CT肺・心血管ドックとは
CTスキャンによって胸部の撮影を行い、肺、心臓、血管の状態を詳細に検査できます。レントゲンでは確認しにくい部分も調べることが可能。2022/12/26 ( 公開日 : 2022/10/06 )
健康面でのリスク管理はできていますか? 知久先生にインタビュー
病院に来たときにはもう病気になっている
--生い立ちやキャリアについて教えてください
高校の時に有機化学が好きだったので薬学部に進学しようと思っていました。
製薬会社に入って新しい薬を作りたいなと思っていたのですが、とある事情があって高校3年生の時に医学部に進路変更しました。
勉強する教科が一緒だったのでなんとかなりましたね。(笑)
医師になり、大学病院で勤務を始めたときは循環器医療を専攻しました。
循環器の中でも心筋梗塞とか狭心症など虚血性心疾患に対するカテーテル治療班に所属しました。
しかし、治療しても治療しても虚血性心疾患を患った方が苦しそうに来院されることに疑問を持つようになりました。
「(病院に)来ている瞬間にはもう病気になっている」
「苦しくなるまえに治した方がいいな」
そう考えるようになっていったんです。
循環器内科医師が脳ドックを始めた理由
ーーなぜ循環器内科なのに脳ドックを始めたのでしょうか?
心臓病の予防のために心血管ドックを開始したのですが、受診者さんの興味は心臓より脳の中身にあることがアンケートの結果で分かりました。
脳の血管疾患も生命予後を悪くするし、寝たきりや介護が必要になる可能性も高く、危険因子も心血管疾患と重なることから同時に罹患することも多々あるので、
まずは脳ドックを起点にして健康状態を把握するのが先決と考えたからです。
これからの高齢化社会を健全に過ごせるために、未病の段階で発見できる脳ドックだけでなく肺がんや動脈硬化を早期発見できる『CT肺・心血管ドック』も併せて受診できるようにしました。
▼CT肺・心血管ドックについて詳しく知りたい方はこちら
予防医療は自分の体に対するリスクマネジメント
--予防医療について教えてください
最近は予防医療という言葉がメディアでも多く扱われるようになってきました。
けれどそれが実際に何を意味しているか、まだ理解されてない方も多いと思います。
「予防医療は早期発見が大切」とよく言われていますが、じつは昔からこの言葉はあるんです。
「病気のような症状が出たら、すぐに病院にきてください」というやつですね。
でも、これはもう病気になっている状態なので、症状が出てからでは遅いんです。
現代の予防医療でいう早期発見は、症状が出る以前の状態で発見することなんですね。
「早期発見」という言葉で一緒くたにされがちですが、この「症状が出てからの早期発見」と、「症状が出る前での早期発見」とではレベル感がぜんぜんちがいます。
病気になってから治療するのでなく、病気になるまえに自分が危険な領域に向かっていることに気づくこと。
そして生活習慣の改善を始めて、危険な領域からなるべく遠ざかるという考え方。
これが予防医療です。
つまり、自分の体に対するリスクマネジメントこそが予防医療である、と理解するといいかもしれません。
編集部までご連絡いただけますと幸いです。
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