査 心臓の筋肉に流れる電流を体表面から記憶する検査。
電流の流れ具合に異常があるか、ないかを調べることができる。
運動負荷心電図 運動をして心臓に負荷をかけたときの心電図に現れる変化をみる検査。
(※心機能が低下している患者さんが、どのくらい運動に耐える能力があるかを評価する)
冠動脈CT検査 冠動脈(心臓を栄養する血管)の狭窄や閉塞のリスクがあるかをみるために行われるCT検査。
造影剤を使用することで、より多くの情報を得ることができる。

体に害がない放射線量だが、一定量の被ばくはある。
心臓カテーテル検査以外で冠動脈の評価が可能な唯一の検査。
心臓MRI検査 左室の壁運動の評価、冠動脈の走行や血管の狭さ、血栓の有無を評価する検査。

放射線は使用しないため被ばくはない。
心臓超音波検査
(心エコー)
心臓内部の構造、心臓壁の動き、弁膜の状態や血流に関する情報を短時間でリアルタイムに知ることができる検査。

心臓のポンプ機能が正常かを画像をみながら評価する。
頸動脈超音波検査
(頸動脈エコー)
心疾患のリスクファクターの要因となる頚動脈(頭につながる血管)の動脈硬化、プラークの有無、血管壁の肥厚の程度を評価する検査。
記事についてお気づきの点がございましたら、
編集部までご連絡いただけますと幸いです。

気になる方は、即日予約・受診可能です。
所要時間10分、検査は3分の
「胸部CT肺ドック」

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監修 大畑 響之 (おおはた・ひろゆき)
メディカルチェックスタジオ 診療放射線技師

24年間の病院勤務ののち、スマート脳ドック立ち上げのためにスマートスキャンに参画。医療データ読影部兼、メディカルチェックスタジオ新宿・銀座にて技師として勤務中。
「受診者さま目線を大切にして、日々の業務に努めて参ります。」

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