知っておきたい脳ドックの補助金・助成金制度 思っていたよりずっと安く受診できるってほんと?
2022/12/21 ( 公開日 : 2022/12/20 )
脳ドックを受けにくるのはどんな人? 放射線技師大畑さんにインタビュー

放射線技師になったのは父親の策略!?
--生い立ちやキャリアについて教えてください
もともと父親が放射線技師で、仕事の手伝いをしていました。
私自身は最初は言われてしょうがなくやっているみたいなところはあって、やる気はあまりなかったですね。
技師の学校も一回留年しちゃいまして、これで終わりだろなんて思ってたんですが、父親に占い師を紹介されまして。
ーーえ? 占い師に会いに行ったんですか?(笑)
思えばあれは父親の策略だと思ったんですが、手相をまじまじと見られて「放射線技師になって活躍する」っていわれました。
「おおそうなんだ」って素直に信じましたね。まだ10代だったんで。
若いときってそういうことあるじゃないですか。
あれは父親の策略だったな。(笑)
ーーやる気が出始めたときはどんなときだったんでしょう?
そうですね。やっぱり当時は医療業界も体育会系なところがあって、技師って画像を医師が見やすいように作るんですけど、ヘタな人とうまい人ってやっぱりいて、とことんダメ出しされるんですよ。
殴られたことはなかったと思うんですけど、まあでも人格否定みたいなことはばんばん言われましたね。
それでやっぱりいい画像を作ってやろうって思うじゃないですか。
もちろんうまく撮れていればいつも頼まれるようになるわけですし。だから何くそみたいな気持ちでやっているうちに、感謝されるようになって、それで次第に仕事に熱心になっていった感じですかね。
脳ドックを受けにくるのはどんなひと?

ーー脳ドックの意義はどんなところにあるんでしょう?
脳をMRIで撮るってかなりこれまでは敷居が高かったんですよ。でも体験したいひとはいると思うんです。
とくにスマート脳ドックはすぐ終わるし、敷居を下げることができましたよね。
脳ドックを受けにくるひとは大きく2種類の方がいて、「見つけたいひと」と「見つけたくないひと」がいると思っています。
まあ大抵の方が「見つけたくないひと」です。
脳の中って一般のひとからしたらブラックボックスで、でもニュースとかで有名な方が脳疾患になったって知らされるじゃないですか。
こういうものを見ていると、やはり見れるなら見ておきたい、何もないことを知って安心したいと思う方がいるのはわかりますよね。
ーー「見つけたいひと」というのはどんな方ですか?
これはもう簡単で、からだに異常がすでに出ている方ですね。
とくに若い方で自費診療の脳ドックを受けにくるひとって、撮る立場としてもすこし怖いですもん。なんか出ちゃうんじゃないか? この子見つけにきてるんだなって。
ーー病院で撮ってもらえないんですか?
頭部をMRIで撮るのって、もうすでに病気になっている方のためのもの、という考えがまだ基本にはあります。
だから本人が明らかに異常がある気がしていても、脳波などを調べて問題なければMRIで撮像する必要はないって考える医師がいるのも不思議ではありません。
でも何かがおかしいって、当人が強く感じているときってあって、そういうひとがMRIで撮れば何か見つかるかもっていう意志をもっていらっしゃることはありますね。
身近で見つかった大きな脳腫瘍
ーースマート脳ドックの立ち上げ時から参画されてますが、心に残っているできごとはありますか?
立ち上げのときは、自分たちは出資会社さんのオフィスにいたんです。そこで社内の方にもお試しで脳ドックを受けてもらったんですが、そのときにご家族の方も撮れるというキャンペーンをしたんですね。
それでやっぱり社員さんのご家族の中にたまに意識を失ってしまう子がいらして、脳ドックで大きな腫瘍が見つかったんですよ。あのときはやっぱり、脳ドックの敷居を下げて気軽に受けやすくすることの意義を感じましたね。
睡眠が脳に与える影響は大きい?

--脳ドックは何年に一度受診した方がいいと思いますか?
以前はとくに問題なければ、「3~5年は受けなくていいんじゃないですか」って言ってたんですけど、最近はすこし考えがかわりました。
というのも再受診された方の脳が、びっくりするくらい白質病変が進んでいたからです。
別のひとの脳を撮ったんじゃないかっていうぐらい変わっていて、3年でこんなに変わるんだと思いましたね。
話を聞いたら、どうもストレスでかなり眠れなくなっていたみたいで、眠りってこんなにも脳に大事なんだなって思いましたね。
医者じゃないんであくまで放射線技師としての個人的な意見になりますけど、生活環境に変化があった際には3年以内に再受診されることをおすすめします。
--運動、食事、睡眠で脳にいちばん大きい影響を与えるのはやっぱり睡眠ですかね?
そうですね。睡眠は血圧にすごく関係してるんですよ。これは自分みたいな不規則な働き方をするひとみんなに言えることなんですけど、ちゃんと眠る時間が確保できないと、夜もずっと血圧が高い状態になっているわけです。
日中は活動しているので血圧は多少高いわけなんですけど、夜も眠らない(眠れない)とずっと血圧が高くなってしまって、それが非常によくないですね。
あと喫煙も末梢血管にダメージがあるので、喫煙もよくはないですよねえ。
過剰医療をしないこと
--最後に、お仕事で大切に思われていることはありますか?
技師として自分が大切だと思っているのは、過剰医療みたいなことをしないことですね。
MRIは被ばくがないのでまだいいですけど、CT検査などは微量ですが被ばくはあります。
でも技師の中には完璧な写真を撮りたいって言って、何度も撮るようなひとってたまにいるんですよね。でもこれって本末転倒ですよね。そのひとのからだの状態を医師が見やすくするようにするのが技師の仕事であって、撮像自体の美しさを追いもとめるとかいうのは、なにかが違うなと思います。
自分が検診サービスに関わっているというのもありますが、つねに受診者さまの立場に立って、過剰医療にならないように気をつけながら、脳ドックが健康な人生を送る助けになればと思いながら仕事をしています。
編集部までご連絡いただけますと幸いです。
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